2005年2月4日
「愛知県農業総合試験場
(あいちけんのうぎょうしけんじょう)
愛知郡長久手町
地図
撮影 MINOLTA DiMAGE7 UG

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近場でまだ行ったことがないところということで、
愛知県農業総合試験場へ行ってきた。
この中へ入った人は近所でも
そんなに多くないんじゃないかと思う。
そもそも一般人が入っていけることも
あまり知られてないような気がする。
場所も奥まったところにあるし、
入り口も気軽に入っていけるような感じじゃない。
私も、「愛知こどもハイキング」に載ってなければ
一生入ることはなかっただろう。
なんだか恐ろしく広い駐車場に人っ子一人いない。
大いに不安を覚える。
なんとなく荒涼とした雰囲気もありつつ、
おっかなびっくり車を降りて歩き出した。
けど、ロータリーにはバス停もあるので、
昼間はもっと活気に満ちてたりするのかも。
それにしても雰囲気が……。
中も人影は見あたらない。
カメラ片手に散策してる人など当然いない。
舗装道と散策路が一応整備されてるので、
まったく歓迎してないわけではなさそうだ。
春や夏は賑わったりするのかもしれない。
……。
しないだろうな。
研究施設もやや怪しげな雰囲気を
放たないでもないような気のせいのような。
ちょっとだけ廃校になった校舎を思わせる。
大いにではない、ちょっとだけ。
一般向けの施設としては唯一の
「農業民族館」がここ。
昔の農家の生活をしのばせる展示品がある
らしい。
すでに午後4時を回っていたので
中には入れなかった。
外に展示されていたこれは何だろう。
ハムスターが走って回転させるやつみたい。
同じように人間が中に入って回すんじゃないのか
と思うけど、実際は全然違うかもしれない。
単純に水車なのか?
民族館を超えた先から散策路が始まる。
ちょっと分かりづらいけど、
敷地内はそんなに広くないし、
道は限られてるのでたぶん大丈夫。
変なところへ迷い込んでしまうことはないと思う。
なんだ、これは。
激しく古びてるぞ。
遊具?
それとも休憩所?
と思ったら、奥に見えてるのは展望所だった。
ただ、手前のトイレが使用不可に!
冬場は水が凍るから使えませんとかいう
説明書きがあった。
北海道じゃないんだからと思ったけど、
そういうものなのかもしれない。
登ってみたらこんな感じに。
中途半端な高さで、
これといったもは何も見えない。
ちょっと高い滑り台の上くらいだから、
そりゃあ遠くまでは見えない。
しかもかなり錆びてるぞ、手すり。
更に進むと、今度は散策路が進入禁止にっ。
本では草ぼうぼうながら進めると書いてあるけど、
あまりの荒れっぷりに通行止めにしたのか。
進んでみようかとも思ったけど、
ちょっと危なそうだったのでやめておいた。
舗装道の方を進むと小さな池に出た。
桜ヶ池という名前があるらしい。
なんだか山奥の池のような深い緑色をしてたけど、
決してきれいではなさそうだ。
魚はいるんだろうか。
けど、カモがいたから生き物はいるんだろう。
遠くにいるあいつはクロガモだろうか。
頭の後ろが少し白いから、
あれはメスかな。
確信はない。
まったく別のやつかもしれない。
もうひとつの池、アヤメ池は、
湿地のような葦に覆われた池だった。
ここらにもけっこう鳥の姿が見られた。
これはセグロセキレイ。
キセキレイなどもいた。
もしかしたら、ここは鳥の隠れたスポットかも。
ただ人になれてないからすごく逃げるのが早い。
ここが春夏もこんな湿地帯みたいな感じなら、
湿地の珍しい野草が見られるかもしれない。
興味深いところだ。
できたら夏場にもう一度訪れたい。
これ何だったかな。
ソーセージみたいなやつ。
どこかで名前を目にした気がするけど、
忘れてしまった。
敷地内の一番奥まったあたりにやっと
案内図があった。
遅いです。
できれば入り口にも欲しいところ。
けど、こういう案内地図があるところをみると、
やはり一応の歓迎ムードはあるということだ。
池の前にはこんなふうに、ちょっとした広場もある。
ベンチだって。
って、ベンチ少なっ。
一家3人、二家族用しかない。
あとは地べたに座るしかない。
たぶん夏場はきれいな芝生になるのだろうけど。
かろうじてこんな案内板もある。
けど、手前の板は表示なし。
なしかよ、
と心の中で突っ込んでしまいがち。
別の場所では案内の板が落ちて
地面に転がっていた。
うーん、やるな。
春の訪れを感じさせる野草などがないかと
期待して探したんだけど、
結局それらしいものは見つからなかった。
まだ早かったのか、
ここにはそういう野草はないのか。
代わりに苔でも撮っておくか。
これはツバキ?
これもツバキ?
結局この冬最後までツバキとサザンカ、
その他の区別がつかず終いだった。
カンツバキはサザンカ? 違う?
これが中央研究棟。
これはとても立派で新しくもあり、近代的な建物だ。
敷地内のどこにいても見える。
これがあるから迷わずにすむのと、
これがあるから安心感が得られる。
これがなかったら、更に怪しさが倍増してそう。
農業試験場全体の敷地はとても広く、
こんなハウスやら栽培所やら
いろんな設備などがある。
そちらは一般に開放されてない。
誰でも入れるのはごく一部の場所だけだ。
日も暮れ始めて、
いろんな意味で堪能したので、
もう帰ることにする。
何時まで敷地内にいていいんだろう。
バス停の時刻表を見たら、
最終は夜の10時台まであったから、
研究所の人が帰るまでは
大丈夫なのかもしれない。
ただし、日が暮れたら明かりはないはず。


 ここはある意味、穴場中の穴場と言える。
 散策路としてはほとんど人に知られてないと思う。
 のんびり歩くというには雰囲気がそんな感じでもなくて、周りをうかがいがちになるのだけど、ぜひオススメしたいところだ。
 一般開放されてるにもかかわらず、なんだか忍び込んでるような気分が味わえるのがいい(いいのか?)。
 中で人に会ったら相当驚きそうだ。

 真冬の夕方ということで、今回の私の印象が必ずしもこの場所を正確に伝えられてるとは思わないけど、緑地でも公園でも山でもない独特の感覚を味わえることは間違いない。
 他のどの場所にも似てない。

 ぜひもう一度夏あたりに行ってみたいと思っている。アジサイ園があったから、その頃がいいだろう。
 そのときは、家族連れで賑わう明るい雰囲気でありますように……。

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