2004年12月22日
「覚王山日泰寺
(かくおうざんにったいじ)
名古屋市千種区
地図
撮影 MINOLTA DiMAGE S304

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覚王山日泰寺といえば、
名前は聞いたことがあるものの、
どういう寺なのか、つい最近まで知らなかった。
テレビの「その時歴史は動いた」で初めて知った。
タイから送られた釈迦の遺骨(の一部)を
祀るために作られたとは。
だから、日本の日と、タイの泰で、
日泰寺だったんだ。
なるほど。
それは一度行ってみなければということで、
行ってきた。
家から車で15分。こんな近かったのか。
あいにくの曇り空。
これが参道になる。
普通の道路というか商店街のようだけど、
毎月弘法縁日の21日は、
両側に露天が並び、
人混みで押すなおすなの大盛況らしい。
ただ、それ以外の日はいたって静かだ。
21日って昨日だ。
そんなことを知らずにうっかり行かなくてよかった。
私の場合は、ゆっくり写真を撮りたいだけだから。
車は外の門をくぐって境内まで入っていって
とめることができる。親切だ。
たくさんとめられるので平日は困ることはない。
山門というか、楼門というのか。
なかなか立派な作りだ。
ただ、ここができたのが明治37年という
新しいものなので、
長い歳月を経た重みとまではいかない。
むしろきれいすぎるくらいだ。
楼門から中を見たところ。
奥に本堂があり、
門の両側には何かの像が見える。
像の右側。
当然だけど、仁王像ではない。
像の右側。
どちらかが日本人僧で、
どちらかがタイ人僧だったりするんだろうか?
水島、一緒にニッポンに帰ろう、
と思わず声をかけそうになる。
あれはビルマか。
日泰寺といえばやはり五重塔が有名だ。
おっ、見えた。
ほうほう、なかなかのもんだな、さすがに。
境内もけっこう広い。
早速近づいてみよう。
誰もいなくて、
かえってちょっと不安になったりしつつ。
うわっ、ものすごい白飛び。
確かに今日は曇天だったけど、
ここまで飛んでしまうのは困る。
久々にDiMAGE S304を
持っていったんだけど、
これはやっぱりクセのあるデジだ。
露出をきちんとコントロールしないと
すぐに白く飛ぶし、
相当気をつけてシャッターを押さないと、
ひどく手ぶれする。
それはともかく、五重塔だ。
近くで見るとやはり質感に古さがない分、
やや物足りないか。
鐘もタイ語だ。
もちろん読めない。

ここには日本語の「奉納」だ。
その間のマークは見覚えがないけど、
タイ関連のものだろうか。
ところで、これって何て名前のものだろう?
よく見かける、この線香をたてる釜(?)
みたいなやつ。
本堂の外観。
かなり大きい。
中に入っていくと、
遠くに金の仏像があり、
その手前には広い座敷というのか、
お経を読んだり、
それを聴いたりする場所がある。
しかし、神社にまつわるあれこれの名称って
ちっとも知らないことに気づいた。
そのへんも近いうちに勉強して覚えよう。
これはかなりすごいもののようだ。
この寺を造ったことを記念して、
タイ王国から国宝の1,000年を超える仏像が
送られてきたという。
これは神々しく深い金色に輝いていた。
と、遠いけど。
S304の4倍ズームではここまでしか寄れず。
うーん、もうひとつはっきり見えないぞ。
しかも、暗めのレンズの最望遠で
手ぶれぶれぶれ。
ひゃー。
ピントもなかなか合わないし。
さっきの釜にもあったシンボルマーク。
やっぱり日本のものじゃない気がするんだけど、
どうなんだろう。
日本でいうところの葵の紋とか菊の紋とか
だったりするんだろうか?
それとも、この寺のマークとか?
仏像の横にかかっていた
何かの絵と太鼓?
これも送られたものかのかな。
本堂の隣には、
タイ王子だったかの像が建っていた。
足下には子象。
タイといえばやはり象か。
境内にはたくさんのカラスがたむろしていた。
カラスにとっては何か都合のいい条件でも
あるんだろうか?
何かを拾い食いしてた。
そういえば今日は猫を見かけなかった。
そういう雰囲気でもないし、
ここはいないのかもしれない。
こんな寺の上にも容赦なく飛行機は飛ぶ。
向こう側に見えてるタワーは東山動物園の
スカイタワー。
最近昼間にずっと月が出ている。
五重塔と月って、なかなかいい感じだ。
本堂側から見た全体の図。
なんだかこっちから見た方がバランスがいい。
この写真だけ見ると、
なんとなく京都・奈良という雰囲気に
見えなくもない。

 行く前までよく知らなかったけど、ここ覚王山日泰寺は、その始まりといい、現状といい、かなりユニークな存在の寺のようだ。
 経緯はこういうことらしい。
 19世紀の発掘で釈尊の実在が立証されて、その遺骨をタイ国王が仏教国などに分け与えた(太っ腹)のを見た日本の公使が、日本にもくださいとお願いしたら、くれてしまったので大喜び。
 そこで日本の各宗派のお偉いさんたちが集まって、どこに置くんだどうするんだとモメた末に(推測)、結局名古屋が誘致に成功して遺骨を安置するための寺院を超宗派で建てることになったのだ、と。
 なので、この寺には宗派がない。日本で唯一の全仏教寺院なんだとか。
 19宗派の管長が3年交代で住職をつとめているらしい。
 そろそろ私の番も回ってくるかもしれない(回ってこない、こない)。

 なかなか勉強になった。
 修学旅行のときなんかは、寺なんて見て何が面白いんだそれより木刀買おうぜなどと思っていたけど、あの頃興味があったらもっと面白く見られたのに。もったいないことをした。
 また京都、奈良も行きたくなってきた。
 その前に近場の神社も回りたい。
 ここ日泰寺も、近くに住んでる人は一度見ておいてもいいんじゃないだろうか。

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