2004年12月9日
「海上の森-2
(かいしょのもり)
愛知県瀬戸市
地図
撮影 OLYMPUS C-2100UZ

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海上の森、再び。
今回のテーマは、海上の森の野鳥、
だったんだけど……。
シーズンオフということからか、
今日の海上の森はいたって静かだった。
奥の駐車場も貸し切り状態で、
森の中でも2時間ちょっとの間、
出会ったのは二人だけだった。
林道は一面落ち葉で埋まっていた。
前回訪れたのは夏の終わりだったけど、
そのときとはやはりずいぶん趣が違った。
でも落ち葉の絨毯の上を歩くのは気持ちがいい。
今回はコースを変えて、北側を歩くことにした。
ここは大正池、
のはずなんだけど、間違えた?
なんだか水の少ない川みたいになってるけど。
いや、やっぱりここは大正池だ。
森で出会った人が教えてくれた。
今は灌漑用に使ってるから、
水がうんと少なくなってるんだとか。
大正池のこういう光景も珍しいから、
これはこれで面白い風景ではある。
普段は池の底になってるところを
歩くことができた。
かなりぬかるみがちで、靴はドロドロに。
うっ、これは道を誤ったかも。
新しい足跡がたくさんあったから、
けっこうここを歩いてる人もいるようだ。
足跡を信じて進む。
なんとか大正池のどろんこを脱出して、
林道に戻ることができた。
このあたりはあんまり鳥の声は聞こえず、
近くを流れる沢の音が森に響いていた。
今回も鳥撮りは難しそうだということに、
早くも気づく。
ここはあまりにも自然すぎる。
ヒノキ林。
ここは植林してるのだろう。
伐採もしていた。
放置しておくのも森林には
よくないらしいので、
植林して伐採しながら森を育てるというのは
いいことだ。
この森の中では珍しく人間の手が入ったような
場所に出た。
まさか休憩所か?
と思ったら違った。
どうやら体験学習をするようなところのようだ。
里山を育てる人を育てる、みたいな。
やっぱり海上の森は観光地化されてるところは
ほとんどない。
相変わらず案内看板一つない。
とりあえず苔でも撮ってみっか。
きれいに切り株のところにだけ
生えるもんだ。
水分補給の関係だろうか?
沢にはこんな丸木の手作り橋がかかってる
ところもある。
珍しく人工物。
これくらいなら楽勝で渡れる。
丸太が半分でも大丈夫。
うっ、これは手強いぞ。
適当な太さの木を渡してるだけで
固定されていない。
ちょっと危ないかも。
けど、バランス感覚は大丈夫のはず。
と過信しすぎた。
うわーーー、落ちた! はまった!
3分の2までは順調だったけど、
最後の足場を確保しようとして丸太に
足をのせたら丸太がくるっと回転して、
右足に続いて左足も水没。
そのまま駆け抜けたけど間に合わず。
で、靴は水浸し。
くるぶしまでぐっしょりになってしまった。
まだ前半も前半、歩き始めたばかりなのに。
でも大正池のどろんこ汚れが洗われて
かえってよかったかも。
海上の森の水風景その1。
北側は水が多い。
川や沢が何本も流れているし、
池や水たまりや湿地帯などもあったり、
道も普通に湿っぽい。
本来の森というのは、
そういうものなのかもしれない。
水風景その2。
どういうたぐいの水の流れかは分からないけど、
こういうのが多い。
水はけっこうきれいそうに見える。
ただ、魚が泳いでるとかそういう感じではない。
水風景その3。
透明度は高い。
これくらいきれいなら生き物もいそうだけど、
どうなんだろう。
ちゃんと見なかったけど、
実はいろいろいるのかもしれない。
特に夏場は。
篠田池に到着。
ここも前回辿り着くことができず
気になっていたところのひとつだ。
今回ちゃんと見ることができてよかった。
普通の池だけど、ここも砂防ダムなのか。
生き物はあまりいない感じだ。
期待していた鳥も全然いなかった。
ということは、魚などもあまりいないのだろうか。
思ってなかった紅葉風景。
もう終わったと思った紅葉が
少し残っていた。
期待してなかっただけに、
ちょっと、おっ、と思った。
森の中で見るワンポイントの紅葉は
意外と嬉しいものだ。
緑地などできれいに植えられているものとは
違う良さがある。
もう少し早ければ(11月終わりくらいなら)、
もっと思いがけない紅葉シーンが
見られたんじゃないだろうか。
何の木の葉か知らないけど、
黄葉というより、白くなっていて、
森の中で目をひいた。
重たい色の森の中では、
白色はとても軽やかだ。
きちんと作られた案内板がない代わりに、
こんなふうに手書きでコースや方角の
案内がある。
親切な人が書いてくれたもので、
けっこう正確で当てになる。
とにかく森の中は何本も枝分かれしていたり、
曲がりくねっていたりして、
方向感覚を失いがちになる。
そいうときこの案内は頼りになる。
今日はやや曇りがちで暖かい一日だった。
青空も少しだけ見えていた。
高いところから鳥の声もよく聞こえていた。
ところで鳥はどうなったんだ、私?
声は聞こえるものの姿はさっぱり見せない。
撮ろうにも全然チャンスがない。
たくさんいることは間違いないけど、
林道を歩きながら
撮れるような場所じゃない。
本気で撮るなら、ポイントを決めて
ある程度待ちの姿勢が必要だろう。
おおー、一羽、撮れたぞぉー。
画像はぼけてるけど、トリミングしたから。
誰ですか、キミは?
図鑑で調べたけどよく分からなかった。
でも偉いぞ、キミ。
私に撮られるために出てきてくれるなんて。
結局撮れたのはこの一羽だけだったんだけど、
それでもけっこう満足してしまった。
なかなか釣れない釣り場で
一匹釣れたようなもので。
花もちょっと期待してたのだけど、
さすがに12月ともなると、
ほとんど咲いていなかった。
しょうがない、セイタカアワダチソウの
生き残りでも撮っておくか。
咲き残っていたもう一種類。
この葉の形はヨメナだろう。
葉まで撮っておくと、名前を調べやすい。
アザミはアザミだけど、
ノハラアザミでいいんだろうか。
まだ咲ききってないところで
面白い形になった。
きちんと咲かないとこんな感じになる。
違う種類の花みたいだ。
天然パーマの寝癖みたい。
アザミのつぼみも
けっこう惹かれるものがある。
このまま冬を越すとか越さないとか。
ぐるりと歩いて、集落のところに出てきた。
と思ったら、何やら大がかりな工事をしていた。
民家の建て直しなのか、
それとも何かの施設みたいなものを作るのか?
日没が迫り、
今日はここまで。
北方面をほぼ回れて満足。
前回は中央を歩いて、今日は北で、
あとは南一帯を残すだけとなった。
今回の歩き時間は2時間ちょっと。
やっぱりこの森は広い。

 今回二度目となる海上の森歩き。
 目当ての野鳥は思った以上に手強くて、結局ほとんど撮れなかったものの、だいぶこの森について感覚的に掴めてきた。
 歩きながらの野鳥撮りはかなり難しい。運が良くないと撮れない。もしくはじっくり待つかしないと。
 散歩がてらオオタカが見られるとかムササビが飛んでるとか、そんなことはない。いや、いることは本当にいるらしいのだけど。

 個人的に海上の森は、春から秋にかけて、季節をずらしながら訪ねたい場所だ。
 やはりここは野草の移り変わりが面白い。
 前回と今回でポイントも分かってきたし、次は春に南側へ行きたいと思っている。

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