2004年11月25日
「小原村の四季桜
(おばらむらのしきざくら)
愛知県小原村
地図
撮影 Kodak DC4800ZOOM

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愛知県の小原村というところで四季桜が見頃だ
というニュースを聞いて、早速行ってみなければ
と思ったのが一週間前。
でもまだ紅葉には少し早いというので、
今日まで待ってみた。
桜と紅葉が同時に見られるのは、
日本でもそう多くはないだろう。
どれほどの人がいるのか今ひとつ
見当がつかなかったのだけど、
行ってみたら思ったほどでもなかった。
微妙に時季はずれだったかもしれない。
ここは村役場前の臨時無料駐車場。
おおー、なるほど、なるほど、
確かに桜が咲いて、隣で紅葉している。
こりゃ珍しい。
でも初めて見た割には意外と違和感はない。
ラーメンとカレーライスを同時に食べる、みたいな?
それは違和感あるだろう。
うーむ、しかし、なんというか、撮影が難しい。
桜と紅葉の木のバランスまで考えて植えられてない
というのもあるんだけど、
どういうふうに切り取っていいものか、
こういう写真をほとんど見たことがないので、
頭の中にお手本がなくて、
これというイメージが浮かばない。
しかし、これは相当きれいなもんだな。
写真ではとても伝えきれない。
DC4800の28mmワイドでも
全然広がりが足りないし。
赤、黄色、緑、オレンジ、ピンクを
同時に視界に入れてこその楽しさだから。
これまたなんともぜいたくな色づかいだ。
欲を言えば、もっと桜が満開なら言うことなし
だったんだけど、すでに満開を過ぎていたのか、
もしくはこの時期に咲く桜は、
花が少ないのかもしれない。
春の方がもっとびっしり咲くらしい。
あ、そうそう、四季桜というのは秋だけでなく、
春と秋の2回咲くのだという。
桜のクローズアップの背景が
赤やオレンジの紅葉というのも面白い。
このへんも写真では表現しきれないのだけど。
DC4800のマクロレンズも欲しいところ。
桜を主役に撮るとこんな感じ。
桜は並木になってるのではなく、
役場前の広場を囲むように植わっている。
村おこしのために村を挙げて育ててるのだろう。
ただ、駐車場が無料だったりするところをみると、
これで商売をしようとしてないあたりは好印象だ。
人がたくさん来ればそれなりに村が潤う部分も
あるのだろうけど。
この角度はかなり気に入った。
赤とピンクと黄色のコントラストがいい感じ。
ただ、残念なのが、手前の緑。
全体的に言えることなのだけど、
せっかくのいい素材を生かし切れてない
ところがあるのだ。
すごく惜しいというかもったいない。
木の配置は今更変えるのは難しいとしても、
ここでいえば、手前の土手の部分を
もっと芝生を敷き詰めるとか、
苔を生やすとかすれば、
赤、ピンク、黄色に緑も加わって、
更に華やかな彩りになるのに。
華道の假屋崎省吾のおっさんを呼んできて、
いろいろ手直しをしてもらいたい。
木の配置が雑然として過ぎている。
でもあれは切り花屋だから駄目か。
花か植木のプロデューサーを呼んできたいなぁ。
もっと素晴らしくなるはずだ。
四季桜は小原村全体に散らばって
咲いている。
民家の庭にも咲いていたり。
役場前が一番だけど、
それ以外にもあちこちにあるので、
そっちも軽く回ってみた。
ここは役場から北東に走ったとこにある
薬師寺。
ここの境内にも桜と紅葉が混在していた。
それほど本数は多くないけど。
訪れる人も多くない。
「敬宮愛子内親王 御紋 五葉つつじ」
え? まさかここを訪れた?
いや、帰ってから調べてみたら、
御しるしが五葉つつじということで、
たぶん記念して植えたんだろう。
薬師寺の本堂。
真言宗高野山派の古刹というから、
かなり古くからのものなのだろう。
厄よけ階段みたいなことが書かれていたけど、
厄年の私が訪れたのは11月の終わり。
今年一年、というか後ひと月、
無事に過ごせますように。
階段の上から下を見下ろしたところ。
両脇の紅葉と、
下の方にある桜並木が
きれいなコントラストだった。
薬師寺下の桜並木。
ここは川沿いにずっと桜が植わっていて、
紅葉と対にはなっていないけど、
桜としては一番きれいなところだった。
桜と紅葉も珍しいけど、
柿と桜も相当珍しい光景だった。
ずっと桜を見てると、
季節を忘れてそれが
当たり前のように感じられてくるけど、
柿と桜はやっぱりおもしろい。
役場と薬師寺の間にある、
「緑の公園」にも行ってみた。
ここは入っていくところの道沿いに
けっこう桜が咲いていた。
紅葉はそれほどなく、
恐ろしいほど人がいない。
まったくのノーマークな場所なのか、
たまたまだったのか。
いたのはトイレ掃除のおばちゃんだけ。
おかげでゆっくりトイレを使うことができた。
ある意味穴場?
緑の公園の桜並木。
ここは遊びのための公園ではなく、
野球のグランド、テニスコート、体育館など、
そういう村のスポーツ施設が集まったところ
という感じだった。
上の方に少し散策できる小山のようなものも
あるにはあったけど。
公園脇に咲いていた、
椿(?)とリンドウ(?)。
どちらも自信がない。
リンドウだと思うけど、違うのかなぁ。
完全に咲いてないので余計分からない。
リンドウって、こんな時期にもまだ
普通の道ばたに咲いたりするものかな?
もうひとつ別の公園、「四季桜公園」にも行った。
が、ここは名前の脇に、桜はほんの数本のみ。
名前に惹かれて行くと拍子抜けしてしまう。
ここも当然のように誰もいなかった。
後から親子連れが、
普通に公園に遊びに来ただけ。
小原村に日が沈む。
春と秋以外は、
きっとひっそりとした村なんだろう。
でも、村といってもけっこう広くて、
端から端まで車で走っても30分くらいかかる。
規模としては町だと思うんだけど、
住んでる人が少ないんだろうか。

 愛知県小原村の四季桜というのは、知ってる人は知ってるだろうけど、全国区ではないだろう。
 でも全国的にも珍しい光景が広がるところだから、機会があれば行ってみることをおすすめしたい。
 419号線に出ればあとは一本道で分かりやすいし、人もそれほど多くなく、香嵐渓のように激混みで車が動かないなどということもない。駐車場も無料だし。

 あの桜と紅葉の混在した光景は、決して写真では伝えきれない。
 紅葉だけでも、桜だけでも、写真で目にした以上の感動を与えるものを撮るのは難しいのに、それが同時というんだから難しさは倍増だ。
 風景写真のプロでも現実の光景を超えられないんじゃないだろうか。
 逆に言えば、写真の腕自慢は挑戦してみる価値はある。見た目以上だなと、うなるような写真を見てみたい。

 個人的には、そろそろ紅葉はおなかいっぱいかなという気がしてきた。
 紅葉は確かにきれいだけど、きれい以上のものではないし。
 今日の四季桜とのセットで満腹。松阪牛のしゃぶしゃぶとひつまぶしを一緒に食べたみたい(そのたとえは正しいのか?)。

 12月は夜景とイルミネーション強化月間とでもしようか。
 あと市内の紅葉ももう少しだけ追いかけよう。
 だんだん寒くなるけど、挫けないように出られるだけ出て、またいろいろ写真を撮りたい。
 あと、冬ならではの渡り鳥の写真も撮らなくちゃ。

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