2004年11月22日
「王滝渓谷
(おおたきけいこく)
愛知県豊田市
地図
撮影 Kodak DC4800ZOOM

日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る

きれいな秋晴れの青空。
暑くもなく、寒くもない。
こんな秋の日は紅葉だ。それも水際がいい。
ということで、今回向かったのは、
豊田市の奥に位置する、王滝渓谷。
一部では「東海の昇仙峡」と呼ばれ有名らしいが、
全国区ではないので、意外と穴場なんだとか。
写真は豊田市の久澄橋の手前。
ここを渡った左側に豊田スタジアムがある。
駐車場の埋まり具合は40%くらい。
あちこち散らばって合計200台くらいは
とめられるようだ。
大型バスの駐車スペースもあるということは、
しっかり観光地になってるらしい。
ここは39号線沿いの一番入りやすいところ。
奥に100台とめられる大駐車場もある。
一周回るつもりなら、どこにとめても
さほど違いはない。
入り口には丁寧な案内図がある。
同じものがココにあるので、
プリントアウトして持っていくと安心だ。
駐車場にはきれいなトイレもある。
渓谷への入り口は、奥の上り階段。
道はこのように木とコンクリートで階段に
なっているので、歩きやすい。
まずは軽く、ふくろうが城に登ることにする。
そう、軽くと思ったんだけど……。
ハァハァ……。
なんだか軽くないです。
地図で見ると5分か10分くらいですぐに着く感じ、
なんだけど、実際は思った以上に遠くてきつい。
ずっと階段を上り続ける感じ。
でも道にはひと気も少なく、
山道気分を味わいながら歩くことができる。
私みたいにいきなり調子に乗って、
最初に走ったりすると、
後々けっこうしんどいので注意が必要。
うううっ。
早くも、あ、汗が……。
こりゃあ夏場は大変だ。
途中で少し休んだけど、
200メートルくらいの山登りくらいの
疲れがあった。
30分くらい階段を上り続ける感じ、
と言えばだいたい感覚が分かるだろうか。
空が近い。
ちょっとしゃがんで一休み。
ちょうど目の前に花が。
ヤクシソウかな?(違うかも)
ワイドマクロで絞ったんだけど、
手前のピントが甘い。残念。
距離が近すぎたか。
なんとか、ふくろうが城展望台に到着。
ううっ、こんなに登るとは思ってなかったです。
夫婦とカップルがいたけど、
疲れてるのは私だけだったような。
ふくろうが城というのは、
山にすみついてるふくろが、
騒ぐことで敵の襲来を知らせたことから、
とかなんとか。
ところで紅葉は?
東海の昇仙峡じゃなかったのか?
って、そもそも昇仙峡って何?
どんな場所なのか知識がないので、
ありがたいのかどうなのか、
実はよく分かってない。
いずれにしても、ふくろうが城近辺は紅葉の
スポットではないらしい。
こんな感じで一部だけ赤くなってたけど。
展望台からの眺め。
空は晴れていたのだけど、
遠くの方はかすんでよく見えなかった。
冬の晴れた日は、
愛知、岐阜、三重の山々や、
遠く伊勢湾まで見渡せるらしい。
たいていの分岐点にこのような
案内標識が立っている。
必要最低限だけど、迷うことはないだろう。
ただ、分かれ道によっては何も書いてないので、
そういうところにはあまり踏み込んでいかない方が
いいかもしれない。
渓谷内は思った以上に広い。
中規模の公園よりも大きな緑地に近い感じ。
ふくろうが城にも登ったし、
次は仁王川に向かって歩く。
なんといっても王滝渓谷というからには、
やっぱりメインは川沿いと橋だ。
上流の雰囲気があって、
川幅は狭いところが多く、流れは早い。
川らしい川と言える。
歌石園地に出た。
王滝渓谷内には5つの園地がある。
トイレも各所にあって困ることはない。
ここは多少紅葉していた。
が、どうやらまたもや早すぎたらしい、
ということにこの時点で気づく。
やられた、またあのいい加減な紅葉情報
2割から3割くらいの色づきでもう「見頃」とは。
見頃というには、まだ少なくとも
一週間か10日あとくらいなんじゃないだろうか。
今年は本当に遅れている。
このあたりも紅葉はまだまだこれから。
このへんが全部真っ赤に染まったら、
さぞかしきれいだろう。
しまったなぁ、時期を誤ったなぁ。
だから観光客も少なかったんだな。
今年は12月に入ってからだな。
いくつもの橋がかかっているけど、
大きくて赤いのは二本。
ここが手前の中之瀬大橋。
吊り橋になっていて、けっこう高い。
他の人が歩いてくると吊り橋特有の揺れがある。
うっ、手ぶれが起きるから揺らさないで〜、
とか思う。写真を撮ってるときは。
吊り橋から下の川を見下ろしたところ。
後天性弱高所恐怖症に陥った私なので、
この程度でもちょっと怖かったりする。
こうやって下を見てるとき、
私に声をかけないでね。
奥のもう一つの大きな橋、「王竜湖かけ橋」。
こっちの方がしっかりした作りになっている。
けど、やっぱり揺れる。
橋の上に月がかかっていたのだけど、
写真では小さくしか写ってない。
肉眼ではいい景色だったんだけどなぁ。
こちらの方が月が少し見える。
青空と月と赤い橋と夕暮れ色の山と、
こういうのはやっぱり非日常的な風景だ。
橋を渡って一番奥の宮川散策路に向かう。
ここはその手前のバーベキュー場。
タダでは使えないようで、料金がかかるようだ。
1,300円だったか。
今日は誰も使っていなかった。
このへんも少しだけ紅葉していた。
でも紅葉する木がたくさんあったので、
ピーク時には相当きれいな光景が広がるはず。
宮川散策路の川沿い。
けっこう流れが早くて、深そうな緑色をしている。
こりゃあ、足を滑らせて落ちたら危ない。
滑りやすい岩場なので、
子供連れのときは注意が必要だ。
などと言ってる私が滑って転びそうに。
あぶねぇ! デジを守れっ。
川沿いは巨大な岩が行く手をふさぐ。
散策路ってもう行き止まりなのか?
と思ったら、こんなふうに大きな岩の間を
くぐって先へ進めるようになっていた。
おっ、これは面白い。
渓流歩きの醍醐味をちょっとだけ
味わうことができる。
田舎の川で見慣れた光景だけど、
都会の川しか知らない人にはけっこう新鮮な
川の流れに写るんじゃないだろうか。
渓流らしい光景だ。
もう少しスローシャッターを切りたかったけど、
このあたりが手持ちの限界。
NDフィルターを買おうかなどと
生意気なことを考えたり。
巨大な岩がゴロゴロ無造作に転がっている。
どこかから流れてきたのか、
元々ここにあったものなのか。
川の中や岸にこれほど大きな岩がたくさんある
というのはけっこう珍しいんじゃないだろうか。
なんだかこの光景は好きだった。
落ち葉が紅葉のモミジだったり、
光の表現があって、
三脚で撮影したら、
もっといい写真が撮れただろう。
紅葉したこのあたりは
撮影のポイントとしてオススメだ。
宮川散策も終えたし、
日没も迫ってきたしで、
入り口に向かって引き返す。
帰りは道を変えて、
最後に不動山展望台に登ることにした。
これはその途中の道にあった紅葉。
かえすがえすももったいないなぁと思う。
最盛期に来たら、自分史上最高の
紅葉風景に出会えたんじゃないだろうか。
椿木園地の椿と紅葉。
うわっ、まともに逆光だ。
急いでいてこれ一枚しか撮らなかったのは
失敗だった。
でもDC4800はやっぱり花を撮るのが苦手だ。
不動山への案内図。
突然ここだけきれいな色の苔が。
紅葉の赤と緑のコントラスト。
このあたりももっと上手く撮れば
きれいだっただろう。
ひとり三脚を立てて撮っていた。
いつか私もああなるのかなぁ。
ならないだろうなぁ。
一ヶ所でじっとしてるの苦手だし。
今日の中では、不動山に向かう途中のあたりが
一番の紅葉ポイントだった。
できればもう少し明るいうちにここを歩いて、
ゆっくり撮りたかった。
5時が迫っていて、駐車場を閉められないか
心配だったので、とっても急いでいたのだった。
駐車場にそんな閉まる時間は
ないことが後から分かったのだけど。
オールタイム出入り自由なのかな?
登り始めて10分くらいで山頂に到着。
でも実際はかなりへばっていて、
それまでのダメージとあいまってヘトヘトに。
距離は短いけど、登りは急。
最後にここをもってくると、けっこうこたえる。
山頂からの展望はこんな感じ。
ううっ、せっかく登ってきたのに。
でも、これでだいたい回れたので満足。
渓谷のフルコースを回って約2時間半。
軽い公園散歩くらいのつもりだったけど、
思った以上にハードだった。
低山登山くらいの疲れと満腹感があった。
ふくろうが城と不動山を抜けば、
1時間半コースといったところだろうか。

 王滝渓谷は実際いいところだと思う。
 コースも変化に富んでるし、人もそれほど多くない。山歩きもできて、渓流遊びも、紅葉も楽しめる。春なら桜も咲くし、夏なら渓流に入ってちょっと泳いだりもできるだろう。
 ぜひ紅葉のピークに行くことをオススメしたい。今年(2004年)はかなり遅れているので、12月に入ってからの方がよさそうだ。例年なら11月の後半から終盤だろうか。
 私もできればもう一度行きたい。今年はもう無理だろうけど。いや、けっこう疲れるんで。

日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る