2004年11月17日
「継鹿尾山
(つがおさん)
愛知県犬山市
地図
撮影 Kodak DC4800ZOOM

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犬山にはたくさん山がある。
本宮山、尾張富士、信貴山などは登ったけど、
まだ登ってない山がたくさん残っている。
今日は3度目の犬山行きで、継鹿尾山に登った。
ちょうど寂光院の紅葉が見頃だというので、
好都合だ。
ということで、まずは寂光院へ向かう。
名古屋方面からなら、27号線を北上して、
木曽川に突き当たる手前で右折、
そのまま道なりに進めば案内看板があちこちに
出てるので、それに従えば辿り着くはず。
真っ直ぐ行くと桃太郎神社がある。
駐車場は無料で、あちこちに散らばって、
50台か60台くらいはとめられそうだった。
が、平日の今日でも8割方埋まってる感じなので、
紅葉シーズンの週末は運とタイミングがよくないと
とめられないかもしれない。
七福神の名前のついた階段があって、
各石像がある。
まだまだ最初なので足取りも軽い。
けど、人がかなり多い。
ぞろぞろというほどでもないけど、
なんだか観光地の雰囲気が漂う。
寂光院は由緒正しき古い寺院のようで、
孝徳天皇とか、弘法大師とか、千手観音とか、
日本武尊とか、いろんな名前の説明書きやら、
石像やが登場していた。
別名「もみじ寺」。
で、紅葉はどこでしょう?
んん?
もみじがきれいな緑色をしてますねぇ。
って、全然紅葉してないじゃん!?
もみじなんて全部新緑のような緑色。
今が見頃という紅葉情報は何だったんだ?
あれは完全に間違いなんじゃないのか?
何にしても、まだまだ見頃には遠い。
あ、紅葉してた。
登り切ったところの境内にある一本だけ。
まさかこれをもって見頃としたわけでもあるまい。
そうなのか?
でも、もみじが全部これくらい紅葉したら、
相当きれいだというのは想像がついた。
階段の両脇から本堂まで、
かなりの本数があったから。
紅葉の赤は青空にこそよく似合う。
だけど、赤を強調しようとすると
空が白くなりがちだし、
空の青を充分残そうとすると赤が暗くなる。
順光より逆光の方が好きなんだけど、
そうするとやっぱり空が飛ぶ。
そもそも紅葉と桜は被写体として
ドラマチックじゃないので、いつも難しいと思う。
誰が撮っても同じようになりがちだし。
寂光院は通り過ぎただけなので、
ちらっと見て写真を撮っただけで終わった。
目的地は継鹿尾山だったし、
 紅葉もしてないし。
しっかり見たり拝んだりしたら、
けっこう神妙な気分になりがちな寺院かも。
手前が鐘つき堂。
参拝客ががんがん鳴らしていた。
奥に小さく見ているのが弘法大師像。
左の木も紅葉していた。
でも紅葉してたのは結局2本だけだったような。
もう少しあったか。
帰ってきてから知ったのだけど、
弘法大師像のところは見晴台になっていて、
そこからの眺めもけっこういいらしい。
まだ紅葉をちゃんと撮れていない。
色鮮やかなDC4800なのにいい色が出てない
ということは、デジの設定が違うということだ。
露出とか、撮る位置と光の関係とか。
これが本堂。
そういえば今日は賽銭を入れてこなかった。
人が多かったこともあって。
継鹿尾山への登山口は本堂の右脇にある。
何の案内板もないので、
半信半疑で進んでいったら、ここで正解だった。
他にも登山口はあるようだけど、
ここがメインなんじゃないのか?
だとしたら、ちょっと不親切だ。
10メートルくらい歩いていったら、
この案内板が立っていた。
けど、継鹿尾山の名前はなく、
三角点までの距離と時間しか書かれていない。
ホントにここでいいのかぁと
やや不安を感じつつ進む。
すると、上から3人組が下りてきた。
更には下から登ってきて私を追い抜いていった。
何やらここも人が多いぞ。
案内板にもある通り、
山頂までは30分しかかからない。
往復2時間くらいのつもりだったので、
少し拍子抜けだ。
と、このときは思っていたのだが……。
まさか、あんなことになろうとは。
道はやや荒れ気味で、
石がごろごろしていて、
すごく歩きやすいわけではない。
距離は短いけど、前半は特に傾斜がきつい。
木でできた階段道。
階段の方が楽なのか、
普通の上り坂の方が楽なのか、
どっちも同じくらいしんどいのか、
どうなんだろう?
下りは階段になってた方が楽なことは
間違いないのだけど。
途中に少しハードな岩ごつごつ道もある。
ただ手すりもついてるので安心。
最悪、足をすべらせて岩場にデジを打ち付けて、
デジが粉々になるくらいのものだ。
……。
そんなの絶対イヤだぁーー。
転ぶときは顔から転ぼうと思う。
デジだけは守らなければ。
登ってる人の女の人(主におばさま)の比率が
とても高かった。
今までで一番たくさん見かけた気がする。
半分くらいはおばさまたち
だったんじゃないだろうか。
たまたまかもしれないけど、みんなハイク用の
格好をしてたから、寂光院に来たついでに、
という感じでもなさそうだった。
女性に人気の山なのかもしれない。
順光で青空を撮ったときのDC4800は
とことん青い。
日本の空じゃないみたいに。
でもこの青は個人的に好きだ。
FUJIの青空とは味付けが違う。
半分くらいまで登って振り返ると、
犬山方面が見えた。
方角的には伊木山あたりか。
それとも各務原市だろうか。
3分の2くらいまで登ったところに
御巌神社がある。
この鳥居を抜けると、
道は突然ゆるやかなになる。
こりゃ楽でいいや。
ここまで来ればもう登ったも同然。
うーん、楽勝だったなぁ。
30分ちょっとで山頂に到着。
これが展望台からの眺め。
展望台にも6人くらい人がいて、
あんまりゆっくりできなかった。
強い逆光で遠くまではっきり写ってないけど、
実際はかなりいい眺めだった。
これくらい展望があると、
登ったかいがあるというものだ。
手頃な距離と時間、
そしてこの展望があるから、
この山は人気なのだろう。
山間に民家がぎっしり詰まっている。
あれはどこだろう?
そんなところに、そんなぎゅうぎゅうになって
住まなくてもいいのに、とか思ってしまった。
今日はよく晴れた秋晴れの一日で、
遠くの山並みまでよく見えた。
花はほとんど咲いていなかった。
春から夏にかけてはけっこうな種類が咲く
らしいのだけど。
これは何かの枯れかけ。
あちこちで見かけた。
見覚えがないのだけど、何だろう?
咲いてる花でもまだよく分からないのに、
しっかり咲いてない花を見分けるのは
とっても難しい。
展望台も人が多いし、
来た道を引き返すのも面白くない、
ということで、そのまま展望台を過ぎて、
別のコースで下りることにする。
が、これが大いなる間違いだった。
本当はこのまま大洞池へ行きたかったのだけど、
それ以前に道に迷ってしまって、結局行けず終い。
ああ、残念だ。
五色湖のような色をしているという
大洞池をかなり楽しみにしてたのに。
東海自然歩道の案内図と説明書き。
かなり立派な作りだ。
ここにもしっかり大洞池が載っている。
どこで間違ったんだろう、私。
心残りだ。
進むにつれてワイルドになっていく道。
そして、なんの標識も出てない分かれ道。
はて、どっちに行けばいいのやら?
寂光院から継鹿尾山山頂まで以外のコースに
標識は見あたらない。
簡易地図を持っていても
どっちに向かっているのか、見失いがち。
最初に左へ行ったら絶壁になっていた。
次に右に行って、左に行ったら、
今度はアスファルトの道に出た。
(結局そっちが正解だった)。
もう一回引き返して右に進む。
なんだか道なき道になってきましたよ。
一応踏み跡が続いているから、
どこかにはつながってるのだろうけど、
両脇から道を隠すほどに草が伸びてきてる
ところもあったりして、かなり不安になる。
あまり人が歩いてない道のようだ。
引き返そうか迷ったものの、
まだ時間の余裕があったので、
思い切ってそのまま進むことにする。
ああ、山と空がきれいだなぁ、
と自分が道に迷ってることを誤魔化すために、
そんなことを思ったりする。
なんだか汗だくですよ、私。
持ってきたアクエリアスも残り少ない。
うーん、これはまずいんじゃないですか?
ジーンズにいっぱいくっつき虫をつけて、
なんとか元の道に合流することができた。
はっ! ここは!
登ってきた道の中腹あたりではありませんか?
なんてこった。一時間も無駄に駆け回った
というのか、私。
途中で下りから登りになったからおかしいな
とは思ったけど。
どうやら尾張パークウェイからの登り道と、
通常の道と、あと枝分かれの道と、
ほとんど歩いてしまったようだ。
進んだり戻ったりしながら。
でもなんとか寂光院まで戻れてよかった。
かなり疲労ダメージは深かったのだけど、
日没までまだ時間があったので、
犬山城の方にも回ってみることにした。
これは向かう途中の木曽川沿い。
満々と水をたたえたいい川だ。
日本ラインの名前は伊達じゃない。
川向こうに見えてる山は何山だろう。
地図には出てない、か。
近くには伊木山もあるし、
またこのあたりには来ることになりそうだ。
川沿いに車をとめて、
少し歩くことにした。
トンネルの向こうが気になって。
木曽川を見ながら歩いていたら、
日没が迫ってきた。
このあたりは観光地でもあるのだろうけど、
学校帰りの学生がたくさん通っていった。
もちろん彼等は木曽川に沈む夕陽を
眺めたりはしていない。
それは彼等にとって日常の普通の光景だから。
犬山城が見えた。
けっこう高いところにある。
でも天守閣は思ったより小さい。
しかし、なんとっても国宝4城のうちのひとつで、
天守閣は国内最古。
しかも、国宝なのに全国で唯一の個人所有、
というのがある意味一番すごいかも。
駐車場はあるのかないのかよく分からなかった。
ないわけはないだろうけど、
手前にある神社のあたりにとめることはできそう。
針綱神社ともうひとつあったような。
同じものかな?
「犬山城への近道」という案内があったので、
ここから行く人も多いのだろう。
朱色のつらなる鳥居はお稲荷さん。
くぐったことはないけど、
ここをくぐると何かいいことがあるのか?
犬山城の手前あたり。
犬山城は5時までで、
入るのは4時半まで。
ということで、間に合わなかった。
また次の機会に。
こっちが針銅神社か。
中で七五三の親子がいた。
七五三ってもう終わったんじゃ?
まだいいのか。
山の中腹あたりにある、
赤い色をした建物はなんだろう?
もう一度最後に遠くから犬山城を見て、
今日はここまで。
道に迷ったおかげで、
たっぷり山歩きが楽しめた。
でも、今日も鳥撮りの収穫はなかったなぁ。

 寂光院と継鹿尾山は人が多い。
 それが一番印象として残った。継鹿尾山はそんなにメジャーな山ではないと思うのだけど、どうなんだろう? 案外有名なんだろうか。あれだけの人が登っていたところをみると、尾張富士や本宮山より人気の山なのかもしれない。
 普通に登って下りてくるだけなら私のように2時間もさまようことはまずないし、往復1時間というのは子供連れでも手頃な山歩きが楽しめる。山頂の展望も開けてるし。
 あるいは私のように標識のない道をさまよってみるのも面白いかもしれない。自分の意志でなら。
 道は全体的にやや荒れているので、ところによっては少し注意が必要かもしれない。雨上がりなどは特に。

 寂光院の紅葉はまだまだこれからという感じだった。
 あと一週間で完全に紅葉することはなさそうだから、11月の終わりから12月のはじめあたりが最盛期なんじゃないだろうか。今年はたぶん遅れている。
 参道のもみじが全部真っ赤に染まったらかなりきれいに違いない。

 もっと歩きたい人は、犬山城から木曽川沿いを犬山遊園、モンキーパークを通り、寂光院、継鹿尾山を越えて、大洞池、白山神社まで抜けるコースがある。
 名鉄電車で行くことが前提になるだろうけど。

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