2006年3月15日
「犬山城
(いぬやまじょう)
愛知県犬山市
地図
撮影 FUJIFILM FinePix S1pro+18-50mm(SIGMA)/28-200mm(TAMRON)

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国宝犬山城は犬山市の北、木曽川沿いの
崖の上に建っている。
戦国時代の城らしく、
攻められたときに守りやすいような工夫が
随所に見受けられる。
いきなりの上り坂。門の手前で直角カーブしてる。
現在残っているのは天守のみとはいえ、
その周辺にも面影を残す。
車は少し離れた名鉄犬山ホテルの駐車場か、
下の針名神社の駐車場にとめておけばいい。
本丸の門は復元されたもの。
残念ながら工事中で、いきなり雰囲気を壊す。
桜の観光シーズンまでには終わるといいのだけど。
この右でチケットを買って入城する。
大人500円。
国宝だけに、警備員が数人、常駐している。
正面から見た天守。
桜にはまだ全然早かったのだけど、
全景を見るには冬場の方がかえって都合がいい。
後ろはお土産物屋になっていて、
観光地色が強い。
トイレはとてもきれいだった。
その他も整備が行き届いていて気持ちがいい。
靴を脱いであがるのは当然のこと。
スリッパが見当たらなかったので靴下で。
どこかにあったのかもしれないけど、
はだしでは行かない方がいいかもしれない。
階段はものすごく急。
これも昔風で、一気に攻め込まれないための
工夫だ。観光客用に作り直してないのがいい。
ただ、お年寄りは大変だし、
滑って転んでカメラを落とさないようにと気を遣う。
上から見てもこの急階段。
私は田舎の家でこれくらいの階段には慣れている
から大丈夫。
田舎者には優しい城と言えるだろう(そうなのか?)。
手すりの木はみんなが強く持つから、
いい具合にテカテカになっている。
光に照らされる板張りの廊下。
ふと人の声が途切れて静寂が戻ったとき、
戦国の空気感がよみがえる。
かつて、確かに戦国の武将たちが
ここを甲冑を着て、
床をきしませながら歩いていた。
天守の最上階。
ここはカーペット敷き。
消火器がむき出しだったりして、
やや雰囲気を壊しがち。
人が一番集まるところだから仕方がないけど、
もうひと工夫欲しいところ。
天守閣にも警備員がひとり常駐している。
天守閣からの眺め。
まわりに高い建物がまったくないので
見晴らしはいい。
北側は木曽川、伊木山、遠くには金華山など
が見えて、こちらはいい感じだ。
南側は住宅地であまり見どころはない。
名古屋駅もここからは遠い。
40メートルの崖の上に建っているので、
かなり高い。
木枠も手すりというよりヒザあたりまでしかないので
うっかりしてると落ちそう。
落ちたら相当まずいことになるので、
くれぐれも落ちないように気をつけたい。
高所恐怖症の人は
天守から外に出るのは無理かも。
私はなるべく内側を歩いて一周回って
早々に退散した。
3階、2階もそれぞれ軽く見て回った。
これ武具の間だったか。
柱も相当年季が入っている。
何度か改修されているとはいえ、
400年以上も持っている建物というのもすごい。
石落としの窓というのだろうか。
敵がよじ登ってきたら窓から石を落とすという、
原始的だけど効果的な作戦。
いくつかの甲冑なども展示されていた。
名のある武将の城というわけではないので、
お馴染みの郷土三英傑のものなどはない。
小物類。
時間がなくてざっと見ただけだけど、
じっくり見たら何かいいものがあったかもしれない。
城の模型。
かつての姿を再現したものだろうか。
今のものも再現度は高いけど、
雰囲気が少し違って無骨な感じだった。
当時の城は今の優雅なものより
もっと威圧感があったんじゃないかと想像する。
城の中は灯りなどないので当然暗い。
昼間は窓からの光があるから暖かさを感じるけど、
夜は真っ暗だろう。
ろうそくの灯りだけでは足りない。
夜の犬山城は古いだけに怖そう。
最後にもう一度天守を仰ぎ見る。
犬山城は作り物じゃない本物だった。
木曽川沿いから遠くに眺める犬山城もいい。


 愛知県の城観光というと名古屋城しかないと思われがちだけど、犬山城もある。こっちは国宝だ。全国的な知名度はどれくらいなんだろう。戦国や城に興味のない人は存在さえ知らないのかもしれない。
 城に少しでも興味のある人なら、きっと感じるものが多いと思うからおすすめしたい。
 現存する天守閣は日本で12で(弘前、松本、丸岡、彦根、姫路、備中松山、伊予松山、松江、丸亀、宇和島、高知)、その中で2番目に古いから、そういう点でも価値が高い。

 犬山城だけではコースとしてやや物足りないので、すぐ近くにある国宝有楽苑とのセットもいい。織田有楽斎がつくった茶室如庵を移築したもので、セットなら1,200円になる(有楽苑だけで1,000円)。
 犬山城は姿や建っている場所もいいから、眺めるだけでも楽しめる。近くに行ったときはぜひ。

 住所: 愛知県犬山市大字犬山字北古券65-2
 時間: 9時-5時
 駐車場: 名鉄犬山ホテル駐車場または針名神社駐車場(どちらも無料)
 散策時間: 1時間〜

 公式サイト

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