2005年7月14日
「鳩吹山
(はとぶきやま)
岐阜県可児市
地図
撮影 OLYMPUS E-10

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鳩吹山は地図にも載ってないような山なのに、
人気のある山だった。
場所は犬山の明治村の北、可児市の外れあたり。
名古屋方面からなら、国道41号を北上して、
「大脇」交差点を左折するとすぐに見えてくる。
どうやらこの山らしい。
登山口は4つほどあるようだ。
駐車場もそれぞれの登山付近にあるようで、
このあたりも登る人の多さを思わせる。
写真は小天神登山口近くの駐車場。
朝の7時からというのは早いけど、
夕方6時までなのでやや注意が必要。
私は念のためすぐ横の路上(駐禁じゃない)に
とめておいた。そちらにもたくさんとめられる。
なんでこんなに駐車場が広いかというと、
ここはカタクリの群生地として有名で、
その時期は人がたくさんやってくるから。
登山口が分からないようなことはなさそうだ。
なんとなくこっちかなという方に進めば辿り着く。
ここから登らずまっすぐ進むと、
カタクリの群生地がある。
私は今回この小天神登山口から登ってみた。
山道の最初の頃はこんな優しい顔をした
砂利道で始まる。
じゃりじゃりしてちょっと歩きづらい。
というか、滑る。特に帰り道。
危ないなぁと思ったら、
案の定滑って転んだ。
小脳がいかれてきてるかもしれない。
最近つまづいたり転んだりすることが多い。
もっと気をつけよう、私。
なんだか早くも道が険しくなりましたよ。
汗だくのぜぇぜぇ。今日は暑かったこともあって、
歩き始めて15分でへばった。
急な上り坂が続いて休ませてもらえない。
私に平地を与えてくれー、と心で叫ぶ。
写真を撮る余裕もない。
鳥の声はすれども姿は見えず。
野草に関してはまったく見あたらず。
その点では残念だった。
ちんたら歩いてたら
小天神の展望スペースまで
20分もかかってしまった。
たぶんこれはかかりすぎだと思う。
けど、運動不足の一般人がここまで登るのは
けっこう大変だと思う。
もうすでにおなかいっぱいという感じ。
もっとゆるやかな道なら長い時間でも平気
だけど、急坂は苦手だ。
かなりへばってはいたものの、
展望スペースからの眺めで
少しは疲れもやわらいだ。
20分でこの眺めはお得感が強い。
今日は天気がやや曇りがちだったので、
遠くまでは見渡せなかったけど、
ここは冬場がよさそうだ。
冬の晴れた日には遠く乗鞍、御岳、中央アルプス
まで見えるらしい。
小天神の展望スペースを過ぎると
山頂への案内標識が立っている。
全体的に親切で、分岐点にはちゃんと
案内が出ていて安心だ。
ただし、全体のルートを頭に入れておくか、
略地図でも持って行った方がいい。
隣の西山まで道が続いているので、
うっかりそっちまで行ってしまうと
戻るのが大変になる。
ううー、隊長、つ、つ、疲れが……。
まだ30分しか歩いてないのに、
すでにダメージは相当に深いです。
登りがきつすぎるー。
コースの時間設定というか、傾斜の問題というか、
300メートルの山を30分そこそこで登らせよう
というのはちょっときつくないのか?
いや、私が悪いんです。
私の体力のせいなのですから。ああ。
瞬発力と回復力はあるけど持久力がない
私の筋肉は元々登山には向いてないのだ。
と、今更そんなことを言ってもー。
元気なおじさんとトレーニング風のお兄さんに
軽々と抜かれてしまったよ。
ところで、今回、UVフィルターを
初めて付けて撮ってみたのだけど、
思ったよりも影響が出るようだ。
一応常用フィルターでレンズのプロテクトが
主目的なのだけど、紫外線をカットして
青みがかるのを取り除くという効用もある。
遠景を撮ったときは確かに効果がある気がした。
ただ、逆光で撮ったとき、かなりアンダーになって
色が消えてモノクロのようになってしまう。
それと、上の写真のようにまともな逆光だと
フレア(ゴースト?)が出る。
順光の青空はきれいだと思う。
ナチュラルな感じになる。
一日使っただけではなんとも言えないけど、
常用するかどうかは微妙なところだ。
素直にノーマルのMCプロテクタにしておけば
よかったかもしれない。
ただし、フィルタを付けておくことで安心感は
ぐっと増すことが分かった。
少しくらい傷つけたり、濡らしても平気だ。
オークションで1,000円くらいだし。
かなりヨレヨレになりながら山頂に到着。
313m。
よく覚えてないけど、40分かそこらかかった。
山頂手前の休憩所には3人の先客がいた。
平日の夕方に山でこんなにたくさんの人と会う
ことはそうない。
やはりここは人気のある山のようだ。
ほどよいきつさと(私には度を超えてるけど)
短時間で登れるのが魅力なのだろう。
それと、コースがいくつかあるので、
行き帰りで別の種類の歩きができるのも
ここのよさなのだと思う。
木曽川の眺めも素晴らしいものがある。
そう、ここの人気の理由は、展望のよさにもある。
何ヶ所も展望が開けている場所があって、
ひとつの方向だけでなく、いくつもの方角を
眺めることができる。
岐阜の山、犬山の山、そして更に遠くの山々まで。
街並みや木曽川も。
眺めのよさは、このあたりの低山では
最高の部類に入るだろう。
来た道を引き返すのもつまらない、
ということで周回コースを歩くことにした。
山頂を過ぎてそのまま西山方面に向かう。
体力と時間のある人は西山まで縦走する
というコースもある。
しかーし、こちらから下りるのはとっても大変。
西側の氷場ルートというんだろうか。
ここは岩場むきだしの絶壁状態。
というのはちょっと大げさだけど、
普通には歩けない。
しゃがんで足場を探りながら行かないと
死んでしまう。いや、ホントに。
かなり身の危険を感じた。
下りであんな怖い思いをしたのは初めてだ。
あそこで滑って転げ落ちていたら
笑い話ではすまない。
まあ、私の場合、バッグを肩からぶらさげて、
両手にデジを2台持ってた
というハンディもあったのだけど。
手ぶらならたぶん大丈夫。
上の写真と似てるけど別の場所。
なんで撮ったかというと、
あんなところにあんなにたくさんの民家がー、
と思ったから。
本当に人はどこにでも住むな、と最近よく思う。
山でも海でも川でも。
今日のキノコ、・コレクションその1。
小振りな黄色のお洒落さん。
形は昔の瓶コーラの栓みたい。
自販で買って、それに付いてる栓抜きで
シュポンっと栓を抜いたら、
炭酸がシュワーと吹き上がってくる感じ。
最近はあの小さな期待感を持たせてくれる
感動みたいなものを味わってない。
栓抜きで栓を勢いよく開ける快感って
確かにあったと思う。
あれがなくなってしまったのは少し寂しい。
キノコ・コレクションその2。
うっすらピンクがお食べなさいな、と誘いをかける。
食べたらひどい目に遭いそうだ。
河原に咲いていたヤブカンゾウ。
たぶん自生。
野草とは思えないような
人工的なオレンジ色で、よく目立つ。
そんなに珍しいものでもないけれど。
これは初めて見る。
調べたけど名前が分からず。
けっこうたくさん咲いていたのに。
出かけるたびに宿題は増える。
<追記>
オオマツヨイグサだ。
ツキミソウと間違って呼ばれることがあるやつ。
が、なんと、太宰治の有名な言葉、
「富士には月見草がよく似合う」のあれは
これを指しているらしい。
えー、ちょっとイメージ違ったなぁ。
この日唯一撮れた虫。
何トンボだろう。
ノシメトンボかな。
ナツアカネじゃないと思う。
ぐるりと歩いて、カタクリの群生地にやって来た。
ここまで来ればゴールは近い。
どの程度の群生なのかは知らないけど、
来年チャンスがあれば訪れたい。
飯盛山ほどの大群生ではなさそうだけど、
こちらの方がカタクリとの距離は近そうだ。
これも分からない。
緑色の部分はつぼみなのか。
こういうタイプの花はいくつかあるけど、
先から咲いていくやつと、
根元に近い方から咲き始めるやつとあって
面白い。
<追記>
ヨウシュヤマゴボウの花だ。
なんで分からなかったんだろう。
紫に色づいたやつはよく知ってるのに。
カタクリのところに生えてたから、
何か珍しい花かと思ったけど、
単に葉っぱの先が白くなってるだけかも。
それともちゃんと名のある野草なのだろうか。
<追記>
これはたぶん花じゃない。
バラバラの方向を向くヒマワリたち。
みんなで同じ方を向くと決まってる
わけじゃないらしい。
太陽の方を向くというけど、
太陽だって動いてるし、
ヒマワリだって好きな方を向きたいよね。


 地図に載ってない山など普通はその存在を知ることもない。でも今はネットがあって、山登り愛好家のページも多い。そこで知ることができた。そして行ってよかった。

 野草と鳥を撮るつもりで行ったけどその部分での収穫はあまりなかった。その代わり、山歩きと展望のよさがあった。
 歩きはかなりしんどかったものの、歩ききってしまえば気持ちよくもあり、達成感もある。
 短時間で変化のあるコースを楽しめて、二度、三度と行きたくなる人の気持ちも分かった。常連さんも多いのだろう。
 個人的にはあの急峻なコースだけはもうやめておきたい。もう一度行って体とデジが無事な自信は持てない。
 行くなら、南の神禅寺コースから西山へのコースを歩きたい。

 ここは写真を撮りにいくよりも、山登りのスポットとしてオススメしたい。

 所在地: 岐阜県可児市
 時間: 終日開放
 定休日: なし
 入場料: 無料
 駐車場: 無料(各所にあり)
 所要時間: 周回コースで1時間半〜2時間

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