2005年4月28日
「豊田市自然観察の森
(とよたししぜんかんさつのもり)
豊田市京ヶ峰
地図
撮影 OLYMPUS E-10

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けっこう前から存在を知ってはいたけど、
暖かくなるまで温存してあった、自然観察の森。
今日の名古屋は26度。温めすぎぐらいだ。
豊田市の鞍が池公園近くで、その西南にある。
駐車場への入り口手前が
急な下り坂になってるので注意が必要。
私はブレーキが遅れ気味で
かなり勢いよく飛び込んでしまった。
自然の森を最大限残しつつ、
整備するところはきっちり整備してある。
遊歩道も歩きやすい。
森の中はかなり広め。
まずはネイチャーセンターへ向かう。
駐車場、入場ともに無料だけど、
センターで一応申し込みをする形になる。
ここがネイチャーセンター。
受付といっても、訪れた人数を記入して、
豊田市内か市外かに丸を書くだけ。
係の人が花や鳥についての情報をくれたりもする。
頼めば双眼鏡や図鑑なども貸してくれるそうだ。
ウラシマソウが咲いているという場所を教えて
もらったのだけど、結局見つけられなかった。
残念。なかなか見られるものじゃないのに。
森は深い。
雑木林程度ではない。まさに森。
森林公園よりももう一段階、森に近い。
とにかく虫が多かった。
やたら顔の周辺にまとわりついてくる。
蚊の季節になったら大変だ。
ここにいくときは虫対策をしていきたい。
展望台から見た豊田市街。
見えてるドームの屋根みたいなのは、
豊田スタジアム。
名古屋グランパスエイトの試合がよくここで
行われている。
それにしても豊田市はいくつもの町村を合併して
飲み込んで巨大な市になった。
名古屋市の2倍くらいになったんじゃないか。
今日のテーマは昆虫。
ということで目に付く虫をいろいろ撮ってみた。
まずはトンボから。
なんだこれ、何トンボだろう。
トンボもたくさん種類があって分からない。
こんな色のものは街中では見かけない。
これはシオカラトンボだ。子供の頃からおなじみの。
こいつらは水辺にたくさん飛んでいた。
中を歩いていると、当たり前のようにたくさんの虫が
いて、だんだんそれに馴染んでくる。
けど考えてみると、この時代にあれだけの虫が
飛びかっているのはすごいことだ。
私の子供時代の田舎と同じくらい
いたかもしれない。
葉っぱしか写ってないように見えるけど、
真ん中にいる茶色のは蝶だ。
いや、蛾かもしれない。
蝶はとまらないと撮れないし、
羽を閉じて止まると正体が分からない。
種類も多いし、野草や昆虫は野草や野鳥
よりもずっと手強い。
これは明らかに蛾だ。
でも何蛾かは知らない。
蛾もきっとたくさんいるんだろう。
とりあえず買ったポケット昆虫図鑑では厳しい。
もう少し詳しい図鑑を買わないといけないようだ。
木の幹にたかる蟻の群れ。
たぶんトゲアリだと思う。
これだけたかってると怖いくらいだ。
恐怖に震えたわけではないけど、
手ぶれを起こしてる。
暗い場所なのに油断した。
光を浴びてキラキラ光る蜘蛛の巣と蜘蛛。
ポケット昆虫図鑑に蜘蛛は載ってない。
なので何蜘蛛かは不明。
誰ですか、キミ。
何科なのか、何の仲間なのかも分からない。
全然知らないやつだ。
野草と野鳥を覚えるので手一杯なのに
昆虫までとなると気が遠くなる。
この夏で少しは覚えられるだろうか。
これはちょっとカミキリムシっぽい。
昔なら捕まえて目の前でじっくり見ることが
できたのだけど、最近はかなり抵抗がある。
得体の知れない虫を触るのはちょっと気が引ける。
森の中は、各分岐点ごとに
こういう地図があって、すごく見やすい。
そうそう、こういうふうに地面と平行の地図が
一番感覚的に分かりやすくていいのだ。
歩く人の身になって考えられてる。
おかげで、ここではまったく迷う心配を
せずに済んだ。
なんでこんなところに突然板が立ってるんだ?
と思ったら、ここから野鳥を見たり撮影したりする
ようになっているのだ。
なるほど、これで向こうの警戒心を解く訳か。
ただ、ポイントまでけっこう遠いので
かなりの望遠レンズが必要になる。
E-10の140mm程度じゃ全然届かない。
上空を飛んでいったこいつは何ものだろう。
腹が白くて翼が黒い。
ワシかタカ系のやつかと思ったけど、
尾っぽが広がってないからたぶん違う。
分からなかった。
ここは鳥も多い。写真に撮れたのは今回
これだけだったけど、たくさんの声が
聞こえていたし、姿も見た。
ここはトンボの湿地地区で、田園風景に近い。
水辺の生き物がたくさんいた。
カワセミも見たし、
カエルはうるさいくらいに鳴いている。
トンボも、これから秋にかけて何種類も
見られるだろう。
草花も多い。
この森の中で個人的に一番楽しい場所だった。
すごい数のおたまじゃくし。
かつての田舎でもこんなにいなかった
んじゃないかってくらいにいた。
放流してるわけでもないだろうに、
環境がいいんだろう。
これはコウホネ(河骨)だったかな。
夏の花だというイメージがあるけど、
もう咲いていた。
これはさっぱり分からない。
どういう状況でどこに咲いていたのかも
思い出せないので、
名前を知る手がかりがない。
樹木だったか、地面だったか。
花びら3枚というのは元々なのか。
ヘビイチゴの実と花かな。
毒はないけど不味いらしい。
チゴユリがかたまってたくさん咲いていた。
ちょうど満開で見頃。
初めて見たけど、小さくて可憐な花だ。
なんだこれ、変わったやつだ。
これから咲いてくるのか、
それとも終わったやつか。
なんだかオブジェのような変わった木。
ぐねぐねと歪んで、からまったようになってる。
トカゲも何匹も見た。
ガサガサっと茂みから音がするから見てみると
トカゲだ。
これはちょっと変わったトカゲかも。
普通のやつはもっと色が濃くて、質感も乾いた
感じのやつだ。これは赤茶っぽい。
マムシに注意の看板。
文章が素敵。
一行目の「殺さないで遠くから観察しましょう」
からしていい。
最後の、「血清を打てば助かります」
の言い回しもぐっとくる。
この説明を読んで、そうか、マムシにかまれても
大丈夫なんだ、と安心してしまった私が心配だ。
いやいや、なるべくかまれないようにしたい。


 豊田市自然観察の森は、期待した以上にいいところだった。とっても気に入った。
 歩くごとに目の前で何かが動く。鳥だったり、蝶だったり、名も知らぬ虫だったり。
 里山風景をぐっと凝縮した感じで、広すぎず狭すぎず、人間の手がほどよく入っている安心感もある。
 バラエティーに富んでいて飽きさせない。1時間45分の良質なエンタテインメント映画みたいに。

 ぐるっと一周するだけなら1時間半くらい。自然とたわむれつつ写真を撮りながら歩いていると2時間や3時間なんてすぐに過ぎる。
 野草、野鳥、昆虫、森林風景、水辺、とすべてセットになっていてお得な感じ。
 家から近かったら毎週通いたいくらいだ。
 個人的に相性のいい場所だった。
 次は夏にまた行ってみよう。虫対策を万全にして。

 住所: 愛知県豊田市京ケ峰2丁目2番地
 入場料: 無料
 駐車場: 無料
 開場時間: 9時-5時30分(10月-3月は4時30分まで)
 休日: 月曜日

 公式サイト

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