2005年4月21日
「徳川園
(とくがわえん)
名古屋市東区
地図
撮影 OLYMPUS E-10

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徳川園が日本庭園として再整備されたという
話を聞いたのは去年の秋だったか。
ようやく行くことができた。
場所は徳川美術館の隣。
元々は尾張藩二代目藩主徳川光友が大曽根
に移り住んだときの敷地に当たる場所で、
その後徳川家の別宅になっていたものを
名古屋市が譲り受けて、整備した。
その間、空襲で焼けたり、一般公園になって
いたり、いろいろありつつ、今日に至る。
しかし、しっかり有料(300円)になってしまった。
入ってすぐに、あ、若い女の子。
そういうとこなのか?
って、違う、違う。
入園者の平均年齢はざっと見積もっても60歳は
超えていた。
単純に言って日本庭園だから。
そういうものを好んで見に来る若者はあまりいない。
にしても、けっこう人気のスポットなのか、
予想以上に人がいて、ざわついた感じだった。
江戸時代では一般的な池泉回遊式の日本庭園。
水の流れが滝を通って、
海に見立てた池に流れ込む、というやつだ。
見物者はその水の流れに沿うようにして
見て回ることになる。
のんびり一周して30分くらい。
もっと早くも回れるし、ゆっくりもできる。
広さとしてはほどよい感じじゃないだろうか。
わ、タイミングが悪い。
ちょうど飛んでいるアオサギを撮れたと
思ったんだけど、背景の橋にかかって
よく見えない。
ここは鳥も多く、池にはカモも浮かんでいた。
池の反対側からの景色。
背景がマンションというのはまあ仕方がない。
手前の赤い花はツツジだったかな。
西湖堤あたり。
人はこんな感じ。
ぞろぞろでもないけど、それなりの人数。
船が浮かんでいたけど、貸し出しボートではない。
ここはコイのエサも売ってないし、
そういうタイプの観光地ではない。
ただ船は本物で、乗ろうと思えば乗れそうだ。
かつての徳川家の人たちはこんな船に乗って
庭を見て回ったりしたのかもしれない。
観仙楼(かんせんろう)。
レストラン、もしくはホール、ショップ。
お金と時間に余裕があれば、
ここの二階から庭を眺めるのもいい。
いくつか架かっている橋のひとつ。
虎仙橋(こせんきょう)。
ここからの眺めもいいらしい。
私はルートを間違えたのか、
行き逃してしまった。
このあたりが渓流風の水の流れ。
かなり本格的。
用水路を水が流れてるというのじゃない。
流れのほとりにはいろいろな花が咲いている。
ここは夏に最適だろう。
涼しくて気持ちがいいと思う。
「大曽根の滝」
これはなかなかいい。
落差6メートルで三段になっている。
もちろん人工だけど、自然の景観に近い。
ここでもジャガの花がたくさん咲いていた。
この時期としてはポピュラーなものらしい。
気づいてみれば、どこにでもよくある。
民家の庭でも。
シロヤマブキ。
白はちょっと珍しいのだろうか。
そうでもないのか。
黄色のヤマブキは5弁で、
白山吹は4弁。
属も違うらしい。
こちらはヤエヤマブキ(八重山吹)。
ヤマブキの園芸種。
太田道灌が詠った、
「七重八重花は咲けども山吹の
実のひとつだになきぞ悲しき」
は、このヤエヤマブキのこと(受け売り)。
しだれ桜はほぼ終わっていて、
このピンクの花咲く木は目立った。
近づけず、何か分からず終い。
アンズ(杏)かなぁとも思うけど、違うかもしれない。
なんとなく目について撮ったこいつ。
帰ってから調べれば分かるだろうと思ったら、
意外に似てるやつがいくつかあって、
結局分からなかった。
そのうち分かるだろう。
茶室「瑞龍亭」。
ここでお茶会ができるのかと思ったら、
そうではないらしい。
いや、できるのか?
見物だけか?
使えるけど、貸し出しはしてない、とか?
鹿おどし(ししおどし)。
水が溜まって、傾いて、カコーン、という
おなじみのやつ。
実際に動いていた。
こんな音で鹿や獣が驚くのかどうか、
奈良の鹿で試したい。
ここは牡丹園。
ちょうど牡丹が咲き始めたところだった。
これを目当てに訪れた人もいたようだ。
入り口のおじさんもオススメで、
入ってすぐ右が牡丹園ですよ、と教えてくれた。
牡丹、デカっ。
小顔の人の顔くらいある。
無闇にでかい。
オオイヌフグリの100倍くらいありそうだ。
そんなにないか。
でも、あらためて近くで見ると、
花というイメージを覆すようなサイズだ。
大きいので、クローズアップレンズを
使うまでもなくアップにできる。
逆に近寄りすぎると、
何を写したんだか分からない。
「緋牡丹お竜」はこれのことか。
白い牡丹は上品だと言いたいところだけど、
やっぱり大きすぎるだろう。
個人的な感覚としては、
薔薇くらいのサイズが、上品さと華やかさの
バランスが一番いいと感じる。
あ、そうか、牡丹と薔薇って、
そういうことだったのか?


 日本庭園なんか見て何が面白いんだ?
 と、去年までの私なら思ったけど、これがけっこう面白い。景色を楽しむというのもあるんだけど、限定された空間を楽しむと言った方がいいかもしれない。普段の生活空間とはまったく別のものだからこそのよさだ。

 入場料300円と、駐車料金30分120円ならまずまず。
 のんびり見て回るだけなら1時間もいられないくらいだから、500円なら払ってもいい。個人的には。
 白鳥庭園とセットで400円というチケットもあるようだ。白鳥庭園もなかなかいいところなので、こちらとあわせておすすめしたい。

 住所: 名古屋市東区徳川町1001
 入場料: 300円
 駐車場(北側): 30分120円
 開園時間: 9時30分-5時30分(入園は5時まで)
 休園日: 月曜日

 公式サイト

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