5月22日 アンチドラマティック富山行き

 


日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る

久々のロング・ドライブ
今回のテーマは北陸日帰りの限界を知ること。
一応の目的地は富山県で、できるだけ富山湾を北
上する予定でいた。
空はやや曇りがち。
出発はわざと少し遅らせて午前11時。
できれば日本海の夕陽を見たかったので。

BGMは
ZARDの『永遠』。
でもやや乗れないものを感じる。
時代が変わったのか私が変わったのか。
その両方か。
行きは東名阪からいったん国道に降りて、
その後、東海北陸自動車道に乗る。
しかしこれが高速とは思えないほどの田舎道で、
途中から一車線になってしまうのだ。
前に遅い車がいるともはやなす術なし。
あまりあわてる旅ではないものの、
自分のペースで走れないと無駄に疲れるからイヤだ。

BGMは引き続きZARDで「BEST」。
もはや私の中でZARDは賞味期限が切れかけてい
るのだけど、「心を開いて」は今でも好きだ。
東海北陸道はやたらにトンネルが多い。
こんなに山に穴を開けてしまって大丈夫なのか、
と思うほどトンネルだらけだ。ライトを切る暇がない。
1時間半の間に20か30くらいはあっただろう。
しかも片側一車線で中央に何もないので対向車と
すれ違うのがけっこう怖い。ライトが少なくて暗いし。
走っていて気持ちいい道ではない。

BGMはSPITZのカバーアルバム『一期一会』。
ぱぱぼっくすの「空も飛べるはず」も好きだけど、
LOST IN TIMEの「田舎の生活」が抜群。
これがこのアルバムの一番の収穫かもしれない。
オリジナルよりいいんじゃないか。
岐阜の山奥へ入って行くほどに周りの山が高くなり、
気温も下がっていく。
名古屋市内では25度くらいだったのに、
岐阜の一番低いところは16度だった。
半袖では寒いくらいだ。

BGMは松任谷由実のベスト『Neue Musik』。
ユーミンも今更と思いつつ、
「青春のリグレット」あたりはまだ感じるものがある。
世の中に名曲はたくさんあるけど、
こういうのはユーミンしか作れないだろう。
道路は高原の避暑地風になってきた。
国道41号線。
これは岐阜県の景色ではない。
そろそろまだ見ぬ富山県が近づいてきたのを感じる。
もう名古屋ナンバーの車なんて走っちゃいない。

BGMはガーネット・クロウ『SPARKLE』。
好きな曲とそうでない曲がはっきりしている。
シングル曲はいい曲を作るのにアルバム曲は
もうひとつパッとしない。
これがメジャーになりきれない要因か。
富山市に到着。これは富山駅前。
その手前のメインストリートはけっこう都会風
だったけど、駅前はそれほどでもない。
一応これで目的地には着いたことになる。
半分高速を使ったこともあってあっけなかった。
時間にして4時間半ちょっと。
これでは物足りないので富山湾に向かう。

BGMは小松未歩『5〜source』。
一時アルバムが低調だったけど、やや持ち直した。
今聴いていて一番心地いい。
歌詞が生っぽくなてきちんと火が通っているから。
あ、路面電車だ!
と反射的にシャッターを切ったけど、やや遅れた。
そうか、富山ってまだ路面電車が走ってるんだ。
知らなかった。ある意味今回一番の収穫かも。
しかし、信号待ちの時路面電車の写真を撮って
いる私を周りのドライバーが物珍しそうに見てい
たような気が……。

BGMはMr.Children『1992-1995』。
初期の曲を聴くとミスチルがいかに成長したのか
よく分かる。作り続けることは偉大なことだ。
でもさんざん聴いてちょっと飽きた。
富山湾に到着。
おおお……お!?
なんて特徴のない海なんだ……。
いくら湾とはいえ、あまりにも穏やかで、
あまりにもオリジナリティに欠けている。
日本海とも思えないほど。
車を降りたポイントがよくなかったとはいえ、
アンチドラマティックな海だった。

BGMはMr.Children『DISCOVERY』。
今はミスチルの歌に乗れない。
気分がすれ違ってしまっている。
ポイントを変えても富山湾はあくまでも穏やかで
特徴を見せなかった。
この写真だけを見せても私が富山湾へ行った
というアリバイ工作は成り立たないだろう。
魚津港あたりからは能登半島は見えない。
夕陽にもまだ早い。
でもここが時間的に限界。
帰還不能点の6時間を超えてUターンする。

BGMはSPITZ『RECYCLE』。
『一期一会』と聴き比べてみると面白い。
あ、オリジナルが負けてるって思ったり。
海と反対側に目をやると、
立山連峰らしい高い山が見える。
上の方にはまだ雪が残っている。
海と山とのコントラストが面白い。
海のバックに雪を頂いた山の写真が撮れたら
よかったんだけど、今回は見つからなかった。
残念。

BGMはネタ切れ気味。
もらいものの『MAX』など聴いてみるが
まったく乗れず。
明らかに私のための音楽じゃない。
帰り道、少しでも元気を出そうと、コンビニで、
カフェオレとモンブランを買う。
これが昼食兼夕飯だったりする。
ロングドライブではあまり腹が減らないので、
毎回こんな程度だ。マックのドライブスルーとか。
疲れた体に甘いものが染み込む。
さて、そろそろ帰ろう。

BGMは少し休憩。
帰り際せっかくだから富山城くらいは見て行こう、
と遠回りして見に行った。
おっ、意外といいじゃないか。小さいけど。
って、これ、いかにも小さいなぁ。
城の一部なんだろう。
それとも戦後あたりに新しく
作られたものなんだろうか。

BGMはB'z『Pleasure』。
B'zでも聴いて元気を出そうと思ったが失敗。
騒々しすぎてよけい疲れた。
帰り道の途中で夕陽は沈んだ。
何でもないところに。
今回のアンチドラマティックを象徴するように。
あとは帰るだけ。
帰りはひたすら国道41号線を南に走った。
暗闇で高速の入り口を見失って……。

BGMは槇原敬之の『Cicada』。
「Hungry Spider」は今聴いても名曲だ。
たとえドラッグをやりながら作られたものでも、
いいものはいい。
繰り返し何度も聴く。
そして暗闇。暗っ!
なんだ、国道41号線。
暗いにも限度があるだろう。
走ってて闇に吸い込まれそうだったぞ。
道は曲がりくねってて危ないし。
おかげで壁に激突しそうになったではないか。
まあ、なにはともあれ、無事帰宅できてよかった。
何もない富山行きだったけど、
そこに今回は意味があった。

最後のBGMはスガシカオ。
「黄金の月」、「月とナイフ」、「波光」をリピート。
疲れた体と頭にはスガシカオが効く。


日常・非日常写真一覧へ ホームに戻る