一番好きな夕暮れ色。
水色と桃色が溶け合い、街をすっぽりピンク色に包み込む。車も、人も、建物も、道路も。
すごく幸せな色だ。この世界のすべてを祝福するような。
とても優しい気持ちになる。
けど、この空の色も長くは続かない。幸せと同じように。
終わってしまえばまるで幻のようで、次はいつこの色になるか分からない。何度も見てる気がするけど、毎回印象的と感じるってことは、思うほど多くないのだろう。本当に好きな色合いは、年に数度かもしれない。
それもまた、幸せの度合いと似てる気もする。
この世界にはたくさんの幸せな色があって、まだ知らない幸せ色がきっとたくさんある。生きている間にできるだけ多く、そういう色を自分の目で見てみたい。
でも、この空の色が私にとっては一番の色のようにも思う。
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