デジカメ日記/OLYMPUS E-10にて撮影

 2005年 7月26日(火)

 今年は夏の初めからセミが元気だ。家の周りでもうるさいくらいによく鳴いている。
 少し前の数年間、びっくりするくらい静かなときがあった。名古屋のセミは激減してしまったのかと心配したのだけど、どうやらそうではなかったようで安心した。
 あれはもしかしたら異常な猛暑の年だったのか。夏の早い時期からたくさん地面に落ちてひっくり返っていたから、きっとセミも夏は好きだけど暑すぎる夏は苦手なのだろう。
 今年の夏はここまで適度な暑さで推移している。冷夏でもなく、猛暑でもなく、まっとうな夏だ。セミにとってもこれくらいの暑さがちょうどいいのかもしれない。

 私が子供の頃は、近所でも何種類かのセミがいた。アブラゼミが圧倒的に多くて、他にはニイニイゼミとかツクツクボウシとかミンミンゼミとかが少数派として鳴いていた。お盆に田舎へ行くと夕方によくヒグラシの声が聞こえたものだった。
 その後都会化が進み、家の周りにはアブラゼミしかいない時期が長く続いた。
 それがどうしたことか、ここ2、3年、クマゼミが異常に増えた。写真のセミがそうだ。体はアブラゼミなどに比べてかなり大きめで、幅広な感じ。羽の黄緑色が特徴的で分かりやすい(ヒグラシも少し似てるけど、あれは体の模様が黒と緑のまだら模様だ)。
 子供の頃でもヒグラシなんて見たことも捕まえたこともなくて、憧れのセミだったのに、いつの間に都会暮らしになったんだろう。数年前から関西地方で大量発生して、それがだんだん関東へも分布を広げているらしいのだけど、これも気候の変化が影響してるのだろうか。

 こいつはアイがまたくわえて持ってきたものだ(鳴かなかったからメス)。今年になって3匹目だったか。まだまだハンター魂は健在らしい。今日もメシもそこそこにずっと出かけっぱなしだ。きっとまた狙っているところだろう。昨日はショウリョウバッタだった。
 しかし、毎回、傷一つつけずに持ち帰ってくるのには感心する。1階から7階まで階段なのに、力の加減を間違えない。
 持って帰ってきたエモノを私に見せたいんだけど、見せると私に取られてしまうことが分かってるから及び腰で逃げる姿は笑える。ウナァ〜と怪しい声で鳴きながら。そして、鳴いたすきにポトリと口から落ちて、やっぱり私に取られて逃がされてしまうのだった。で、それを追いかけてまた走って出て行く、というパターンが毎日のように繰り返されているアイの夏なのだ。


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