デジカメ日記/OLYMPUS E-10にて撮影

 2005年 6月29日(水)

 少し前から気づいていた。名古屋駅の近くに何か生えてきている、と。
 うちのベランダから見ると、JRセントラルタワーズの前に立ちふさがるように伸びてきた。なんだ、あいつ、目障りな。せっかくツインタワーズの眺めを楽しんでいたのに。
 映画館の前の席に途中から人が座ってそいつの頭が気になって映画に集中できなくなってしまったときみたいだ。
 せめてもう少し左にずれて欲しかった。

 あのビルは何だと人に訊いたら、豊田ビルだと教えてくれた。調べてみると、正確には豊田毎日ビルのようだ。
 愛称というか正式名称は「ミッドランド・スクエア」なんだとか。
 なんだそりゃ。学生の頃、深夜のローカル通販番組「ミッドナイトショップ」で電話受付のバイトをしてたことがあったのを思い出した(全然関係ない)。
 しかし、どうして名古屋や愛知ってネーミングがこんなにもローセンスなんだろう。セントラルタワーズにしても、中部新国際空港のセントレアにしても、なんでも中央を意味する言葉に強いこだわりを見せる。他にこれといって自慢できる要素がないから、せめて中央という位置にアイデンティティーを見いだそうというのか!?
 けど、中部から離れても「愛・地球博」なんてダジャレ(言うまでもなく愛知県と愛地球博をかけている)を使ってしまうのだから、いずれにしても恥ずかしいネーミングから逃れることはできない。
「南セントレア市」なんてのが成立してたら、また全国にえらい恥をかくところだった。

 豊田毎日ビルは来年9月の開業予定で、オフィスなどの他、レストランや展望台、シネコンの映画館、その他たくさんの商業施設が入ることになってるらしい。完成の暁には、また名古屋人や愛知の人々が大挙して押し寄せることになるだろう。何しろ私たちは、新しい空港に弁当を持って家族で行ってしまうような人種なのだ。新名所という言葉に極端に弱い面もある。人が行ったというところには行かずにはいられないし、高いところにも目がない。
 豊田毎日ビルでもきっと、新たな笑い話を提供してくれることだろう。何よりもそれが楽しみだ。


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