デジカメ日記/OLYMPUS E-10にて撮影

 2005年 6月21日(火)

 暑い。梅雨なのに暑いのか、梅雨だから暑いのか、雨が降らないから暑いのか、とにかく暑い。
 なんだけど、私は暑さに強いので、暑いイコール不快というわけでもない。暑いね、と言われれば、そうだね暑いねと返すけど、だから嫌だよねというニュアンスはない。山のてっぺんで、いい眺めだねと言われて、いい眺めだね、というのと同じくらいでしかない。
 というと、さすがにそれはちょっと嘘かもしれないけど、どうも私が人に比べて暑さに対して鈍いことは確かなようだ。
 でもそれは裏を返すと、エアコンの冷えに極端に弱いということを意味する。昨日などもドラッグストアで10分ほど買い物をしていたら凍え死にそうになって逃げるように店から飛び出したし、映画館も寒すぎるから、必ず長袖を持って行くようにしている。
 暑さに強いということは一方ではけっこう不便なものなのだ。

 夏と言えば何々、といろいろあるのだけど、今日の写真は、すだれ。漢字で書けと言われると手が止まる。簾、か。なるほど、こんな字だったか。
 すだれの起源はよく分からない。平安時代にはあったらしいけど、元々は中国とかあっちの方のものなんだろうか。
 よく映画やドラマで天皇が乗っている輿の入り口についてる竹のカーテンみたいなあれが御簾(みす)で、そこから今のようなすだれになったとかどうとか(調べが甘くてそれ以上追求してない)。
 江戸時代にはもうすっかり庶民の家には欠かせないものとなっていたと想像する。
 考えてみるとなかなかよくできている。日差しはさえぎって、風は通す。プライバシー保護にもなるし、邪魔になれば巻き上げればいい。最初に考え出した人間はかなり賢い。

 昔はけっこう高かった印象があるけど、最近買ったら意外に安かった。大きなものでも1,000円しない。たぶん外国からの輸入品なんだと思うけど。
 高級品のほとんどは今でも京都で作られてるんだそうだ。きっと高い。

 すだれ越しに見上げる空は、何故か夏休みの夕暮れ時を思い起こさせた。
 昼寝から目覚めて、ああ、もう一日が終わってしまったかという軽い後悔と、でも何もしなくていいんだという開放感が入り交じった、あの幸せなときを。


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