名も知らぬ花。
どこかで見覚えのあるようなないような。
花屋の花だと思うんだけど、ハーブかもしれない。違うかもしれない。
昔は花の名前に詳しい人が尊敬の対象になることなんて思いもしなかった。今ではピアノを弾ける人と同じくらい尊敬する。
どちらも努力と継続なしには獲得できない能力だから。
代表的な野草については多少分かるようになってきたとはいえ、そんなものは花全体のほんのわずかにすぎない。数パーセントないかもしれない。
そもそも日本で見られる花の種類はどれくらいあるのだろう。
ポケット図鑑などでは、野草と園芸種とそれぞれ400種類くらい掲載してるものが多いようだから、一般的なものでも100種類以上あることは間違いない。
それに加えて樹木の花もあるし、ハーブなんかもある。バラや桜やボタンや蘭などの改良品種などを考え合わせると数千種類ということになるのだろうか。
それを半年や一年で覚えようというのはそもそも無理な話だ。パッと一目見て分かるものを単純に暗記するわけじゃなく、見分けづらいものが多いからよけいに難しい。
こればかりは興味を継続させて何年もかけて少しずつ詳しくなっていくしかない。試験があるわけでも、花屋を目指してるわけでもないけれど。
少し知ることは、たくさん知らないのを知ることだ、ってことが分かった。
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