熱帯魚を飼い始めてからもうけっこうな年月が経つ。
10年くらいになるだろうか。
といっても、マニアというレベルでまったくなくて、ほとんど金魚を飼うようなレベルで飼っているだけだ。
まるで自慢にならないし、趣味でさえない。
水槽はこんな感じで、水草も伸び放題でぼうぼうになっている。
一時たくさんの種類の水草を植えていたのだけど、あれは掃除のときに邪魔すぎるのでやめた。せっかくレイアウトしても、掃除で崩れてしまうので早々に力尽きた。
で、育ちたいやつだけ勝手に育たせておいたら今のようになった。なんだかものすごく増えてしまって、脇役であるはずの水草の方が威張っている。その間を申し訳なさそうに熱帯魚が泳いでるような感じだ。
というか、魚にとっては狭すぎるだろう、これ。60cm水槽のうち20cm分くらいしか泳ぐスペースがない。
魚もこれまでたくさん飼ったけど、今は彩りに一番安いネオンテトラを20匹くらい入れてるだけになった。
あとは掃除役のコリドラスとエビと、親分と呼んでるでかいナマズみたいなやつ。
水槽はもう一本あって、そちらには爆発的に増えたグッピーとプラティがいる。数えようにも数えられないくらい。数百匹はいるだろう。
エサの時間になるとワラワラと群がってきて恐ろしいくらいの光景となる。
これは勝手に増えた。最初はそれぞれ2ペアくらいずつだったのに。
ただ面白いのは、どれだけ増えても水槽のキャパシティを超えるほど増えないことだ。いっぱいいっぱいになると子供がパタッと生まれなくなる。そして、大人が少しずつ死んで少なくなってくるとまた産むようになる。
こんな小さな水槽にも自然の摂理はちゃんと働く。
以前、アイは水槽を長い間じっと見つめているのが好きだった。でも、今はもう見向きもしなくなった。すっかり興味を失ったらしい。
水槽を眺めている後ろ姿がけっこう好きだったのでちょっと残念だ。
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