走る光。競争してるみたいだ。
でも実際に走ってるのは光ではなくデジの方。夜景を手持ちで撮ってるときに手元が大きくぶれただけ。
動きというのは相対的なものだ。
どちらかが止まっていてもう一方が移動すれば動きになり、両方が動いても同じ方向に同じ速度で動けばそれは動きにならない。
けど、両方停止しているのとは違う。
そもそも光そのものが動きでもある。連続して光っているから動かない光に見えているだけで。
これは人の関係性にも同じようなことが言える。
動くスピードと方向性によって関係性は必然的に変化していく。
逆方向に動けば一方から見た変化は実際以上に大きく見えるし、片方が止まっていたらもう一方の小さな移動も二人の間の距離感となる。
あなたは変わったと人は言う。
でもそれはあなたが変わってないだけかもしれない。
同じ方を向いて、同じ速度で生きていくなんてことはそうあるものじゃない。
ただ、絶対的な関係性はなく、関係性はいつでも相対的なものだということだけは知っておいた方がいい。
もし、人の軌跡が光のように見えるとしたら、この世界はとても複雑できれいな光の模様を描くだろう。
目には見えないし、写真にも撮れないけど、そんな光の軌跡を想像してみる。
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