デジカメ日記/OLYMPUS C-3030ZOOMにて撮影

 2004年 10月16日(土)

 夕陽の赤は何度見ても見飽きることがなくて、見るたびにきれいだなと思う。
 赤という色は面白い色で、マイナスとプラスと相反する二つのイメージを背負わされている。
 その最も象徴的なのが火ではないだろうか。
 火は人が生きていくために必要なものであると同時に人を殺すものでもある。
 夕陽の赤はたいてい優しくてなつかしいけど、ときどき赤すぎると恐ろしく思えたりもする。

 秋の夕暮れは短い。
 感傷に浸る間もなく、そそくさと仕事を終えて消えてしまう。
 5時になると風のように消えていなくなってしまうサラリーマンのように。
 秋の夕陽はきれいだけど愛想のない女の子みたいだ。

 秋、そして赤といえば、そろそろ山の方では紅葉が始まったようだ。
 今年は紅葉の写真も撮りたいのだけど、有名なところは車が動かないほど混雑するから行く気になれない。
 だからマイナーなところへいちはやく行って、ささっと写真を撮って帰ってこようと思っている。
 人があまり行かない山がいいだろう。しかも、平日の夕方。
 素早い夕暮れによる迷子と熊にだけは気をつけなければ。
 熊に襲われてニュース沙汰になるのだけは絶対に避けたいところだ。
 じっと熊の目を見ながらゆっくり後ずさって、あとはチョコでも放り投げればそっちに気を取られるはずだ(と信じたい)。
 けど、走って逃げるにしても長距離走が苦手な私が逃げ切れるものなのだろうか。熊って本気を出すとどれくらい速いんだろう。
 熊よけの鈴でも持って行こうかな……。
 どこで売ってるんだ!?
 もし熊に襲われても匿名希望でお願いしよう。

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