夜明け空がきれいな藍色をしていた。
そこに輝いていたのは金星だろう。
でも手持ちの撮影なので手ぶれ気味。
明けの明星といい、宵の明星ともいう。
私はずっと金星というのは一番星だと思い込んでいた。夕方専属のものだろうと。
そしたら、明けの明星という言葉あって、それも金星だというではないか。
最初にそれを知ったとき、なんだそれ、と思った記憶がある。
一人二役、掛け持ちなんてずるい、と。
そして、つい最近知ったのが、一番星がいつも金星だとは限らないということだ。
なんですと? そうなの? 常識?
一番星は季節や時期によって木星だったり、火星だったり、それ以外の星だったりもするのだという。
知らなかった……。
じゃあ、星一徹が指差していた巨人の星は何星なんだ?
一番星の金星とか北極星とかと単純に思ってたけど、実際のところはまったく知らない。
まあそれはともかくとして、金星が永遠の一番星じゃなかったというのは軽いショックだった。
夕暮れの空を見上げて一番光ってる星があったら、あっ、金星だ、という私の思い込みは間違っていたことになる。
ちょっと間抜けだ。
ひょっとして私が撮ったこの写真の星も金星じゃないとか?
あり得るな……。
けど、藍色の空がきれいだったことは間違いなくて、とてもいい色だったからそれでよしとしよう。
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