夜中にアイが何やら変わったものをくわえて帰ってきた。
あ、おまえ、なんだそりゃ!?
と言ったら、ポトリと口から落としたので見てみると、見慣れないセミが。
なんだ、こりゃ?
妙にデカいし。
アブラゼミの1.5倍くらいあるじゃないか。
ミンミンゼミかなぁと思いつつ、ネットで調べてみたところ、どうやらクマゼミらしい。
クマゼミって、キミ、こんなものよく捕れたなぁ。
子供の頃、田舎でもほとんど捕れたことがなかったし、名古屋ではたぶん1匹も捕ったことはないはずだ。
かなり高いところに止まっていて、タモが届かなかったという記憶がある。
死骸さえ見たことがあったかどうか。
エラいぞ、アイ、でかした。
前にアブラゼミ以外のやつを捕ってきて欲しいと書いたけど、そのリクエストに応えてくれのか?
と思ったら、続けざまにまたもやクマゼミを捕ってきたではないか。
同じやつを二度か?
いや、違う。別のやつだ。
最初のは腹に白いラインが入ってたし、二匹目のは羽の緑色が濃い。
いつから名古屋はクマゼミの宝庫になったんだ?
ネットでクマゼミを色々調べていたら、関西方面などでは近年かなり数が増えていて、場所によってはアブラゼミよりも数が多くなっているところもあるらしい。
ホントか?
知らなかった。
けど、名古屋は今でもたぶん90パーセント以上がアブラゼミなんじゃないだろうか。鳴き声からして。
それとも、クマゼミがだんだん東に進出してきたのだろうか。
それにしても間近で聞くクマゼミの鳴き声はただごとじゃないうるささだ。
そこらの目覚ましのベル3個分くらいの大きさだった。
寝静まっていた近所の何人かはアイがくわえて帰ってくる途中で目を覚ましたかもしれない。
しばらく眺めたり写真を撮ったりした後、ベランダから逃がしてやったら、元気に飛び去っていった。
シシシシシシシィィィィーとか鳴きながら。
でもクマゼミってきれいなセミだなぁ。
アイ、また捕まえてくれよ。
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