デジカメ日記/Nikon COOLPIX950にて撮影

 2004年 6月25日(金)

 雨降りの日に車を走らせながら面白い被写体を見つけるのは難しい。
 今日少し走ってみたけど、これだというものは何も見つからなかった。
 雨でも歩けばそれなりに何かあるのだろうけど、今日は雨も激しかったし、買ったばかりのデジを濡らしたくもなかったのでやめておいた。
 よくよく探せば濡れた紫陽花の上にカタツムリでもいたかもしれなかったけど。

 そんな中、帰り道で信号待ちのときにふと横を見たら、モスバーガーが大きく模様替えしていた。
 緑色?
 むむ、ここはまったく流行ってる様子はなかったけど、どこにそんな金があったんだ?
 場所も悪いし、駐車場もほとんどないしで、いつ通ってもほとんど客がいない。これで本当にやっていけるんだろうか、と余計な心配をしたくなるほど。
 けど、外装も内装も大きく模様替えしたところをみると、私の知らない間に密かに流行ってたんだろうか?
 昔ながらのあの赤い看板はいかにもあか抜けなかったので、思い切って緑色にイメージチェンジをはかったのは良かったんじゃないか。ガラスの感じもちょっと洒落た風で、けっこう高級そうな店になった。これなら売り上げも上がるかも?
 と思ったけど、相変わらず店内に客の姿はなかった。
 大丈夫なのか、モスバーガー?

 そもそもモスバーガーってどうなんだろう?
 マクドナルドにほとんどの客を持ってかれてるような気がするけど、気のせいか?
 固定ファンはいるにしても、チェーン店として成り立ってるというのはけっこう感心する。
 ここらのロッテリアは早々に駆逐されてしまったのに。
 手作りといい素材を使ってるという差別化だけで生き残れるもんなのか?
 それとも、もしかしたら東京や大阪ではマクドナルドと同等くらいだったりするんだろうか?
 そもそもハンバーガーというものにまったく思い入れがない私は、そのへんの事情はまったく分かってない。
 モスバーガーだって今までに3個くらいしか食べたことないし。
 というか、ハンバーガー自体、生涯で20個かそこらしか食べたことがないんだから分かるはずもない。
 なので実際のところ、ハンバーガー屋がどうなろうとまったく知ったこっちゃないのだ。
 モスバーガーの看板が緑色になろうと青色になろうと関係ないし、この世からハンバーガー屋がなくなっても気づかないくらいかもしれない。
 今日模様替えに気づいたのも、たぶんデジの被写体を探してたからだ。
 果たして私が生涯で4個目のモスバーガーを食べる日は来るのだろうか?

 それにしてもいい写真って何だろう、と今日も一日そのことをずっと考えていた。
 上手い写真を撮る人はプロにせよ愛好家にせよ、たくさんいる。
 けど、どうもそれらはなんとなく嫌みな感じがするのだ。
 もしくは、ドラマを感じられない平凡な印象がする。
 ごく稀に、ああこれはいい写真だなぁとしみじみ思うものに出会うことがあるのだけど、それのどこがどういいのかがあまりよく分からない。どう撮ればいいのかも。
 ネットをさまよってたくさんの写真を見たけど、深く感じる写真とは出会えていない。
 いい絵を描くよりもいい写真を撮ることの方がずっと難しいのかもしれないと思えてきた。
 まだほんの入り口で、早くもこんな深い迷いにはまり込んでしまうとは。
 たぶん、一番の原因は、私に撮るべき必然性のある被写体がないからだ。
 まずはそれを見つけるところから始めなければならない。

 いい写真、いい写真……と、呪文のように唱えながら明日もまたネットをさまよい、カメラを持ってうろつき回ることになりそうだ。
 ドラマ、非現実、自然以上の色、偶然、瞬間、誰にも撮れないもの、自分らしい写真……。


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