SANYO DSC-SX150にて撮影

2003年 11月7日(金)



 また満月が近づいてきて、夜空を見上げることが多くなった。
 そして心の中でつぶやいてみる。
「誰かいますかぁー!?」と。

 夜空の星々にも、月にさえ、私たちはノックすることができない。そこまで届く長い手を持たないから。
 人類はいつから月へ行く夢をあきらめてしまったのだろう?
 かつてあれほど恋い焦がれて夢中になったというのに。
 たった一度、行ったか行ってないかもはっきりしないまま、なんとなく夢をあきらめてしまっている。
 とても不思議なことなのだけど。
 別にNASAじゃなくてもいい。ロシアでも日本でも中国でも。
 何故人は月へ向かうことをやめてしまったのか?
 あんなに夜空に大きく輝いている一番近い星なのに。

 21世紀になれば一般人も普通に宇宙旅行できると思っていた。
 もしかしたら月旅行さえできるかもしれないなんて夢見ていた人もいただろう。
 けど、人類はいまだに月への道を開けずにいる。
 あれから30年以上の歳月が流れたというのに。
 やっぱり月には先住民がいて追い払われたのだろうか?
 それとも、そもそも人類は月へ行けるほどの宇宙技術を持てないでいるのか?

 ちょっと手を伸ばせば届きそうな気がする月だけど、私たちが思っている以上に遠い存在なのかもしれない。
 私が生きている間に人は月へ行けるのだろうか。
 なるべく長生きして機会を待ちたいと思う。

 一番簡単なのは、月からこっちに迎えに来てくれることだ。こっちから行けないのなら。
 満月に向かって右手を高く上げたら月タクシーがやって来たりしないだろうか?
 それとも乗車拒否をされてしまうだろうか?
 念のため、親指も立ててみよう。
 気のいい月のトラッカーが走ってきて止まってくれるかもしれない。
「よお、兄ちゃん、乗るかい?」などと窓から顔を出して言いながら。
 その時私は躊躇なく乗ることができるだろうか?
 もし帰れなくなるとしても?


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