SANYO DSC-SX150にて撮影

2003年 9月25日(木)



 相変わらず正面からの写真撮影を許してくれないアイ。
 仕方ないから背後から一枚。

 しかし、猫の後ろ姿というのもなかなかいい。私はとても好きだ。風情みたいなものがあって。
 SF小説の古典的傑作『夏への扉』に描かれたピートの後ろ姿も抜群だった。
 猫の後ろ姿、特に後頭部の風情には人の心の奥底に快感を与えるような作用があるのではないかと私はひそかに思っている。
頭のてっぺんから耳の形、そして後ろ頬から首すじにかけてのラインには何か秘密がある。
 言うなれば黄金比率のようなものが。
 美しいというか見てるとなんとなく幸福な感じがする。

 それともそれは単に猫好きのひいき目に過ぎず、犬好きは猫には何も感じず犬に同じようなことを思うのだろうか?
 でも私は、猫という生き物はこの世界における傑作だと信じている。
 この世界で非凡なものと平凡なものを隔てるのはバランスの違いだけなのだけど、猫はそのバランスが絶妙なのだ。
 整いすぎてなくて崩れすぎてない、危うくてたくましい、わがままだけど自尊心は失ってない。
 それは天才に似ている。
 だから、当然、天才好きの私は猫が好きなのだ。

 私が神や奇跡をぎりぎりのところで信じられるのは、この世界に天才と美人と猫が存在するからに他ならない。
 そしてその比率も、多すぎず、少なすぎず、絶妙のバランスを保っている。


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