SANYO DSC-SX150にて撮影
2003年 3月30日(日)
いろんなアーチストたちがスピッツの曲をカバーしたアルバム、
『一期一会』をようやくレンタルしてきた。
(本当は発売早々に買うつもりだったんだけど、なんとなくタイミングを逃してそのままになっていた)
帰りの車の中で運転しながら聴いていたら、
6曲目の、ぱぱぼっくす「空も飛べるはず」の途中で突然胸がいっぱいになって、
感情のダムが決壊してしまった。
それはもう、自分でも驚いてうろたえてしまうほどで、
車の運転が不可能になってしまうほどに。
それは曲が好きだというよりも、ぱぱぼっくすなるグループのボーカリストの歌声が、
私の心の深い部分に入り込んできて触れたからなのだと思う。
そこは自分にとって心の弱点のような部分で、普段は外気に触れないように守っているんだけど、
そこをいきなり何の前触れもなく開かれたものだから動揺してしまったのだ。
それにしてもあそこまで胸がいっぱいになったのは久しぶりのことだった。
まさかまったく見知らぬグループが歌ったスピッツのカバー曲にこんなにやられてしまうとは思ってもみなかった。
それにしても、ぱぱぼっくすというグループとは一体何者?
ネットで検索してみると、関西でライブを中心に活動してる3人組のグループらしいが、あまり情報はない。
最初のミニアルバムが最近になって復刻したというから、全国的な知名度はかなり低そうだ。
この『一期一会』に参加したことで対象は注目されるようになったらしいけど、
相変わらず知る人ぞ知るという感じなのだろう。
(けど、ベースがいないバンドって珍しくないのか?)
ファーストアルバムはぜひ聴いてみたいところだけどレンタル屋にあるだろうか。
オークションでの出品がまったくないところをみると、手に入れるのはけっこう難しいかもしれない。
この『一期一会』というアルバムに関してだけど、一言で言えばすごく面白い試みで良かった。
必ずしもオリジナルを超えているとは言えないものの、スピッツの曲を再認識できたり、
歌う人間が変わればここまで曲調も変わるのかと驚いたり、いろんな意味で感じるものがあった。
参加したアーチストの顔ぶれもバラエティーに富んでいてユニークな面々が揃っている。
松任谷由実、椎名林檎、奥田民生など。
あと、もう一つ発見したのは、スピッツの曲は女性ボーカリストの声の方が合っているということだ。
松任谷由実の「楓」はあまりいいとは思わなかったけど、
つじあやの「猫になりたい」や小島麻由美「夏の風物詩」などは自分の持ち歌かと思うほどいい。
誰の曲でもこういう試みが成功するとは思えないけど、またこういうアルバムも聴いてみたい。
たとえばSMAPへの提供曲を作ったアーチストが集まって一枚のアルバムにするとか。
『一期一会』を聴いてたら海へ行きたくなった。
今までスピッツと海が直接結ぶ付くことはなかったけど、
あらためてスピッツの曲と海は相性がいいことに気づいた。
ノスタルジアとセンチメント、このキーワードでスピッツと海は私の中でつながって、
目を閉じたら波の音が聞こえ、潮風の匂いがした。