SANYO DSC-SX150にて撮影
2003年 3月9日(日)
ひょんなことで手に入った5ドル紙幣。
どうこをどう旅してきたのか、くしゃくしゃでひどくくたびれている。
いまどき日本の札でこんなにくたくたなものはめったにお目にかかれない。
アメリカ人の札の扱いは映画なんかで見る限り相当荒っぽいから、
アメリカではこれくらい普通なんだろうか。
それにしても実は私、ドル紙幣自体を初めて見て、手にしたのだ。
(なんせメリケン嫌いなんで)。
サイズがかなり小さい。
昔の500円札より小さいか。
子供の頃よく遊んだ「人生ゲーム」の金みたいだ。
なんか違和感がある。
金じゃないみたいであんまりありがたみがない。
素材も日本の札とはかなり違ってザラザラしている。
昔なつかしいわら半紙に少し似ているかもしれない。
などと思いつつ、本当はけっこう嬉しかったのだ。
私にとっては身近なようで現実感のないアメリカという国が少し近づいたような気がして。
ドル札を手に持って初めて、自分がアメリカの土地に立っている姿を想像できた。
なんだか不思議な気持ちだ。
もしかしたら偶然手に入ったこの5ドル札が将来私とアメリカをつなぐ架け橋になるかもしれない、
そんなことをぼんやり思ったのだった。
いつか、この5ドル札をアメリカで使おう。
さて、何に使おうか。
どうせならアメリカらしいものに使いたいもんだ。
そうだ、ホット・ドッグとドクターペッパーを買って、ティファニーの前で朝食してやるってのはどうだろう?
……。
捕まる?
じゃあ、ハドソンリバーを船で渡って自由の女神の展望台でニューヨークを一望するってのはどうだ?
なにぃ!? 船賃が7ドルですと?
オーマイガッ!
仕方ない、子供料金で乗るか。
ん? それも捕まるって?
うーん、でも日本人は童顔だから大丈夫だろう。
何しろ私はアメリカでこの5ドルを使うのだ。
けど、使う前に強盗にあわないように気をつけなくちゃ。
日本で鍛えた必殺靴下隠しで乗り切るぞー! えいえい、おー!
アメリカよ、私を待っていておくれよ。