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British Library |
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前項で書いたとおり、大英博物館の中庭にも、2000年12月に円い閲覧室(reading room)が再オープンした。大英図書館の閲覧室と言うのは、なかなかその審査が厳しくて、他の図書館で用が足りるのであれば入れてくれない。どうしても大英図書館でなければ駄目だという理由がなければ閲覧室に入る許可が下りない。それはここでも同じ。
因みにこの大英図書館には、1842年の著作権法の改正以来、納本制度が採用されている。納本というのは、日本の国会図書館でも取られている制度で、本を出したら1冊を大英博物館図書館に納付しなければならないというものである。そんな訳で、蔵書の量は約 1200万冊となっている。
ここの前身の大英博物館図書館の閲覧室で本を読みまくった人物の筆頭に挙げられるのが、カール・マルクスである。マルクスはドイツ人だが、その主な活動の殆どは実は英国で為されたものだ。彼はここで本を読みまくって『資本論』を書いたのである。日本人では、南方熊楠がここで働いていたらしい。
今回ここで紹介する大英図書館「セント・パンクラス新館」は、セント・パンクラス駅の隣の広大な敷地に1998年に新たにオープンしただけあって、とっても綺麗。中に入ると先ず目に入るのが、王立文庫 (King's Library)。これは、1823年にジョージ4世が父のジョージ3世の蔵書を国に贈呈したもの。画像には全て入りきらなかったが、吹き抜けで6階建てのガラスケースの中に約6万冊の蔵書が収められている。
図書館たるもの、本来は学術的な施設であるのだが、その一方で観光に訪れる人も結構いる。と言うのは、展示専用ギャラリーが併設されていて、そこには大英図書館の貴重な所蔵品が見物できてしまうのである。
例えば、古~い聖書。残念ながら私はキリスト教徒ではないが、多分有り難いんだろうということぐらいは分かる。東洋では、ガンダーラの仏教典がある。うちは浄土真宗らしいので一応有り難がっておいた。そして何と、称徳天皇の百万塔陀羅尼が有るじゃないですか。世界最初の印刷物はグーテンベルクの聖書なんかではなく、この称徳天皇の百万塔陀羅尼なのです(764年)。知らなかった人は覚えておこう。内容はお経。有り難や。
時代は下り、マグナ・カルタ(大憲章)や東印度会社に対する勅許状という世界史でお馴染みのものがあり感心する。更に時代が下ると、シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』の直筆原稿、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の直筆原稿&直筆挿絵あたりまで来ると親しみもあり、貴重だなーという気にさせられる。
文芸だけじゃなくて、音楽関係の所蔵品もある。例えばヘンデルやモーツァルトの直筆楽譜がある。更に言うと、何とサー・ポール・マッカートニーの直筆による、ビートルズの「イエスタデイ」(画像)や「抱きしめたい」の詞の原稿が大切に飾られているのである。ビートルズはやっぱり凄いのだ。
これらは当然触ることは出来ないが、聖書等はデジタル化されていて画面を触るとページがめくれるようになっている端末が有る。まあそもそもこのページに行けば体験できますけどね(要Shockwave)。
さて見終わって外に出ると、色々面白い形をオブジェの如き物体が目に入る。先ずはアンネ・フランク。これはまあ普通なのだが、普通じゃないのが、これ↓。誰だと思いますか?そう、ニュートンなんですね。なんでこんな格好をしているんでしょうか。正面玄関から見てみると更に味があります。
<おまけリンク>
ここをクリックすると、或る人物の大英図書館所蔵の貴重な肉声が聞けます。自己紹介をしているので、聞けば誰だか分かります (要Real player)。
場所 96 Euston Road, London NW1 2DB King's Cross St. Pancras
電話 020 7412 7595