Ｔ・レックスのマーク・ボランが激突して死んだ木

Queen's Ride, London SW13

１９７７年９月１７日の早朝、Ｔ－ＲＥＸのマーク・ボランは、恋人のグロリア・ジョーンズと一緒にロンドン郊外のリッチモンド方面の自宅に帰るべく車を走らせていた。しかしクイーンズ・ライド・ブリッジの付近で、事故が起こっちゃった。車がその橋の横の木にぶつかりマーク・ボランはあわれ死んでしまったのである。享年２９歳。生前「自分は３０歳になるまでに体がバラバラになって死ぬ」と語っていた彼だが、２週間後の３０歳の誕生日を恋人と祝って帰宅する途中の事故だった。デビッド・ボウイ（より原音に近い表記をすればディヴィッド・バウィ）と並ぶグラム・ロックの覇者として、その絶頂期で死んだため、今でもかなりの人気が有る。木の周囲には多くのファンの花束やメッセージが添えられていた。

さてこの橋は旧英国国鉄（ＢＲ）のバーンズ（Barnes）駅下車徒歩しばらくというところ。郊外なので随分と田舎の雰囲気。橋の通りは随分と交通量が多く、しかもボランが死んだ木の側には歩道がないので、渡るのは結構危険だし、まして近くで写真を撮るのは車道から撮らねばならず苦労した。自分までここで死んでは洒落にならん。行くなら気を付けて。

木の裏には立派な墓石も建てられており、ファンが訪れては冥福を祈っている（とキリスト教で言うのかどうか知らないが）。もはや歴史的現場としての価値を持つ場所として保存されている。