Three men in a boat +ワン
| 12月12日 中目黒ウッディシアター |
| なんと〜ここ、和風ですね〜でしょう?何故だ? ハイ、今回はテームズ川ではなくて、隅田川ヴァージョンでしたの〜江戸時代の隅田川なのです。 原作は、ジェローム・K・ジェロームさん・・・この小説はとにかく面白いですよ〜笑えますです。 先回の公演では、原作の通りの、テ−ムズ川下り・・・今回は、テ−ムズチームと隅田川チームに分かれての2部公演。 不幸にして、暇が無くて、今回はテームズは見られませんでした。 この劇は、劇をただ見る・・・舞台は、舞台で・・・ではありません。 まず、小さい小屋サイズで、舞台は真中の少し低いフロァー・・・入りますと、役者さんはもうスタンバイ・・といいますか、 もう始まってるといいますか・・・とにかくそこにいらっしゃる。 その「舞台」を歩かなければ、自分のお席には参れませんから、自分も観客ではなく、「その世界」の住人の気分なのです。 お席、目の前に、鬘姿のいなせな曾世海児さんと笠原浩夫さんが、いかにも茶店の机に向かって、お茶飲みながら、談笑・・・ 目線あいますと、「そうだよね〜」と話かけられるのです。 ワンちゃん役・・・菊丸・・・の佐野孝治さんは、スッカリワンちゃんで、あっちこっちに愛嬌振りまいています。 可愛いんですよ〜これが・・・ なかなか始まらないのですが・・・しかし、もう始まってるというのか・・・待つという感じではありませんし、ベルも鳴りません。 なかなかお出ましにならない、松阪屋八助の倉本徹さんを待つこと数分・・・ 倉本さん、物凄い高音でご登場・・・不思議なイントネーションで笑わせていただきました。 お話は原作とおり、日常生活に飽きてる、ストレス堪り気味・・・で少し不健康な3人の愚痴から始まります。 これは、現代、自分の周りとか自分とかにも当てはまりますね。 どちらかと言うと、怠け者で生活感には乏しくて、動けない理由は、健康状態・・・ハッハ・・・今時の専業主婦にも居るね〜 会えば、不健康の話で、何かが出来ないこと、どこかに行けないこと・・・動けない理由を一生懸命に喋る・・・ 更年季障害・・・って、実に便利な言葉だと私は思うな〜葵の印籠だわね〜 この3人は、大江戸の大金持ちも商人の道楽息子という設定。 で、ストレス解消には何が良いだろう・・・ということで、船旅を思いつくわけです。 隅田川を川で下ってみよう〜キャンプして釣ったお魚とか料理して・・・と夢は膨らむ。 この、舞台転換は圧巻です。今まで茶店の机・・・がひっくり返すと船に早変わり〜 積み込む荷物も、生活感欠如していますから笑える・・・猪脅し(竹のカッコ−ンというの)、太鼓、纏(火消しのね) マア、劇としてはそういうものもそのうちに使うのですけど・・・ で、船出しまして、夕方になり岸辺でキャンプ・・・が食べるものが〜大根はなんとかあるのですが・・・ その上、火が無い〜火打ち石を忘れてるのですよ〜今なら、マッチかライターとかね・・・ で、近くのお店で食べちゃおう・・・ということになりますが・・・お店はもう何も無い・・・ このお店のお姉さん役は、観客から選考・・・面白いオジサマが引っ張り出されました。 そう、波の音、風の音・・・は我々全員なのですよ〜 ええ〜端から、シャモジ2枚チーム、御箸2本チーム、うちわに御箸1本チームと判れまして、音を出す。 指導は3人様からでまして、いきなり、音楽教室化・・・その後も曾世さん合図で、何度か、カンカンバッタバタ・・んチャ・んチャ・ バッタバタ・・・とやりましたの〜 後半の、「たまり」という水門も観客数人・・・毛糸で富士山が二人、水門役が二人・・・松の木もいたな〜 幸いか不幸か、私は選ばれず、ゲラゲラ笑う方でした〜 イヨイヨ食べ物も無くなり・・・という時に、出て来たのが「雷おこし」・・・テームズチームの場合はビスケットなんだけど・・・ これは、観客にも配られます。雷おこしは子供の時に食べたきりで、こんなに固いものは無い〜と嫌いでした〜 叉、歯が壊れるゾ〜と思いましたら、簡単に二つに割れる・・・アレ?と食べてみましたら柔らかい〜 うん、最近はソフトもあるのね〜これ、凄く美味ですの〜買いに行きましょう・・・浅草ですか? ちなみに、煎餅というものも、鬼門でして、嫌いなんですよ〜でも、最近は柔らかいのも多い・・それは可なのです。 でもさ、鉱泉煎餅とか、エビ煎が良いねえ〜醤油辛いのは血圧上がるで〜 お話最後は、急に日常が懐かしくなる・・・たった1泊2日の船の旅なのですが、ある種リフレッシュも出来てる。 日常に早く戻りたい・・・普段の生活がいかに便利で、過ごし易いか〜にも気付くのです。 これってありますよね〜静かなところに行きたい・・・と思っても、私は限度2日です。 真夜中に、シーンという音ならぬ「無音」が響く場所は一晩で駄目ですね〜 車の音が途切れることのない場所が、私の睡眠場所なのだ〜 マア、青い鳥に似ていなくも無いのですが、張り切って街に戻る。 しばらくは、張り切り現象維持でも、この3人は根がお怠けなので、数ヵ月後には叉何か、現実逃避の計画を立てるに 違いないのですが、それも、我々日常に似てるかな〜 始めての着物、鬘姿の3人様でしたが、良く似合っていらっしゃいました。 特に色の白い曾世さんは、このまま「梅川忠兵衛」とかやられても良いかな〜という感じで・・・ 倉本さんは、時々ご自分で噴出しながらのご熱演、笠原さんも日ごろお二枚目から二枚目八(二枚目半より、3枚目にこよなく 近いので)・・・で笑えました。 とにかく、楽しい舞台で、お席の座りごこちはいつも、チョイト〜なのですが、忘れてしまいます。 うん、最後の犬さん(佐野さん)の遠吠えが良いなあ〜 夕陽に遠吠え・・・の感じで終わりました〜 |