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 広報委員会では、一太郎スマイルのお絵かきソフトで、絵と文章入りの作品を作らせている。これをぼくの方でホームページビルダーというソフトを使ってホームページに作り替えているわけだ。個人がホームページを作る際も、最後はプロバイダーのお世話になっているわけだし、教師がその役目を果たしていると考えれば、同じ事である。
 子供たちは一太郎スマイルでホームページを作っているわけである。
 一学期は学校紹介、2学期は運動会紹介、3学期は子供たち自身の個人紹介である。
ぼくが顧問になって2年目。大体この形に治まってきた。今年加味したのは、子どもにデジカメの動画撮影をさせ、それを載せた事だ。以前はデジタルビデオをぼくの方で取り込んでやったのだが、デジカメの動画機能を使えば、子どもにもできると思ったのだ。
 PCルームに配当された富士のデジカメでは、そのままペーストできなかったので、ちょっと面倒な事になった。来年はソニーのマビカでやると簡単だと思う。
 活動時間が実際の所、休み時間しかないし、基本的に一人一フアイルを原則にしているので、締め切りに間に合わない子が出てくるのが、問題点である。担任ではないので、強制しきれない所があるのだ。
 
 パソコンクラブ(こちらは顧問3年目)では、一学期一太郎スマイルのお絵かきソフトで絵を描き、ホームページをギャラリーとして公開した。2学期以降は、自分の絵を挿入したカレンダー作りや、デジカメを使って顔写真入りの名刺作りを行った。後は年賀状作りや、名前シール作り、キーボード練習、ネットサーフィンなどを楽しんだ。
 
 クラスでは、図工で作った立体物の作品集をデジカメで撮ってホームページをギャラリーとして公開した。教師の撮影した自然教室や遠足の写真のギャラリーとしても活用した。
写真はスキャナを使って一眼レフの物を取り込んでみたりしたが、デジカメで35万画素撮影が一番適していると思った。
 後は、総合のお米作りの資料集めをネット検索でやったりした。
 変わった所では、携帯電話でメールをやり取りしている児童はいたが、パソコンでメールをやり取りしている児童は皆無だったので、メールごっこもやってみた。
 またプレゼンテーションを体験しようということで、お米作りで書きためたレポート作文を元にパワーポイントで編集してみた。
1 マビカで絵の部分だけ、写真としてフロッピーに取り込む。(フロッピーに直接取り込みができるので、 子どもに作業させるのに大変便利だった)
2 パワーポイントにその写真を取り込んで、タイトルを加える。
3 写真、タイトルに効果を加える。
4 パソコンルームのプロジェクターでスクリーンに映し出し、
  レポート原稿を元にスピーチさせる。
 
 以上様々な取り組みが考えられるが、正直言って教科学習に直結するとか、必然性があるとかは自分には感じられない。あってもいいゆとりぐらいに捉えるのでいいのではないかと思っている。

追伸
 上の文章は、ぼくが所属している市教育委員会の情報部会なるものに提出するレポートですね。委員会の意図する所は、授業にパソコンがいかに活用されているかの実践報告だと思うのですが、ぼくの最後の〆では当然ご期待に沿えるものではないでしょうね。でも本心なのだからしょうがない。まあ、本心をこうあからさまに言う教員も少ないとは思うけどね。

 教育機器としてのパソコンの活用には、自分はかなり懐疑的である。大体、日本の学校は子どもを長時間拘束しすぎている。だから、ゆとりだとかパソコンだとか、国際理解、演劇教室などなどいろいろ出てくるのだろうね。基礎基本に絞って、午後は放課、地域、家庭で学べでいいと思うわけです。
 まあ大人社会が長時間労働を強いられているのだから、無理だとは思っているけどね。

 自分が教員になった20代の頃は、春、秋の運動会、連合運動会、連合音楽会、鼓笛隊、謝恩会などなど行事がてんこ盛りで、朝練、夕練と子どもも教師も長時間学校に拘束されていた。おまけに地区研究会なるものの発表授業の準備で、夕飯を職員室で食べて、夜も職員室で働いていたよ。
 あの頃に比べれば、だいぶ拘束時間は少なくなってきたとは思う。でもせっかくゆとりが出てきても、それに代わる「ゆとり教育」や総合などがまたまた品を変え、姿を変えて登場してくるのだから、まるでモグラ叩きだね。放課後、学習遅進児を残して個別指導するゆとりなんてないんだ。教師の創意工夫を出す余裕も時間も無い。まったくこの国は変わらないね。いや悪い意味で変わってきているのかも。進学塾で東大まで進んだ英才児が文部省の官僚になっているのだろう。塾のすすめなるものも出てきた。教員免許を持たない校長まで出てきた。百鬼夜行の世界だね。もうぼくの倫理観を越えているよ。お手上げ、降参だ。

 目を転じて事務機としてのパソコンはどうだろう。確かに輪転機を回していた時代に比べれば便利だよ。
でも大企業とは違うんだ。職員数は少ない。仕事の内容も手作業的だよ。パソコンの前に座っていればできる仕事ではないんだ。そんな所へ、最新式のパソコンを導入し、ランを構築する事に何の意味があるのだろうね。そこんとこがおじさんにはわからないのです。
 恐いのは、素人集団なのにパソコンは光ケーブルで常時接続なのですよ。サーバーの中に子どもの住所や顔写真が平気で置かれている。悪気はないのです。知らないのです。怖さを。
 係として何度も取り除くよう言っているし、現に今は取り除かれているとは思っているのだけど、自信は無い。他市のホームページを見ると、子どもの顔写真がアップで載っているよ。あれはどういう了見なのだろうね。児童ポルノへ取り込まれたら、どう責任を取るんでしょうか。取りようがないと思うよ。

 まあ、おじさんにはわからない事だらけだ。百鬼夜行の世界だからね。しょうがないよ。