集金業務

 2005年11月1日
 教師の雑務の中で大きな比重を占めるのが、これですね。毎月あるのが、給食費です。今は3700円。集金袋を児童に配布して、回収する。千円、百円、十円と金種別にする。更に帳簿を作成して終了。これを毎月やるわけです。学期終わりは、教材費の集金です。間に入るのは、遠足の集金。バス代、入園料などですね。集金して旅行業者に納める。旅行業者にとってはいい制度だと思いますよ。とりっぱぐれは無いわけですし、手間もかからないわけですから。
 当たり前のようにやっている集金業務ですが、これって仕事と言えるのかね。
教員は教育を司るのが職務なのであって、集金は業務とは言えないとぼくは思います。
第一、義務教育はこれを無償とするのが原則なのに、どうして金を取るのか。
 給食は授業の一環として強制的に食べさせているわけです。弁当持参が許可されないわけではないですが、実質強制です。だったら、ただでいいじゃないですか。我々教員は仕事として給食をやっているのに、自分たちも実費を支払っているのです。
 遠足も授業として行われているわけですから、ただで当然です。集金しないといけないなら、歩き遠足でいいじゃないですか。修学旅行なんか、当地では毎年日光と決まっていて、観光業者と旅行業者の定期的収入源となっているわけです。これなんか癒着と言われたってしょうがないんじゃないでしょうか。ただで行ける所にすべきだし、できなかったら無くせばいい事でしょう。
 親から集金する必要は無いわけです。我々教員は旅行業者の代理人じゃないんだから、請け負う必要は無いわけです。
 水族館や動物園は親子で行けばいいわけだし、親が忙しいなら、引き受ける業者もいるそうですよ。学校が授業としてやる必要はないわけだ。必要なら授業として無償でやればいいのですよ。

 教材費というのも変ですよね。教材なら授業に必要なんだから、これこそただにすべきじゃないですか。教材費と銘打っていて平然と集金している神経がおかしいと思うね。
 その内容にしたって、小学校の場合、中心は業者テスト。図工、理科の教具、ノート類だ。教育は無償とするという理念に反してますね。
 後は、PTA会費の集金。これなんかなんで教員がやるんだろうね。PTAの役員がやればいいと思うのですよ。基本的には任意団体なのだから、教員が強制的に徴収するスタイルから脱却すべきですね。
 まあなんだかんだぼやきながらも、毎月相当な時間をこの集金業務で浪費されているわけです。
おまけに失業とかなんとか、その家庭なりの事情もあって、集金できない場合もあるわけです。サラ金業者じゃあるまいし、あこぎな回収もできないでしょう。相手は小学生だし、こどもに何回も言えないわけですよ。だから、時々立て替えてそのまま自分の懐を痛めてしまう事もあるわけです。

追伸
 そうは言っても財源はどうするのだという反論もあるでしょう。
ですが、小学生からも消費税と称して税金を取り、大企業や大金持ちの累進課税は減税してきたこの国の体制というものをもう一度考え直すべきでしょう。自民党政治は長すぎたと言えます。選挙制度も自分たちの都合のよいようにいじり、独占政党となっている自民党が果たしてきた成果が、これです。これだけ国全体が豊かになってきたのに、公立学校の置かれている状況は戦後と何も変わっていないのです。52才となった自分の、子どもの頃の小学校と、教師として勤めている小学校を比較しての感想です。