戦争反対2

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イラクに派遣されていた日本人外交官二人が射殺されたのに、小泉自民党政権は自衛隊の派遣を決めた。しかも憲法前文を引用して自己の正当性を強調していた。
 なんという事だ。
何がテロに屈しない、二人の意志を継ぐだ。つまるところアメリカの言いなりだ。
日本はアメリカの従属国なのだ。戦後58年も立つのに独立などしていなかったのだ。
日本の若者の命がアメリカの同盟国の証のために、捨てられようとしている。

 朝日新聞の一面のその横に社説が載っていた。それに
「私たちは反対します。」
と書いてあったのが、ほんの少しの救いだった。

 教室でその事を話す。
たとえ国の決定であっても、まちがいはある。まちがいだった事はあった。テレビに報道されているからといって、真実だとは限らない。今、この国で行われようとしている事に朝日新聞というマスコミが反対の声を上げている。国民の中にさまざまな意見がある。
 その中で何が真実で何が正しいか、それはひとり一人が判断し、決める事だ。今の君たちに決定権は無いが、10年後の君たちにはある。その時に考えるのでは遅いのだ。今から、考える事が大事だ。

 国が言うことだからといって信用してはいけない。今こうやって話している先生にしても、先生だからといって信用してはいけない。最後は自分の頭で、自分の良心で正義感で判断すべき事柄なのだ。


 ぼくが一番恐れている事は自衛隊員がイラクで殺される事だ。そしてそれが、自由入隊の自衛隊では存続できなくなって、強制入隊すなわち徴兵制度のある自衛隊組織、日本国家に変わる事だ。
 ぼくの目の前の子供たちが徴兵される事になるのだ。それが一番恐れている事である。
初老の自分に何ができるだろう。せめて戦争反対の意見表明をしよう。声を上げよう。
「私たちは反対します。」