パソコンルームより
表紙へ戻る
2002.1.17
 第27号
 どうも最近パソコンに対して熱が冷めたというか、否定的になってしまった。
 去年の3月にはあれほど熱中してパソコンも買い、プロバイダーとも契約し(クレジットカードも持ってないのにね)ホームページを作ったのにこの有様だ。
 デジカメも飽きてしまった。家のリビングには家族の写真がたくさん貼ってあるのだが、その内の半分ぐらいがデジカメで撮ったものだ。色がかすれて見るも無惨である。色がしっかり残っているのは再生紙などの普通紙で印刷したもので、できは悪かったがその悪さのままで残っている。光沢紙で印刷した物は、できたては銀塩写真と見間違うほどのできばえだったが、1年もするとすっかり色あせてしまう。その点、銀塩写真はいつまでたっても色あせない。今まで当たり前だと思っていたことが、デジカメと比べると大した事なんだと気づかされた。
 メールのやり取りも便利だと思っていたのだが、本当に伝えたい事はやはり電話で直接相手の感触を確かめながら話す方が効果的だとよくわかった。
 一体パソコンの利点とは何だろうかと思う。「ハリーポッター」の本がベストセラーで著者は一躍億万長者になった。たったの一冊の本が、無名の作者が全世界を席巻してしまった。世界に何万とあるであろうホームページの中で、このような影響力を持つ物があっただろうか。これから出てくるだろうか。おそらく出ては来ないだろう。紙の本の世界からは、またベストセラーは出てくるだろうが、ネットの世界からは出て来ないとぼくは断言してもいい。
 年末に身体を壊し、ネットでいろいろ検索して不安になったのだが、医者に診断してもらったら解決した。例えは変かもしれないが、そういう事なのだ。ネットは広くて浅い不確かな世界だ。信頼に足る世界ではない。実際に自分の足で行き、手にとって確認する、言葉を交わす、そういう世界こそ信頼に値するのだ。ただの情報は結局ただの値打ちしかないという事だ。本屋に行って手に取り、金を払う、医者に行って相談し、金を払う、そこに価値があるとわかった。教育にパソコンが果たす役割は大きくないと、自分は思う。