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2006.7.20.

 夏休み中は授業ができないので、8月6日、9日、15日の事について教室で話しました。教材は、広島の写真集とアニメ映画「はだしのゲン」です。
 今から61年前の1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下されました。上陸によるアメリカ兵の被害を少なくするため、人類史上初めて核兵器が使われたのです。9日に長崎に投下され、15日、日本は無条件降伏をしました。
 写真集は事実のみが記録されています。戦争という行為そのものが残酷なのです。アニメは中沢啓治さんの漫画が原作です。父や姉や弟が焼かれていく残酷さに涙しました。せっかく生まれた妹が、栄養が取れずに亡くなるシーンに涙しました。
 20万以上の方が爆弾とその後の放射能汚染で死にました。日本全体でいうと300万もの方が亡くなったという説もあります。

 戦争という大きな犠牲と反省の上に、日本人は「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意」し、「戦争の放棄、戦力の不保持」を宣言する憲法9条を持ちました。教師として、「教え子を戦場に送らない、戦争に反対する」意識を持つ事は当然の責務であると考えます。考えるだけでなく、折にふれ平和教育を実践していく決意です。

 私の父は6月22日に亡くなりました。87歳でした。徴兵され戦争に行った最後の世代です。父は戦争を憎み、平和のありがたさを常々口にしていました。息子として、父の想いを伝える授業ができたかなと思います。

 折しも昨日は中国の子どもたちが○○小に見学に来られました。この国と61年前、
15年もの長い間戦争をしていたのです。今こうして平和に歌い、踊り、交歓できるありがたさ、それは平和がもたらしてくれた果実です。
 この先ずっと日本が平和でいられるよう、そして世界中から戦争が終結するよう個人としてできる努力を続けたいと思います。教師としての自分ができる努力、それは子どもたちに歴史の真実を伝える事です。事実から目をそらせば、また過ちを繰り返す事になるでしょう。