ホームページ作り顛末記


 ホームページを開設して9ヶ月が過ぎた。少し落ち着いた今、開設した頃の顛末を記す事にした。
 まったく大変だった。本当は自費出版をしたかったのだが、金はかかるし内容を書き加えるなどはできない。また全国に配布する事も不可能だ。それに比べホームページなら金は安いし、書き加え、書き換え自由だ。それに全国どころか全世界発信だ。これにするしかないと決心したのだ。ただ、自由な意見を表明するということは、無用な攻撃を受けるきっかけを自ら作る事にもなる。ためらいも迷いもあったが、今やらないと一生後悔すると思い、決心した。
 とりあえずパソコンを買わないといけない。自宅のマックは古くてプロバイダーに接続できない。モデムは内蔵されているのだが、電話しかつながらないのだ。どうにもやり方がわからない。要するに古いのだ。時代環境が変わったのだ。あきらめた。
 店に行ってパソコン選びだ。デスクトップのマックが2台もあるのでノートパソコンにする。何でも良かったのだが、DVDコンボのウインドウズがNECのLaVieCしか無かったのでそれにした。合わせてホームページビルダーも買う。MOも買う。ソフトのインストールさえしたことがなかったので、お店の人にしてもらう。
 モジュラージャックを電話口に差し込んで天井をはわせパソコンにつなぐ。電話機のそばにパソコンを置くスペースがないのだ。
 プロバイダーはクレジットカードを持ってないので、郵送で口座振り込みで申し込む。結局ビッグローブにした。解説書を忠実に読んでその通りにやっていく。
 とにかくネットに接続するのにすごく緊張した。パスワードやアカウントの意味など何も知らないんだからね。あたりまえだよね。こっちはふつうのおじさんなんだから。
 自分のページをネット上で見たときはうれしかった。
 ヤフーは文章で登録を申し込む。他はロボット登録で楽だったけど、自分で売り込むというのは何だか気恥ずかしいものだ。ヤフーの登録は難しいという話だったから、どういうわけか採用された時はうれしかったね。
 ふつうのおじさんでもできるんだね。ぼくのような機械おんちでもできるんですよ。なんかのコマーシャルでこんなフレーズがあったような気がするが、できたという事はうれしいことだ。特にこの年になるとできない事が多くなってくるのだから、尚更である。
 後はとんとん拍子でここまで来る。もともと文章を書くのは好きなのだから、ホームページていうのは、若者よりおじさんに向いているのではないだろうか。ただ開設するまでがおじさんにはむつかしい。メールもネットサーフインも関心ないんだからね。そんな人がホームページだけは作ろうとする所に無理があったとは思うんだけど。
 当初は合わせて10時間というので契約してたんだが、月の利用時間が極端に少ないのに気づいて、今は合わせて3時間に契約し直した。月950円でホームページが維持できるんだ。これはただに近い。いやー確かにただじゃないけど、ぼくの気持ちから言うとですよ。
 全国のおじさん(おばさんでもいいんだけど)に言いたい。ホームページを作って言いたいことを言おう。もう先はないんだから。言いたいことを言って人生を終わりにしよう。退職してから言うのは迫力がない。社会の現役でいる時に、現場から発言する事に価値があると思うのです。