その他諸々 その4

 

あなたにとって「名曲」とは・・・?

先日、車に乗ったら、ついていたカーラジオから流れてきたのは「シリンクス」・・・はて、これは誰の演奏???と思ったら、なんと有田正広氏!ほとんど番組の終わりごろだったので、他の演奏は聴けませんでしたが、最後にインタビュー。「あなたにとって名曲とは?」

有田氏のお答えが、なかなかよかったのよ。手前味噌になるけれど、以前ファンの人から、「前聴いた、あの名曲、ぜひもう一度吹いてください!」と言われ、どの曲のことかよくよくきいたら、すごくマイナーな曲だった。自分は、この曲は名曲だからとかあまり考えず、好きな曲ばかり吹いているけれど、自分の気持ちが通じたものが「名曲」になるんだな・・・というようなお話だったと思います。(2002.2)

モルダウ」の思い出

この曲も、初めて聴いたときぐっときたもののひとつ。初めて聴いたのは小学生の時で、郡の音楽会(ローカル!)だった。中学のお姉さんたちの合唱だった。あの旋律にぐっときて、涙が出そうになった。

そのうち、原曲はスメタナの管弦楽曲で云々なんてことが分かったわけだけど、縁あって、なぜか自分も中学の合唱コンクール(よくあるクラス対抗のやつ)で、この曲を歌うことになった。

その年、1年生は各クラス、自作自演の学級歌ともう1曲歌うことになっていた。で、うちのクラスは「モルダウの流れ」だったわけだけど、問題は学級歌。作詞は後に東大へ行った秀才であったが、作曲はなんと私!

指揮者を決める段になって、「作曲者やれよ〜!」という話が持ち上がった。私、青くなりましたね。伴奏ならやるから指揮は許して、と嘆願して、なんとか許してもらい、指揮は東大君になった。ということで、私の指揮者デビューは、現実にはならなかったわけ。

で、合唱コンクール本番です。学級歌は、まず無事に終わりました。2曲目は、「モルダウの流れ」です。ところが、私がモルダウの楽譜を用意しないうちに、指揮者君が振り始めてしまったのです。声を出さずに(待って!)と言ったんですけど、止まってくれないものですから、私も勢いで入ってしまいました。

それからの数分間は、地獄です。いつ止まるかという不安におののきながら、暗譜でモルダウを弾き続けました。実際、何箇所か音を間違え、かなりやばかったと思うのですが、一応最後まで弾きとおしたときは、本当にほっとしました。今でも、モルダウを聴くと、そのときの緊張を思い出します。

今年の夏、モルダウ川が氾濫し、プラハなどの街が水害にみまわれました。美しい街が、めちゃくちゃになってしまったそうです。泥水の中を泳ぐゾウの映像も、思い出されます。動物園から流し出されたあのゾウは、結局安楽死させられたのでは。(2002.12)

浜名湖オルゴールミュージアム

メカ音痴のくせに、オルゴールとか自動演奏装置が大好きな私。浜名湖オルゴール・ミュージアムへ行ってきました。館山寺の遊園地パルパルからロープウェイにのって浜名湖を渡り、対岸の大草山へ・・・着くと、もうコンサートが始まっていて、何種類かのオルゴールや自動演奏ピアノ(しかも打楽器つき=オーケストリオンというらしい)の演奏が聴けました。

係のお姉さんの説明によると、今や世界のオルゴール生産のうち、70〜80%は長野なのだそうです。長野で作られた最新式ディスク・オルゴーも聴かせていただきましたが、1台300万円!「1階のショップでもお買い求めいただけます。ぜひ、おみやげにどうぞ♪」とのことでした。

コンサート終了後は、屋上の展望台へ。浜名湖の景観が360度の大パノラマでお楽しみいただけます。曇っていましたが、遠くまできれいに見えました。そして、11時にはカリヨンから「スコットランドの釣鐘草」のメロディが。(時間&季節によって、違う曲が聴けるそうです。)しまった!また、カメラ忘れちゃったよ。カリヨン、撮ればよかった。

ショップには、かわいいオルゴールがたくさん!もう、目移りしてしまいます。その中で私が選んだのは、300万円の高級ディスク・オルゴール・・・ではなくて、陶器製のネコが笛を吹いているデザインの壁掛けオルゴール。曲は、「夜空ノムコウ」。「置物なんかじゃまになるだけだから、あまり買うなよ。」という主人に、「置物じゃないも〜ん!(壁掛け、だもんね。)」嘘なんかついてないわ、私。(2003.1.3)

鳥のリズム

最近はまっているのが、ヤコブ・ファン・エイクの「イギリスのナイチンゲール」というリコーダー曲。ブリュッヘンの演奏を聴いて、(これをピッコロで吹いたらいいだろうな。)と楽譜を入手しました。ところが、自分で吹いてみたら、全然よくないんですよね。イメージが違う。なんでだろうと考えて、楽譜通りに吹いたんじゃ鳥っぽく聞こえないんだということが分かりました。そんな時、タイムリーに吉松隆氏の文章を読みました。「鳥のリズム」・・・これですよね。参考にさせていただいて、もうちょっとマシなナイチンゲールをやりたいと思います。(Vol.38)

 

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