思いはきっと誰かに届く
いせひでこ作「1000の風 1000のチェロ」・・・地元の図書館で何気なく借りてきたこの絵本を読み終わった後、しばらく涙が止まらなかった。チェロを通じて知り合った少年と少女、おじいさんが、阪神淡路大震災復興支援コンサートに参加する物語である。1000人の参加者一人一人が抱える思いは違っても、気持ちを重ね合わせれば、歌はひとつになって風にのる。そして、きっと誰かに届く。
子どもたちを見ていても、一生懸命やっている子に対しては、必ず認めてくれる子がいる。失敗しても、間違えても、べそをかきながらでも、誠意をもってやり遂げれば、「がんばったね。」と評価してくれる子が、一人や二人は絶対いるのである。
自慢できることではないのかもしれないが、私がおそらく教職以上にエネルギーをつぎ込んでいる趣味に、フルートがある。楽団の演奏会の後、アンケートに「フルートがよかった」と書いてくれる人が一人でもいると、とてもうれしい。
学級作りも同じかな、と時々考える。40人全員に分かってもらおうなんて、おこがましいのかもしれない。一人でも二人でも私の言葉にうなずいてくれれば、また明日もがんばれる。
・『**』という冊子の「私の本棚」というコラムに書いたものです。
・原稿の送り先を見たら、大学の吹奏楽団の後輩でした。びっくり!いつの間にか偉くなっちゃって・・・
・この下書きを書いた直後、その後輩に研修会で会いました。10年以上会っていませんでした。すごく貫禄がついちゃってて、またまたびっくりです。
・図書館で見つけた本ですが、その後、ちゃんと自分でも買いました。本当に泣けますよ!!!