私笛附属ビデオ室  ※独断と偏見でオススメする音楽関係のビデオです。作品名アイウエオ順。(除・新着ビデオ)

 


異動辞令は音楽隊!/2022年/日本/阿部寛主演

犯罪捜査一筋30年の鬼刑事・成瀬司。しかし、違法すれすれの捜査や組織を乱す個人プレイで周囲からは浮いていた。一人暮らしのお年寄りを狙うアポ電詐欺を調査中だが、令状なしでチンピラを締め上げ、ハラスメント対策室には高圧的な態度を投書され、とうとう異動事例を言い渡される。異動先はまさかの音楽隊!子どもの頃和太鼓をやっていたからドラムを担当しろというのだ。仕方なくド田舎の音楽隊事務所に向かう成瀬。しかし、他の部署と兼任するメンバーはやる気のない者が多く、やる気はあっても子育てと仕事の両立に追われ…と、覇気も演奏もいまひとつ。
家庭の方でも、数年前に妻とは離婚。認知症の母と2人暮らし。高校生の娘がおばあちゃんを心配して時々顔を見せるが、成瀬が「おばあちゃんを文化祭に連れていく」という約束を忘れたため、ラインをブロックされる。
そんな中、新たなアポ電詐欺事件が起きるが、もうその捜査に関われないことを思い知らされる。失意の成瀬を励ましたのは、トランペット奏者・春子の言葉や音楽隊ファンの上品な老婦人だった。新たな居場所を見つけ、ドラムの練習に打ち込むようになる成瀬。しかし、次の定期演奏会を最後に音楽隊は廃止するという話が…

アマデウス(AMADEUS)/1985年/アメリカ/ミロス・フォアマン監督/F・マーレイ・エイブラハム主演

改めて調べたら、サリエリ役のエイブラハムがアカデミー主演男優賞をとってるのね。モーツァルト役のトム・ハルスじゃなくて。そう、確かにこの作品ではモーツァルトに感情移入はできませんね。彼は、天才だもの。凡人の気持ちなど、理解できないのだ。一人で、一方的に嫉妬し苦しむサリエリが悲しくなってくる。「彼は死後もどんどん有名になっていくのに、私は忘れられていく・・・」という台詞が印象的。

海の上のピアニスト(THE LEGEND OF 1900)/1999年/アメリカ・イタリア合作/ジュゼッペ・トルナトーレ監督/ティム・ロス主演

1900年、客船に置き去りにされた赤ん坊は、「ナインティーンハンドレッド」と名づけられ、船の上で育てられる。やがて、ピアノに天賦の才を見せ、そのうわさが広まるが、国籍も戸籍もビザもなく、この世に存在しないはずの彼は、生まれてから一度も船を下りることがなかった。恋する娘ができたとき、初めて船を下りる決心をするが・・・・

永遠のマリア・カラス(CALLAS FOREVER)/2003年/イタリア・フランス他/フランコ・ゼフィレッリ監督/ファニー・アルダン主演

伝説の天才オペラ歌手、マリア・カラスの亡くなる前の数ヶ月間を描いた作品。かつて名声をほしいままにした歌声も衰え、愛するギリシャの大富豪オナシスも亡くし、パリで隠遁生活を送るカラス。そんな彼女のもとにある日、かつての仕事仲間ラリーが訪ねてくる。彼は、カラスの主演でオペラ映画を製作したいという話を持ち込んできた。ただし、歌は彼女の全盛期の録音を用いるという。そして作られた「カルメン」は成功を収めるが・・・

エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜(LA VIE EN ROSE))/2007年/フランス・チェコ・イギリス合作/オリヴィエ・ダアン監督/マリオン・コティヤール主演

フランスの国民的歌手・ピアフの生涯を描いた大作。「歌うこと」と「生きること」への妄執ともいえる情熱。マルセルとの愛に輝いていた一時期以外は、ちっとも美しく見えなかった。でも、晩年には老醜さえ感じさせるその姿から、目が離せなかった。彼女の人生は薔薇色ではなかったのかもしれないが、決して不幸ではなかったのだろう。いや、そんな幸せとか不幸せとか論ずることさえ意味のない人生だったんだろうと思う。ピアフって、あまり知らなかったけど、改めて調べてみたら、すごく小柄な人だったらしい。身長142pだったとか。だから、ラ・モーム・ピアフ・・・小雀ちゃん。小さな体にあの声量!そのアンバランスさも魅力のひとつだったとか。なんか親近感わいちゃったな。

おくりびと/2008年/日本/滝田洋二郎監督/本木雅弘主演

やっと入ったオケが潰れてしまったため、チェロをあきらめ、山形へ帰る決意をした大悟。山形には、2年前に亡くなった母が遺してくれた家があった。喫茶店を経営していた父がウェイトレスと家を出た後、母はスナックをやりながら女手ひとつで育ててくれたのだ。地元で見つけた仕事は納棺師。しかし、死者に触れることに抵抗のある大悟は、仕事の内容を妻に打ち明けられない。さまざまな形の生と死に関わり、仕事に自信と誇りを感じられるようになった頃、納棺のことがバレ、妻は実家へ帰ってしまう。それでも、妊娠や親しくしていた銭湯の小母さんの死をきっかけに、妻とは和解。そこへ、父の死の知らせが。6歳の時生き別れ、顔も覚えていない父の死に大悟は戸惑うが・・・ちょっと笑って、あとは号泣!私的には、借金までして買った楽器を手放すシーンや、子どもの頃弾いていた傷だらけのチェロを取り出すシーンにも、うるうるきました。

奇跡の歌(LOOKING for an ECHO)/1998年/アメリカ/マーティン・デビッドソン監督/アマンド・アサンテ主演

60年代に数々のヒット・ナンバーを生み出した伝説のドゥ・ワップ・グループ“ヴィニー&ザ・ドリーマーズ”のヴォーカル、ヴィンスも、いまや50歳。10年前に妻に先立たれ、とうに歌も捨てて、しがないバーテンダーをしている。そんな彼が、入院している娘の担当看護婦・ジョアンと付き合うようになった。かつて“ヴィニー&ザ・ドリーマーズ”のファンだったジョアンは、なぜ歌わないのかと問いかける。ヴィンスには、苦い思い出があったのだ。しかし、昔の仲間との再会や、歌の世界で生きようとする息子の自立を通して、歌への情熱を取り戻していく・・・邦題「奇跡の歌」は、ちょっと陳腐ね。原題の方が、カッコイイわ。「ぼくたちはエコーを探してた ぼくたちだけのサウンドのひびき 歌うことのできる場所を」

コレリ大尉のマンドリン(CAPTAIN CORELLI’S MANDOLIN)/2001年/アメリカ/ジョン・マッディン監督/ニコラス・ケイジ、ペネロペ・クルス主演

第2次世界大戦終盤、ギリシアのケファロニア島にドイツ・イタリアの占領軍が上陸する。イタリア軍には、マンドリンを背負い、オペラ愛好クラブを主宰する、風変わりなコレリ大尉がいた。娼婦と海水浴をしたり、歌を歌ってばかりいる彼らに、はじめは反感を抱いていた島民たちも、次第に心を開いていく。婚約者のいる医者の娘・ペラギアは、コレリと愛し合うようになるが、イタリアが連合軍に降伏したことにより、コレリたちはドイツ軍と戦わなくてはならなくなる。人に銃を向けたことのないコレリも、激戦に巻き込まれるが・・・「男たちは命を賭けて戦っているのに、あなたたちは歌ってばかりいる。」となじるペラギアに、コレリ大尉が「歌って何が悪いのか?」と静かに問い返す場面は印象的。

シャイン(SHINE) /1997年/オーストラリア/スコット・ヒックス監督/ジェフリー・ラッシュ、ノア・テイラー主演

天才と謳われた実在のピアニスト、デヴィット・ヘルフゴットの半生を描いた作品。「シャイン(輝ける)・デヴィット」と呼ばれ、父の期待を一身に受けていた新進ピアニストが、コンクールのステージでラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を弾き終えた直後に倒れる。その後の彼の人生は・・・・?

スウィングガールズ/2004年/日本/矢口史靖監督/上野樹里主演

夏休みの補修をさぼりたいがために、野球部の応援に行った吹奏楽部のメンバーに弁当を届ける役をかって出た落ちこぼれ女子校生たち。その弁当で吹奏楽部員が食中毒を起こしたために、臨時部員になってビッグ・バンドを組むことになる。やる気のない彼女たちだったが、正規の部員たちが復帰する頃には、ジャズの魅力に取りつかれていた。そして、音楽祭に出場することになるが・・・出演者は4ヶ月の特訓の末、楽曲に吹き替えなし。スウィングしなけりゃ意味がない。ジャズやるべ!

戦場のピアニスト(THE PIANIST)/2002年/フランス・ドイツ他/ロマン・ボランスキー監督/エイドリアン・ブロディ主演

実在のユダヤ人ピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの回想録を基にした作品。ナチス・ドイツの侵攻が進むポーランド、ワルシャワに住むウワディクの一家もゲットーへ強制移住させられることになった。やがて、収容所へ向かう列車に乗せられることになるが、ウワディクだけは知り合いに助け出され、隠れ家を転々としつつ生き延びる・・・隠れ家でピアノの前に座り、弾く真似をするシーンは泣けました。ショパンの音楽が悲しく響きます。最後にウワディクをかくまうことになったドイツ軍将校との関わりも切ないです。

テルミン(THEREMIN)/1993年/アメリカ/スティーヴン・M・マーティン監督

世界初の電子楽器“テルミン”を発明したロシアの天才科学者、レフ・セルゲイヴィッチ・テルミン博士の数奇な半生を描いたドキュメンタリー。1920年に発明された奇妙な楽器テルミンは、演奏者が本体に触れることなく空間で手を動かすだけで音が出る。やがて、クラシック界やハリウッド映画でも注目されるようになるが、ある日テルミン博士は忽然と姿を消す。再び世間に現れるまでの間、博士はKGBで盗聴器などの開発に従事していたというのだ。テルミンの名手、クララ・ロックマンの演奏が見事。クララ曰く「テルミンは、空間を制御する楽器なのです。」

トスカ(TOSCA)/2002年/フランス・ドイツ・イタリア・イギリス/ブノワ・ジャコー監督/アンジェラ・ゲオルギュー主演

プッチーニの名作オペラ「トスカ」の映画版。1800年6月、ローマ。政治犯アンジェロッティが脱獄し、画家のマリオ・カヴァラドッシを頼ってくる。マリオは彼をかくまうが、警視総監スカルビアに嗅ぎつけられる。スカルビアは、マリオの恋人・歌姫トスカを部下に尾行させ、マリオを逮捕する。マリオはカヴァラドッシの居所を吐くように拷問を受け、トスカはマリオを助けるにはスカルビアに身を任せるように迫られる・・・

ドラムライン(DRUMLINE)/2004年/アメリカ/チャールズ・ストーン三世監督/ニック・キャノン主演

NYのハーレム育ちのデヴォンは、ドラムの才能を認められて、アトランタのA&T大学に奨学生として入学。名門マーチング・バンドに入る。しかし、楽譜が読めないことを隠していたり、才能を鼻にかけた言動をとったりしたことから、チームメイトや監督と軋轢を生じる。ついにはライバル校のブラウン大学との競技中に乱闘騒ぎを起こし、除籍処分を受ける。デヴォンはブラウン校に移ることも考えるが・・・・・早朝4時半にたたき起こされて練習したり、楽器をかかえてランニングしたり、遅刻者があると連帯責任でグランド10周したり、先輩にイジメられたり、いちいちツボにはまります。(笑)演奏シーンはすごい迫力!音楽はひとつ、バンドもひとつ!

のだめカンタービレ最終楽章・前編/2009年/日本/武内英樹監督/上野樹里・玉木宏主演

人気マンガのドラマ化・劇場版。マルレ・オケの常任指揮者に就任した千秋だが、オケは独裁的なコンマスとやる気のない楽団員で崩壊寸前。建て直しに奔走する日々が始まる。一方、コンセルヴァトワールで勉強中ののだめは、いつか千秋と共演することを目標に練習に励むのだが・・・存在自体が「変!」なのだめを好演する上野樹里をはじめ、コンマスさんもイメージぴったりで、いい味出してます。黒木くんは、笑えるぐらい地味なんだけど、もともとこういうキャラなんだよね。後編も楽しみ♪

のだめカンタービレ最終楽章・後編/2010年/日本/武内英樹監督/上野樹里・玉木宏主演

音楽家としてどんどん成長していく千秋に置いていかれるのではないかと、あせりを感じるのだめ。コンクールに出たいという希望もオクレール教授に却下され、どこまでがんばればいいのかと不安になる。そして、いつか千秋と共演したいと思っていたラヴェルのコンツェルトを孫ルイと好演され、目標を見失ったのだめはミルヒのもとへ・・・のだめは「本当のピアニスト」になれるのか!?のだめと千秋の未来は!?

ヤドウィ、かわいい☆ミルヒ、かっこよすぎじゃん。アニメでも、真一のお父さんの役までやらせてたけど。
いつでも自分の最高のことをする。でなければ、次はないかもしれない。そして、次にはそれ以上のものを目指して。
私だって、この歳になれば「次がなかったこと」のひとつやふたつあるけどね。音楽のことだけじゃなくて。それなりに納得できたことも、全然ダメだったこともあるけれど、それでも次の機会がある限りは続けたいな。

はじまりはオペラ(SUFFLOSEN)/2001年/ノルウェー/ビルデ・ハイエル監督/ヘーゲ・シュイエン主演

シヴはオペラのプロンプター。舞台の歌手からしか顔の見えない箱の中にいて、歌詞や立ち位置などを教える裏方の仕事だ。劇場では、「アイーダ」の公演に向けて、稽古が進んでいる。(この劇中劇「アイーダ」が仕上がっていく過程も、けっこう見もの。)彼女は医者のフレッドとの結婚を控え、幸せいっぱい。しかし、いざ結婚生活が始まってみると、フレッドの2人の連れ子はなつかないし、なにかと前妻がちらちらするし、シヴは自分の居場所を見つけられない。一方で、新入りチューバ吹きのマルクスも気になるし。ストレスのたまったシヴは、とうとう・・・

バッチギ!/2005年/日本/井筒和幸監督/塩谷瞬主演

「パッチギ」とは、ハングル語で“突き破る、乗り越える”という意味。また“頭突き”の意味も持つ。1968年の京都。東高校2年の松山康介はある日、担任の布川先生から指示を受け、常日頃争いの絶えない朝鮮高校へ親善サッカーの試合を申し込みに行くハメになった。そこで、音楽室でフルートを吹くキョンジャという女生徒に一目惚れしてしまう。間もなく彼女の兄が朝鮮高の番長アンソンであることも知る康介。それでも彼はキョンジャと仲良くなるため、楽器店で知り合った坂崎からキョンジャが演奏していた『イムジン河』という曲を習い、彼女の前でギターで弾こうと決意するのだが…。

バルトの楽園(がくえん)/2006年/日本/出目昌伸監督/松平健主演

第一次世界大戦中の1914年、日本は中国の青島を攻略、ドイツ兵4700人は捕虜として日本へ送還され、各地の俘虜収容所へと振り分けられた。劣悪な収容所で地獄のような日々を過ごす捕虜たちも多かったが、徳島県鳴門市にある板東俘虜収容所は違っていた。松江豊寿所長の考えで、パンを焼いたり、ビールを作ったり、新聞を出したり・・・地元の人々との交流も積極的に行われていたのである。やがて終戦を迎え、捕虜たちも帰国の時が来た。松江所長や地元の人々への感謝の気持ちをこめて、第9の演奏会が開かれる。実話を基にした作品。

ピアノ・レッスン(THE PIANO)/1993年/オーストラリア/ジェーン・カンピオン監督/ホリー・ハンター主演

19世紀半ば、エイダは9歳の娘を連れて、顔も知らないの男の許に嫁ぐ。口のきけないエイダにとって、ピアノは言葉であった。しかし、夫はピアノを海岸に置き去りにし、エイダをペットかなにかのように扱う。やがて、隣の土地に住む男がピアノを買い取り、エイダにレッスンを求める。地位と教育はあるが人格を認めてくれない夫と、粗野で無教養だが女として求めてくれる男・・・女だったら、どっちを取るか?さすが、女性監督ですね。

陽のあたる教室(MR.HOLLAND’S OPUS)/1995年/アメリカ/スティーブン・ヘレク監督/リチャード・ドレイファス主演

2・3年の腰掛けのつもりで高校の音楽教師になった男が、結局60歳まで勤め、その間に様々なことが起こるというストーリー。作曲家になるという夢も果たせず、才能ある女生徒に惹かれつつも家庭を捨てられず、長年勤めた職場もくびになり・・・・彼は、人生の敗北者なんだろうか?それとも・・・・?私の好きなシーンは、息子を含む聴覚障害者を招いたコンサートで「ビューティフルな息子、コール・・・」と手話で歌うところです。

ビヨンド・サイレンス(JENSETTS DER STILLE/BEYOND SILENCE)/1998年/ドイツ/カロリーヌ・リンク監督/ハウィー・シーゴ、エマニュエル・ラボリ主演

ララは、ろうの両親と暮らす少女。学校を早退して両親の通訳をしなければならないこともあるが、自分に都合の悪いことはちゃっかり省略したりして、伸び伸びと子どもらしく生活している。ララは、クラリネットを吹く美しい叔母に憧れ、自分もクラリネットを始める。やがて、音楽の道に進みたいと願うようになるが、叔母と不仲の父は、ララが自分から離れてしまうような気がして反対する。ララは父に反発し家を出るが、ろう学校の教師・トムとの出会い、母との死別、叔母からの自立などを通し、成長していく。少女時代のララ(シルビー・テステュー?)が、なかなかいいです。

ビルマの竪琴/1985年/日本/市川 昆監督/中井 貴一主演

あらすじは、わざわざ解説するまでもないですね。かの名作の映画化です。石坂浩二演ずる、音楽を愛する心優しい隊長さん。川谷拓三演ずる、音痴な軍曹さん。そして、戦死した兵士達の霊を慰めるためビルマに残る決意をする水島上等兵は、中井貴一が演じました。

ファンタジア 2000(FANTASIA 2000)/2000年/アメリカ/ヘンデル・ブトイ監督

ディズニー・アニメの名作「ファンタジア」の第2弾。「運命」、「ローマの松」、「ラプソディー・イン・ブルー」、ショスタコーヴィッチ「ピアノ協奏曲 第2番」「動物の謝肉祭」、「魔法使いの弟子」、「威風堂々」、「火の鳥」・・・数々の名曲に合わせ、美しいアニメの世界が広がります。私のお気に入りは、ショスタコにアンデルセンの「なまりの兵隊」を合わせた作品と、1作目にも入っていたミッキーマウス主演の「魔法使いの弟子」!その他、イツァーク・パールマン、ベット・ミドラー等の超豪華特別出演陣も見逃せません。

ブラス!(BRASSED OFF)/1996年/イギリス/マーク・ハーマン監督/ビート・ボスウェイト主演

キャッチ・コピーは、「夢がある 誇りがある 音楽がある」・・・・かっこいいでしょ?炭鉱で働く男達で構成される金管バンド、グリムリー・コリアリー・バンド。指揮者のダニーを中心に熱心に音楽活動を続けていたが、炭鉱の閉鎖問題、バンドの解散という危機に直面する。それでも、「ロンドンのアルバート・ホールで演奏しよう!」とがんばるのだが、コンテスト直前、ダニーが倒れてしまう・・・・病院の中庭で、ヘッド・ランプをつけて「ダニー・ボーイ」を演奏するシーンには、もう涙・涙です。オリジナル・サウンド・トラックは、グライムソープ・コリアリー・バンドの演奏。BMGジャパン BVCF−1570

北京ヴァイオリン(和你在一起)/2002年/中国/陳凱歌(チェン・カイコー)監督/唐韻(タン・ユン)主演

中国の田舎町で父親と暮らす少年・小春はヴァイオリンが得意で、母の形見のヴァイオリンを大切にしていた。父親の劉成(リウ)は、息子の成功を生きがいにしている。コンクール出場のため北京に出た父子は、いい先生につくため、北京で暮らし始める。最初についた江(チアン)先生は、昔好きだった女性の影を引きずって猫と暮らす独身の変わり者。生活や音楽には、嫌気がさしている。近所に住む莉莉(リリ)は、金持ちの男を追いかけ、傷ついては小春に慰められている。やがて、小春には有名な余(ユイ)教授のレッスンを受け、大きなコンクールに出場するチャンスが巡ってくるが・・・まわりの愚かでかわいい大人たちと小春のやりとりがいいです。お父さんの愛情には泣けます。江先生は言います。「一生懸命弾け。中途半端には弾くな。」「どうせ弾くなら楽しく弾け。気分がのらないときは弾くな」余教授は「心がなければ、弾のこもってない銃を撃つようなものだ。人の心を撃つことはできない。心を教えることはできないのだよ。」と。

僕のスウィング(SWING)/2003年/フランス/トニー・ガトリフ監督/オスカー・コップ主演

10歳の少年マックスは、夏休みの間、祖母の家に預けられる。ある日酒場で聴いたジプシー・ギターに心を惹かれ、マヌーシュ(フランス中北部に暮らすジプシー)の居住区を訪れる。そこで、スウィングという少女に出会い、ギターの名手ミラルドにレッスンを受けることになるが、やがて別れの時がやってきて・・・主役の2人が、とってもかわいく瑞々しい映画。ジプシー音楽とスウィング・ジャズが融合した「マヌーシュ・スウィング」も聴かせます。

ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ(HILARY AND JACKIE)/2000年/イギリス/アナンド・タッカー監督/エミリー・ワトソン主演

天才チェリストとうたわれながらも絶頂期に難病に倒れ、42歳で他界したジャクリーヌ・デュ・プレの生涯を、姉・ヒラリーとの確執を中心に描いた作品。「フルートがうまい自慢のお姉さん」ヒラリー、姉といつも一緒にいたい、同じものがほしいジャッキー。しかし、ある時点で立場が逆転してしまう。天才チェリストと平凡な姉。それでも、ジャッキーはヒラリーに羨望と嫉妬を抱いていた・・・ヒラリーの視点から描いた前半をみただけでは、ジャッキーって、わがままな嫌な奴!と思えますが、ジャッキーの視点から描いた後半を見ると、どんどんジャッキーに感情移入しちゃって、哀れになってきます。

マエストロ/2015年/日本/小林聖太郎監督/松坂桃季、西田敏行主演

原作はさそうあきらの同名漫画。コミックのコーナーにUPしてありますので、あらすじはそちらをどうぞ。けっこう原作に忠実に映画化されてました。フルートのあまねのキャラとエピソードも、ほぼ原作通り。西田敏行の天道も、いかにもってカンジ。泣けるところでは泣けたし。私的に残念だったのは、チェロの榊女史の「アレグロ・コン・モート」がカットされたことと、ピッコロ侍・沖田氏やマイペースな香坂母が登場しなかったこと。お気に入りキャラなのに。。。。。指揮指導は佐渡裕さん、エンディングのピアノは辻井伸行さんなのも要チェック!

ミュージック・オブ・ハート(MUSIC OF THE HEART)/1999年/アメリカ/ウェス・クレイヴン監督/メリル・ストリープ主演

2人の息子を連れて離婚したばかりのロベルタは、スラムの学校に臨時教員として就職し、ヴァイオリンのクラスを開く。様々な苦労はあったものの、彼女の熱意は子どもたちにも伝わり、やがて受講者を抽選で決めなくてはならないほどの人気クラスになる。ところが予算カットのため、ロベルタはクビになることに・・・クラスを存続させるため、チャリティーコンサートを開こうとする彼女に協力を申し出たのは!?なんと、アイザック・スターン、イツァーク・パールマンが特別出演!

名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)Detective Conan Full Score of Fear/2008年/日本/山本泰一郎監督/高山みなみ(コナン)主演

有名なピアニスト・堂本一輝は2年前にオルガンに転向、バッハも弾いたといわれるオルガンを買い取り、ホールの建築を計画する。その完成記念公演を前に、堂本音楽アカデミーで、練習中の門下生3人が死傷する爆破事件が起きる。現場にはなぜかフルートの胴部管が・・・さらに2人の門下生が殺害され、それぞれの現場にはフルートの足部管、頭部管が発見される。連続殺人事件は完結かと思われる一方で、執拗に命を狙われるソプラノ歌手・秋庭怜子。コンサート当日、コナンと怜子は何者かに襲われ、気づいた時は会場から遠く離れたダム湖のボートの上だった。その頃、ホールでは次々と爆発が起き、周囲は火の海に!しかし、完全防音のため、蘭をはじめとする観客は爆発に気づかない。コナンと怜子は大惨事を止めようとホール内に入り込むが・・・声でプッシュホンの電話をかけるシーンは???と思ったが、実際にできるらしい。しかし、コナン君は音痴という設定では?

名探偵コナン ピアノソナタ「月光」殺人事件/1996年/日本/高山みなみ(コナン)主演

劇場版ではなく、1時間スペシャルとして1996年4月8日に放送された第11話。DVDも出ているようなので、ここに入れてしまいます。

毛利小五郎のもとに、「次の満月の夜、月影島で再び影が消え始める。調査されたし。麻生圭二」という意味深な手紙と依頼料が届く。小五郎は、蘭、コナンとともに月影島へ向かうが、依頼主の麻生が12年前に亡くなっていたことを知る。月影島出身の麻生は有名なピアニストだったが、久しぶりに帰郷し公民館で演奏会を行った夜、自宅で妻と娘を刃物で殺害し、火を放って自殺したというのだ。燃え盛る炎の中、麻生は何かにとりつかれたようにベートーヴェンのピアノソナタ「月光」を弾き続けていたという。

島では、もうすぐ村長選があり、現職の黒岩の他、清水、川島の3人の立候補者が争っていた。今夜は、2年前に亡くなった前村長・亀山の法事が公民館で行われる予定なのだが、亀山も不思議な死に方をしたらしい。死因は心臓発作なのだが、死の直前まで麻生が使った公民館のピアノで「月光」を弾いていたのだ。そして、その夜、法事の最中に「月光」の第1楽章が聞こえ、殺人事件が・・・!

リトル・ヴォイス(LITTLE VOICE)/1999年/イギリス/マーク・ハーマン監督/ジェーン・ホロックス主演

LVは内気な少女。亡き父が残したレコードを相手に、自分の殻に閉じこもって暮らしている。しかし、彼女にはジュディ・ガーランドやマリリン・モンローなど歌手の歌声そのままに歌えるという才能があった。LVの母の新しい恋人レイは、彼女を無理やりステージに立たせ、金儲けをたくらむが・・・主演の女優さん、さすがプロね!ステージの上で歌うLVと普段のLVでは、まるで表情が違います。別人みたい。LVを気遣うハト好きの電話屋さんもいいです♪

 

レッド・バイオリン(THE RED VIOLIN)/1998年/カナダ・イタリア/フランソワ・ジラール監督/フェイソン・フレミング、サミュエル・L・ジャクソン共演

出産で妻と子を失ったバイオリン職人が最後に作った「レッド・バイオリン」・・・伝説の名器に魅せられた、様々な人々の数奇な運命が描かれていく。その壮大な物語は、17世紀のイタリアに始まって、オーストリア、イギリス、中国、そして現代のカナダまで繰り広げられる。モントリオールのオークションに出品された「レッド・バイオリン」は、いったい誰の手に渡るのか?

 

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