リング or カバード論争

 

私が何気なく掲示板に書き込んだことから、リング・キイとカバード・キイのメリットとデメリットを巡って、思いのほか盛り上がってしまいました。メーリング・リストの方では、ちょうど楽器の買い替えを考えていたあおりさんまで巻き込んで、また盛り上がっちゃって・・・リングかカバードかは、はっきり言ってどっちでもいいと思うんだけど、おもしろかったので、掲示板の書き込みだけ保存しておきます。(2003.11)


今練習している「アンダンテ・パストラール(以下省略)」、頭に最低音Cまで下がってくるフレーズがあるのよね。いまいち成功率が低いんです。リングキイの穴が、どこかふさがってないみたいで。

で、この間、たまには息を通しとこうと、前のカバードの楽器を出してきて吹いたら、全然問題なくCが出るじゃないですか。思わず、本番こっちで吹こうかと思いました。

でも、それ以来、コツが分かったのか、リングの方の成功率も上がったんです。う〜ん、悩むなあ・・・(モモコ)

リング・・とってもおそろしい。。。私はリングからカバードに戻ってしまったひとなのでした。最後までテープで穴をふさいでました。カバードは楽です。
でも〜リングの方が音が抜けますよね?んんん、リングがいいなぁ、せっかくだもん、もったいないですよぉ。(kyon♪さん)

6小節め?

私もリングキィなのですが、やっぱりときどき右手の薬指クンが悪さをして、失敗することがあります。私の場合、Cにさがるとき=小指を動かすときに薬指がビミョーにずれることがあるのですが(この曲に限らず…ですが)、モモコさんもそんな感じでしたか?

でも、カバードで練習したあと、リングのほうでも成功率があがることもあるんですね〜! うーん、指ってフシギ(^^)

私も今度、古いカバードの楽器で吹いてみようかなぁ。(ひまわりさん)

そうです。6小節目。
私も、右薬指がビミョーにずれるんだと思うの。(モモコ)

私もしばらくリングを使っていたけど、今はカヴァードの楽器に戻りました。 私にはネコも杓子もリングに飛びつく理由が見つかりません。
みんな、どうして(無理しても)リングなのですか??? (taogaさん)

はい。
それは、単にちょっとプロっぽくてカッコイイかも、と思っちゃったからです。(モモコ)

あはは! おんなじです(笑)
実際に使ってみたら、指先に伝わってくる振動がなんか心地よくて、やめられなくなりました。

……でも、きっと、もっとちゃんと楽器を響かせられる上手な人だったら、カバードでも振動(=響き)を指や手に感じられるのでしょうね。(ひまわりさん)

私も同じかなあ(^^;
買ってしまったし、もはや買い替えもできないという経済的事情も(^^;;
Eメカなしなので、少し助かってますけどね。(≡刀ふえ♪≡さん)

私は物心ついた頃…もとい(^^;; かなり初期からリングです。
何の理由でリングにしたのか、リングに替えるのが大変だったのか…このあたりの記憶が無いんですよねぇ〜。んでも、今更ながらリングであるがための苦労がはじまってしまいましたけど…汗(めいぷるさん)

しつこく書きます。(私がリング使ってないから居直っているのではありません)
私は、リングの良さが、どうしても感じられないのです。(だから皆さんに素直に質問しているのです) 私は最近二年間リングを使っていました(トラヴェルソに比べればリングの穴の問題なんて……)

リングの良さは……

音の抜けがいい:
製作者からは必ず聞く言葉です。 じゃ、カヴァードは欠陥商品? ……で、それ使って人一倍音の抜けがいい私のお師匠、ツェラー氏は何?

音程が微妙に変えられる:音程は横笛の原理からして口でいくらでも変えられますよね。リコーダーじゃあるまいし、指をずらして穴を開け閉めなん
て、口で変えるほど完璧に、絶対に何ミリ開けるなんて保障は誰も出来ないはずです。

ポルタメントが出来る:
私はカヴァードでもポルタメント出来ます。(ジョリベの五つの呪文に出てくる五度のポルタメントも、ちゃんとやってます)

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私の場合、指がいつもお皿にくっついているので、穴が開いてないのと同じ状態だし……
それに、ネガティブな面は……
指が細い日本人(特に女性)には穴がふさぎ難く音の出が不安定+音程も不安定。
穴をムリに押さえるために、(指の先端ではなく)指の腹を押し付けるような反り返った格好になり、指から(果ては腕、肩、首まで)力が入り、音色に影響する。

多少の偏見も含めて書いてみました。
他の理由が見つかる人は、ぜひ教えてください。

≡刀ふえ♪≡さんへ
>Eメカなしなので、少し助かってますけどね。
えっと、どう意味ですか? ちょっと意味が???なのですけど。
 私の知識不足(!) (taogaさん)


お医者さんでフルーティストの宮前さんのHPにもリングよりカバードのほうが優位と述べられてますね。リングで指の腹で押さえるということは気柱の振動エネルギーを減らすことになる。それはカバードの金属板より大きく、影響は特に右手の音では顕著だろう・・・等々。
特殊奏法の世界はよくわからず、そこでの優劣はなんともいえませんが、それ以外はカバードのほうが良いような気がします。といっても私もリングですが・・・。(いさじさん)

>Eメカなしなので、少し助かってますけどね。

書き方が舌たらずだったのかな。失礼しました。
私の楽器には、Eメカがついていないので、左手中指の穴を少し開放して音を出しやすくすることができる、という意味で書きました。
勿論何mmあけるとか、常に同じ開けかたをしているか・・なんてことはわかりません。指の感覚でやっています。
口でも変えられるでしょうが、穴が開いているのでやっている、そんな程度です。

ちなみに指先の鋭敏さは想像以上だそうで、厚さだと0.02mmの差を感じることが出来る・・なんて昔誰かに聞いたような気がします。

別にリングでもカバードでも構わないような気もしますけどね。リングが駄目と言ったところで仕方ないし。
指がリングから離れている私は、多少(気分的に)音の抜けが良いように思っています。

客観的に言えば機械的に安定して穴を塞げるカバードの方が楽に吹けると思います。余計な気を使わずに済みますからね。
逆にリングを弁解すれば、口だけでなく指でも音程を調整したり、ポルタメントが出来るという可能性を持っているとも言えると思います。

それよりもリングキーは、クローズドより難しい、それを使いこなすのがプロ、上手な人みたいな風潮があるように思うのです。そっちの方が気になります。
そう思わせたのは誰なんでしょうね。先生? メーカー?
私は、単純に先生から言われ、じゃあトライしてみるか・・って感じでリングにして苦労してます。
吹きこなせないのはヘタだから・・? (^^;
穴が塞げないのが気になってフタをしてたら、外しなさい!と叱られたこともあります。

まあ私の現実は、キーの違いなんて高級な悩み以前の部分、タンギングや回らない指で苦労してるんですけどね。

変なことを書いて失礼しました。(≡刀ふえ♪≡さん)


私も、絶対リング・キイにするべきだとは思ってないので、正直に答えたつもりですが。最初のカキコには書きませんでしたが、カバードのADを久しぶりに吹いてみて、カバード&銀管というのがやっぱりフルートの王道かも、と思いました。

かといって、今の楽器にはそれなりに満足しているし、新しいのを買う機会があってもカバード&銀管に戻すかどうかは分かりませんが。

確かにリングの方が微妙に音の抜けがいい気がしますが、それはカバードでは無理というものではないと思います。指の振動は快感だけど、だから何?と言われればそれまでで。特殊な現代奏法ができる・・・そんなの使う機会ないし。

Eメカについてですが、私はずっとEメカがついたものを使っていますが、どうもF♯が出にくいのです。先生はEメカは、Eは出やすくなるけど、その周辺の音に影響があるのかも、とおっしゃっていました。(モモコ)

F♯はみんな出にくいです。 音の出かた(発音)も違うし、特に音色が前後の音と合わせづらく、音程以上に苦労してます、私も。
特にピッコロだと……(泣)

あのぉ、後になってしまったけど、私はべつにリング反対を唱えているのではありません。 ムリしてリングでなきゃダメと言ってる人が多いなぁ……と思っているだけです。

自分に合っていればいいのでしょう。

ルイロットのリングのピッコロを試奏したことあります。 当時五万くらいで売りに出てたのを、今になって「何で買わなかったのか」悔やんでいます。(taogaさん)

ルイ・ロットのリングのピッコロ〜!
最近お友だちになったkagariさんが、お持ちなんですよ。
画像が見たいって言ったら、UPしてくださいました。(モモコ)

そうそうこんな感じの(クラ風の)リングキーでした。
買わなかった理由はピッチが低すぎたからです。 今ならシャンゼリゼ響で使うのにピッタリなa'=438〜440なのに……(taogaさん)

taogaさんへ
>穴をムリに押さえるために、(指の先端ではなく)指の腹を押し付けるような反り返った格好になり、指から(果ては腕、肩、首まで)力が入り、音色に影響する。

私は中3から社会人になってしばらくの間まで,15年ほどリングを吹いていました(ムラマツのちにヘインズ)。こどものときですから,やはり理由は「かっこいい」「プロっぽい」「誰も持っていない(東京のいわゆる進学校とはいえ,部活はヘタレだった)」・・・当時の先生は「ぜひリングにしなさい,た
だし慣れるまで大変よ」とおっしゃったので,チャレンジしてみたくなりました。
慣れの問題は先生がびっくりするほどすぐに解決しました。しかし,それまで以上に右手の指回しにはずっと苦労したように思います。

大学オケと市民オケの先輩が使っていたカバードのヨハネス=ハンミッヒがとてもよく,あるときやはりカバードの出物を見つけ,変えてしまいました。
インライン=リングの時に感じていた左手の薬指の違和感はなくなったし(あれはなんだか自然に反しているような気がして・・・),右手はだいぶ楽になりました。

その後アンサンブルを立ち上げたことが縁で,「じゅんさん」のレッスンにつくようになり,基本的なことからすべて直されてきているので,全体的に吹くのが楽になりましたが,もしかしたらそれまでの10数年は,冒頭に引用したような「ムリ」な吹き方をしていたのかなとも思っています。
リングを押さえるために,ムリな右手の形をとっていたということもあるし,そこからすべてに無駄な力が入り,音にも影響するかも,ということは,あるメーリングにも書いたとおりです。

>カヴァード使って人一倍音の抜けがいい私のお師匠、ツェラー氏
は何?

そーだー(^^)

ロットは,まさにシャンゼリゼ管でやっている曲の同時代の製品である可能性もありそうですね。私も吹いたことがありますが,ひじょうにいい音。でも,ピッチなんですよね。(まるさん)

>でも,ピッチなんですよね。
いや、これがいいのではないですか(!)
オリジナルのままで再現できるもろチャンスですよ!!!!!!
だから古い名器を手に入れた挙句、低いとか言って頭部管切り
詰めたりする人は大犯罪人!!! 死刑です!!! (taogaさん)