TED+Talkies メルマガ 第92号 2019.12.22 |
こんにちは みなさん 教育界にも いろいろとありましたが 今年も 残るところ10日となりました。
来年への意気込みを込めて 今年最後の メルマガを送ります。
━ もくじ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1. 2019/12/15 第10回ATEM東日本支部大会に参加して 「再現性とコーパスと文化」をキーワードに報告 編集後記 最末尾 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今年最後のメルマガは、勢いのある映像メディア英語教育学会のレポートです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1. 2019/12/15 第10回ATEM東日本支部大会に参加して 「再現性とコーパスと文化」をキーワードに報告 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 12月15日 日曜日に早稲田大学で行われた映像メディア英語教育学会(ATEM)第10回東日本支部大会では7つの発表が行われた。 その報告を「文化と言語」と「再現性」、そして「コーパス」の3つをキーワードとしてレポートする。 同じ条件であれば、誰が行っても同じ結果となるとき「再現性」があると言う。 科学研究の大前提である再現性(reproductibity)は、教育においても大切だと考えている。 一つは教授内容の再現性(一般普遍に通用する事実)であり、二つ目は教授法の再現性(他の教員や教室でも実現可能な教え方)であり、三つめは生徒による再現性(記憶への定着と運用)である。 そして、オープンな「コーパス」が授業や学習での「再現性」を保証する。授業内容を、生徒は、授業前後にスマホで予習復習可能となる。特に対訳コーパスは、「文化」と「言語」を結ぶ架け橋となる。これまでの辞書が実現しえなかった「音映像付きの無限な用例のある和英兼英和辞書」である。 〓 1 〓 日本語と英語の視点の違い / ラブソングの表現(関口) 英語のラブソングと、日本語の恋歌の歌詞を多国籍クラスで比較させた 〓 2 〓 アプリによる客観的発音評価(スプリング) YouTubeの編集機能を使って、生徒が各自で自分の音声を文字起こしして提出した 〓 3 〓 5種類の素材でリスニングする90分授業(小林) 15分ずつのモジュールで、歌・映画・ニュース・講演・会話の聴解授業を行っている 〓 4 〓 映画グリーンマイルとガン・ホー(赤尾) 病欠 〓 5 〓 映像メディアと英語に見る英和辞書開発(山本) コーパスによる辞書作りの結果、出版社による差別化がなくなってきた状況からの一工夫を紹介 〓 6 〓 映画と集合で解く英語の冠詞 a/the(藤枝) ラッセルの集合概念をベースに、冠詞 a/the の語義の区別を統合する包括的理論を提起した 〓 7 〓 映画で学ぶマルクス主義の影響(河野) 文学の基盤には歴史や社会への素養が不可欠との理念の元、ツールとして映画を活用する 〓 8 〓 映画メッセージに見る人生の選択(日影) 異言語宇宙人との交信を通して、人としての生き方、言語とは何かを問い直した 全体として、コーパスとしての YouTube の活用が文化と言語の架け橋として多用され、そのことにより、再現性を高くしている様子がうかがえた。 詳しい内容は 2019/12/15付 ニュースミントでアップしてあるので、そちらに譲る。 > http://www5b.biglobe.ne.jp/~mint_hs/news/n20191215.html 授業で活用できるよう、YouTube などの音映像オープンサイトへのリンクもたくさん公開している。 ・・・ 本文は ここまで ・・・ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Talkies と CORPORA 最新版の入手と確認方法 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ブラウザ(推奨はクロム Google Chrome)で以下のアドレスにアクセスします。 Talkies
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