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◆Travel
63 Scotland--England 《スコットランド+イングランド訪問》 |
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| イギリス紀行・2007 |
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2007年6月22日〜7月1日
撮影・文 櫻井美紀 |
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《イギリスの城と湖と語り手を訪ねる旅》として企画した本年の旅行は、参加者17人のツアーとなりました。成田からロンドン・ヒースロー空港に向かい、乗り継ぎでエジンバラに到着したのは(時差があるため)出発日の夕方です。先ずはエディンバラに2泊してエディンバラ城とホリルード宮殿の見学、その日の午後にはスコティッシュ・ストーリーテリング・センターを訪問しました。 |
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※旅程などは→「こちら」のページでご覧ください。 |
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美しき古都エディンバラを象徴するエディンバラ城の見学の日は、
はげしく雨の降る日となりました。 |
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中世の頃からこのエディンバラ城は要塞として建築され、後に王の居城となってからも「我が王国の最高にして最強の砦」とジェームズ6世に言わしめた(1588年)城塞です。城内ではスコットランド国王、スチュアート家のライオンの紋章がいたるところに見られます。 |
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エディンバラ城のグレート・ホール。スコットランド女王、メアリー・スチュアートが居城としたころがこの宮殿の儀式の最も華やかなときでした。この城とホリルード宮殿で、私たちは悲劇の女王の数奇な生涯とスコットランドとイングランドの確執も垣間見ることができました。 |
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ハイストリートの中ほどに位置するスコティッシュ・ストーリーテリング・センター。一年前に新装成ったセンターは、宗教改革家ジョン・ノックスの旧居に続いて建てられています。ちなみにジョン・ノックスの家は15世紀に建てられたエディンバラで最も古い家とされています。新しくオープンしたセンターにはカフェがあり、展示ロビーがあり、お話サロン、図書室、劇場、語りの本やCDの売り場、もちろん事務室がたくさんあります。スコットランドの語りの総元締めの組織として、このような建物を持つスコティッシュ・ストーリーテリング・センターの活動はめざましく、うらやましく思いました。 |
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センターの職員さんに展示ロビーを案内してもらったとき。お話の絵本の原画や、壁にはめこまれたお話の小さな舞台は可愛らしく、みんなで歓声を上げてしまったほどでした。 |
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センター長のドナルド・スミス博士が挨拶にこられました。スコットランドの語りを楽しんでいってください、といわれたあと、劇場の語り芝居のフレのベルを鳴らして行ってしまいました。スコットランドの語りの歴史については、スミス氏の著書“Storytelling
Scotland ―A Nation in Narrative―”をお読みください。 |
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日本人でこのエディンバラに住む語り手のミオ・シャプリーさんがもてなしてくださり、センターの2階のお部屋で私たちはお茶とクッキーをいただきました。その席でストーリーテラーのジョン・フィー氏がパーソナル・ストーリーを語ってくださいましたが、朝鮮戦争参戦からマダムバタフライのことまでの面白いお話でした。 |
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2日目の夜、私たち一行はスコットランド中で大変有名な語り手、デイビッド・キャンベル氏の自宅に招かれました。飲み物とおつまみと歌と語りの楽しい夕べでした。デイビッドが“なぞなぞ”を出し、答えを当ててしまった者が次に語るというゲームで、デイビッドがフェアリーの話など2話を語ったほか私たちも日本民話を2話語りました。 |
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このような集いをゲール語(ケルト民族の言語)で“ケイリー”と言います。この晩の主人役はデイビッド、女主人役は語り手でミュージシャンでもあるミオ・シャプリーさんでした。本年の10月にはデイビッドとミオさんはコンビで来日、語り手たちの会のコンサートに出演します。ミオさんのスコティッシュハープの伴奏で私たちは知っているスコットランド民謡を歌いました。 |
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ケン・シャプレーさんの笛と語り |
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ミオさんのご主人のケンさんの語りは“世界のはじまりの話”、大きな笛で効果音を入れた素敵な語りでした。そのあと野間成之さんが紙芝居を演じて楽しい夜は更け、私たちは本年秋の再会を約してお別れしました。
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3日目の朝からはバス旅行です。エディンバラから約1時間でスターリングの町に着き、少女時代のメアリー女王の居城であったスターリング城の見学。この城のグレートホールで16世紀のジェームズ5世とその王妃は国家の祭典や祝典を執り行いました。私たちはかわりばんこに玉座にも座りました。 |
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この城で生まれたメアリー女王の息子の王子が洗礼を受けた礼拝堂では、例のタペストリー(このWEBをご覧の方はお分かりですね)の前で記念撮影。 |
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お城の見物のあとは中世の面影を残したスターリングの中心地へ繰り出し、三々五々食事と買い物をしました。私はこのようなスコットランドの古い城と街がとても好きです。
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バスはスコットランドの湖を目指して走り、途中、峠を越えた見晴らしの良いところでいったん止まりました。降りて緑の山と谷を眺めましたが、なにしろひどい雨降りなので……。ところが驚いたことに、中年以上の10人ぐらいの男女の方たちが傘をさしてピクニックをしているのです。景色を眺め、何か食べて談笑しています。この大雨の中で。 |
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サー・ウォルター・スコットの詩で有名なロッホ・カトリンとロッホ・ローモンドを見物のあと、ドライメンのホテルに宿泊。この夜は全員そろってホテルのダイニングルームでの晩餐会でした。私は久しぶりにこのあたりの鱒(トラウト)のお料理を食べました。 |
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4日目、バスはスコットランドを出てイングランドに入りました。イングランドの野原と丘ががひろがります。
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顔が灰色の羊はこのあたりのハードウイックという種類の羊です。のどかな野原と羊の群が延々と続く風景でした。 |
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いよいよ湖水地方、ここはグラスミア湖の畔、グラスミアの町です。

詩人ワーズワースが新婚時代に住んでいた家で、ダブ・コテージと呼ばれる家。
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さて、一行はグラスミアの町のストーリーテラーズ・ガーデンにやってきました。私は去年の夏もこのガーデンにストーリーテラーのタフィー・トーマスを訪ねています。今年はここにニック・ヘネシーにも来てもらいました。ニックは2度の来日で、みんなにはもうお馴染みのストーリーテラーです。暖炉とストーリーテラーズ・チェアのあるストーリー・ルームでタフィーとニックの語りを聞き、私たちも日本の民話を3話語り、紙芝居と手遊びをしました。 |
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タフィー・トーマス、クリッシー・トーマス、ニック・ヘネシー とともに17人の笑顔。 |
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ストーリーテラー、タフィー・トーマス氏
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タフィー・トーマスは湖水地方のグラスミアの村で“ストーリーテラーズ・ガーデン”を主宰する語り手です。一緒に庭に出たときのスナップ。
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ビアトリクス・ポターの農場で

ヒル・トップ農場
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ヒル・トップの見学のあと、付近の村の散歩を楽しみました。

何気ない花々にも、イングランドの住まいの美しさを感じてパチリ。
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湖水地方ではウインダミア湖を見下ろす丘の上に建つホテルに2泊。湖側の部屋で美しい湖を朝晩眺めることできたのは半数の人々でした(残念ながら私は裏側の部屋)。でも、朝の食事は湖を見ながら楽しかった! けれど午前3時の非常ベル(誤作動)にはビックリ! 14人はロビーへ飛び出しましたが、あとの4人は部屋でノホホン。 |
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朝食のあと、私はホテルの庭に出てウインダミア湖の風景を写しました。この日の昼はB・ポターの資料館と農場へ行き、夕方からは船で、『ツバメ号とアマゾン号』の舞台となったコニストン湖の遊覧をしました。 |
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6月27日の朝、カーライルで私と野間成之さん・井上裕子さんはツアーの皆さんと別れてバスを降りました。ツアーの一行はハドリアヌスの城壁の見物とニューカースル1泊の旅程を経てロンドンへ戻りツアー解散となりました。私たち3人はレンタカーでウスターシャーのベン・ハガ−ティーの家へと向かいました。ベンの家はロンドンとバーミンガムの中間のウスターシャー州の辺鄙な村にあります。ハイウエイを南へ、南へ。途中バーミンガム付近で1持間の渋滞があって、走行時間5時間の後、美しい農村地帯の丘と谷のある村に着きました。ベンの家は17世紀に建てられた農家で、この家に私たちは泊めてもらいました。この家に泊まったことは大感激でした。
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ベンの住む家

夕食の前、ベンの案内で村を一まわり散歩しました。トワイライトの牧場。
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ストーリーテラーの集団“クリック・クラック・クラブ”の代表者、ベン・ハガーティは語り手であり、教師であり、研究者・文筆家です。彼の所蔵する書物の量には驚くばかり、各部屋に、廊下に本棚が並び、研究書と資料がぎっしり。
講演と公演のないときは畑と庭と森の世話で大忙しだと言っていました。 |
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28日の昼、ベンに別れを告げた私たちはサフォーク州に向かい、イプスイッチの町のフェスティバルに行きました。28日にストーリーテラーのヒュー・ラプトンが劇場で語るのです。ヒューと私は11年前にデンマークの国際語りの祭りで出会っています。 |
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高鷲志子さんも加わり、4人でイプスイッチに宿泊し、揃って夜の語りの会に行きました。ヒュー(左)とダニエル・モーデン(右)が共演してギリシャ神話を語りました。 |
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インフォーメーション・センターの書籍売り場で、私はサフォーク州の民話の本と歴史散歩の本を数冊買いました。なにしろサフォーク州といえば、私好みの幽霊話がたくさんあるところなのです。 |
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サフォーク州のイプスイッチの教会。なんとなく私の母校のセント・マーガレッド教会に似ています。 |
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サフォーク州の教会の墓地。

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イギリス滞在の最終日は4人でイプスイッチの町をブラブラし、博物館(領主の館)やタウン・ホールをなどを見物しました。イプスイッチは中世の名残りの建物が残っている街ですが、フェスティバルのせいか、若い人が溢れていました。午後は宿へ帰って昼寝をして、また夕方から街へ繰り出し、パブで最後の食事(最後の晩餐?)を楽しみました。
翌日、列車でロンドンへ出て、地下鉄とヒースロー・エクスプレスを乗り継ぎ、ヒースロー空港へ。帰りのBA(ブリティッシュ・エアウェイズ)は、またもや2時間の遅れ。
実は往きのBAも2時間の遅れがあり、乗り継ぎが変更になった際に預けた荷物の紛失(積み残し)があったのです。5個のスーツケースは旅行中には届かず、帰国してからようやく戻ったものの、現地では5人の方は本当にお気の毒でした。衣類などを買い入れて急場をしのぎましたが、旅行の楽しさはマイナスとなりました。こういう不測の事態も海外旅行にはあるのだと、初めて知ったことでした。
17人中8人は6月29日に帰国、8人は7月1日に帰国、1人は7月2日に帰国しました。ほとんどの方から(荷物をなくした方からも)、楽しい旅でしたとのお便りやメールをいただきました。そしてお礼の言葉もたくさん……。私こそありがとうございました。
今回多くのイギリスのストーリーテラーの語りを聞くことができ、私たちも各地で語りました。この旅の間に、日本人の語りが見る見る変わって生き生きとしてきたことが分かり、私にとってはそれが何よりの感激でした。素晴らしい仲間に恵まれたこの旅が、今後の私たちのよい活動に繋がることを希望して、旅の報告を終わります。
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昨年の(私の)「イギリス紀行・2006」は→こちら
スコティッシュ・ストーリーテリング・センターのWEBは→こちら
デイビッド・キャンベルのWEBは→こちら
タフィー・トーマスのWEBは→こちら
ニック・ヘネシーのWEBは→こちら
ベン・ハガーティとC.C.C.のWEBは→こちら
ヒュー・ラプトンのWEBは→こちら |
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