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走れメロス/太宰治のあらすじと読書感想文

2011年3月20日 竹内みちまろ

走れメロスのあらすじ


 メロスは、16歳の妹の結婚式の支度のために市に来ました。王が人を信じることができなくなり、王妃や王子、賢臣を殺したことを知ります。それどころか、臣下の者をも疑い、人質を出させたり、命令に背いた者を殺したりしていました。「呆れた王だ。生かしては置けぬ」。

 メロスは、城へ乗り込みます。すぐに警護の者に捕捉され、短刀を持っていたこともあり、王の前に引き出されました。メロスは王を責めます。王は「わしだって、平和を望んでいるのだが」と言い、疑うのが正当の心構えだと教えてくれたのはおまえたちのほうだと告げます。王は、「口では、どんな清らかな事でも言える」と言い、メロスは「私は、ちゃんと死ぬ覚悟で居る」と言い返します。メロスは、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、処刑までに三日間の日限を与えて下さい」と頼みます。村で妹に結婚式を挙げさせて、必ず戻ってくると主張します。王は、どうせ帰ってこないと取り合いません。メロスは「無二の親友」「セリヌンティウス」を人質に置いていくと提案します。王は、残虐な気持ちでほくそえみ、提案を受けました。メロスに、「ちょっとおくれて来るがいい」「おまえの心は、わかっているぞ」と告げます。

 メロスは走ります。村で結婚式を終わらせて、再び、市へ向かいます。途中、三回、危機に見舞われます。川の氾濫は泳ぎきり、山賊は気勢をそいだあと一気に逃げきります。しかし、灼熱の太陽にめまいを起こして倒れてしまいます。メロスは、あきらめてしまいました。しかし、ふと、足下からわき水の音が聞こえます。両手ですくい一口飲むと、夢から覚めた気持ちになりました。

 メロスは、セリヌンティウスの処刑の直前に、たどり着きます。メロスは、セリヌンティウスに自分を殴れと言います。一度だけ、あきらめてしまったことを恥じていました。セリヌンティウスは力一杯殴ります。セリヌンティウスも自分を殴れと言います。一度だけ、メロスを疑ったことを恥じていました。メロスは、腕にうねりをつけてセリヌンティウスを殴ります。二人は抱き合い、「おいおい声を放って」泣きました。王が、「真実とは、決して空虚な妄想ではなかった」と告げ、自分も仲間に入れてくれと頼みます。「万歳、王様万歳」の歓声が起こります。少女がメロスにマントを差し出しました。メロスが裸だったからです。セリヌンティウスからそのことを告げられたメロスは、赤面しました。

走れメロスの読書感想文


 『走れメロス』で印象に残ったのは、メロスの「間に合う、間に合わぬは問題ではないのだ。人の命も問題ではないのだ。私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ」というせりふでした。人からどう思われるとか、結果としてどうなるとかではなくて、信じるもののためにのみ行動するメロスの心を感じました。

 また、『走れメロス』は、整然として、小刻みな文体にも魅了されました。「メロスは、すぐに出発した。初夏、満天の星である」「そうして、私は殺される。若い時から名誉を守れ。さらば、ふるさと」「急げ、メロス。おくれてはならぬ。愛と誠の力を、いまこそ知らせてやるがよい」など。『走れメロス』は真実の話というよりは、信念の話だったので、時代劇のようにも感じられる大仰さも、心地よかったです。




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