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『平清盛』第18回「誕生、後白河帝」の感想


 NHK大河ドラマ『平清盛』第18回「誕生、後白河帝」が2012年5月6日に放送されました。今回はよかったです。

 内容を簡単にまとめると、近衛天皇(北村匠海)が崩御し、崇徳上皇(井浦新)や左大臣・藤原頼長(山本耕史:妻の喪中だったため、穢れを呼ぶので昇殿を許されず)がいない鳥羽法皇(三上博史)の御前会議で、雅仁親王(松田翔太)が後白河天皇として即位することが決定され、帝位に就きました。鳥羽法皇は崇徳上皇と和解したかったのですが、崇徳上皇に権力が戻ることを恐れた信西(阿部サダヲ)や美福門院得子(松雪泰子)の諫めもあり、結局、崇徳上皇との和解(崇徳上皇の復権)はならないという結果に終わりました。皆が世の乱れを感じ、平家一門でも浮き足立つものが現れます。

 今回の主役は、なんといっても、雅仁親王でした。近衛天皇の様態がどうなるかわからないというときに、雅仁親王は、「私には関わりのないこと」と言い残し、今様を詠う遊女がいるという場所まで遊びにいきます。そこで、乙前(おとまえ、かつての祇園女御:我らが松田聖子)が詠う「遊びをせんとや…」という歌を耳にします。雅仁親王は、自嘲気味に、「誰も私を見てくれる者はおらぬ。声を涸らして詠っていても。生まれてこなくとも何のさわりのないのじゃ」と口にします。乙前は、それでも詠うのは雅仁親王の中に激しい何かがあるからですと言い当てます。

 都に帰った雅仁親王が、近衛天皇崩御のお悔やみを鳥羽法皇に告げるため参内した清盛(松山ケンイチ)をつかまえ、御簾をひきはずし、涙を一筋こぼしながら「遊びをせんとや…」を口にします。その歌が清盛にとっても特別であることを知った雅仁親王は、清盛へ、「お前もか」と口にして去ります。自分の中にある何かに気がついた雅仁親王は、清盛の中にも自分と同じ何かがあることを知りました。そして、後白河天皇の即位は、「つなぎ」「飾り人形」として帝位が転がり込んできたのですが、とうの後白河天皇は、もうそれまでの後白河天皇ではありませんでした。乙前を登場させることにより、後白河天皇の心の中に起きた変化をドラマティックに描くあたりは、脈本のみょうりだと思いましたが、松田翔太の演技もよかったです。どこか斜に構えながらも、心の底では何かを渇望している。しかし、決して、それは癒されることはありません。そんな運命を受け入れ、むしろ、立ち向かうことを決意したかのような後白河天皇が誕生したことにより、いよいよ、歴史が動く予感をさせてくれました。

 また、御前の合議の場で、崇徳上皇にわび、謝罪し、和解することが、自分の務めと言い放ったときの鳥羽法皇の顔も、えもいわれぬ迫力を帯びていました。『平清盛』は当初は、白河院を演じた伊東四朗が圧倒的でしたが、白河院なきあとは、三上博史が他の俳優達を圧倒しています。次回のタイトルが、「鳥羽院の遺言」なので、その鳥羽法皇も次回に崩御する模様です。

 いよいよ、保元の乱が始まります!

2012年5月6日 竹内みちまろ

平清盛

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平家物語のあらすじと登場人物