「平清盛」第8回「宋銭と内大臣」の感想
NHK大河ドラマ「平清盛」第8回「宋銭と内大臣」が2月26日に放送されました。
あらすじを簡単に。
平清盛(松山ケンイチ)は博多の市に来ました。米ではなく宋銭と物が交換(売買)されている様子に腰を抜かします。平忠盛(中井貴一)が勝手に宋と貿易をして私腹を肥やしているのですが、その財をしっかり鳥羽上皇に貢いだりしているので、おとがめはないようです。
都に帰ってきた清盛は、博多で手に入れた物で勝手に商いを始めた兎丸(加藤浩次)に、好きにせよと、かっこいいところを見せますが、改革を進める内大臣・藤原頼長(山本耕史)から目をつけられて、呼び出されます。開き直った清盛は、宋を手本にして日本を豊かな国にするべきだと大風呂敷を広げますが、頼長から、なんだこいつこの程度か、という扱いをされて、もうよい、下がれ、と帰されました。
清盛の妻・明子(加藤あい)が懐妊し、清盛の弟・家盛は、情を交わしている女房がいるようですが、忠盛がもってきた縁談(藤原がからむかなりの好条件らしい)を受けると返事をしました。
感想を。
鳥羽上皇が、皇女を生んだ得子(松雪泰子)の希望で、すいせんを刈り、菊を一面に植えた庭を臨みながら、宴を催す場面がありました。すいせんは璋子(たまこ:檀れい)、菊は得子を象徴するようですが、鳥羽上皇は、やはり、璋子が好きなようです。得子もそれがわかっているので、鳥羽上皇の屈折した思いを利用して子づくりに励んで、春には、子が産まれるようです。「平清盛」は大人向けという設定なのかもしれませんが、なんといいますか、青少年の健全な育成という面からすると、ちょっと見せられないといいますか、子どもたちから「どういうこと?」と聞かれてしまった父母が説明に困ってしまうような設定やシーンを、けっこう、大胆にやっているなという印象があります。
そんなことを感じた場面の一つに、今回では、崇徳天皇が佐藤義清(西行・藤木直人)を呼び出して、頼れるのはお前だけだと手を握る場面がありました。崇徳天皇は、鳥羽上皇から疎んじられているのですが、佐藤義清が、上記した菊の宴会の場面で、鳥羽上皇にこわれ、「君が住む 宿のつぼをば 菊ぞかざる 聖の宮と いふべかるらむ」と詠んだことに嫉妬したのでした。鳥羽上皇は、なんと、ここを聖なるすまいと詠んだことよ、というふうに、感心していましたが、この歌を詠む場面もたっぷりと時間を使っていてよかったです。
話がそれましたが、崇徳天皇が佐藤義清の手を握る場面では、崇徳天皇が御座から直々に立ち上がり、佐藤義清に近寄っていました。体を寄せて佐藤義清の手を握る崇徳天皇の姿を、部屋の中に残された空いた座布団(玉座)ごしに写すアングルがありました。座布団→布団、というゲスな飛躍ですが、なんとなく、この2人がそういった関係になることを暗示させているのかなと肝を冷やしてしまいました。白河法皇と璋子の場面、鳥羽天皇と得子の場面でも、布団がよく登場しますので。
また、今回は、藤原頼長にスポットが当てられた回でした。頼長は、鳥羽天皇と得子の子・近衛天皇が崩御した際、崇徳上皇と頼長が呪いをかけたといううわさが流れ、崇徳上皇ととにも、保元の乱のメインキャストになる人物です。その頼長に、なんと、我らがぺっぽこ学者・高階通憲(信西・阿部サダヲ)が、ため口をきいて、ため態度を取っていました! 頼長は、身分にこだわらず、才能や物事の真髄を見る目を持っているという設定でしょうか。清盛とのからみでも、後頭部からややはみだして見えたほっぺたに、そんな雰囲気がありました。清盛も頼長のそんな資質を(本能的に)見抜き、自分の青さを実感したのかもしれません。
いずれによせ、後白河はまだ表舞台には登場していませんが、次回予告を見ると、我らが松田聖子(祇園女御)が再び登場するようです。保元の乱・平治の乱へ向けて、じょじょに、盛り上がってきました。
(2012年2月27日)
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