解説役
連載小説『tEo』の主人公4人
ヴィンセント(Vin
from『FFVII』
ザックス(Xax
from『FFVII』
リオン(Lion
from『Tales of Destiny』
ブルー(Blue
from『SaGaFrontier』



プロファイル01-00
アシュレイとシドニーを巡る『ベイグラントストーリー』
プロファイル01-01
アシュレイの記憶はどっち?
プロファイル01-02
シドニーの目的って?
プロファイル01-03
シドニーが望む以上の成長を遂げたアシュレイ
プロファイル01-04
何故、真実の過去をひとつに決定しなかったのか?
プロファイル01-05
管理人の解釈。最終決戦中の妻子は何者?




    ――レアモンデ探索中の軌跡――

 レアモンデ探索中、シドニーは放し飼いになっている魔物たち(“馬”と呼ばれていた)とは別に、
特に強い魔物を召還して、自分を追うアシュレイの行く手に配備していった。
それらはアシュレイの手で紙一重のところで滅ぼされていったが、それを(途中から)観察していたローゼンクランツは
「アシュレイに効率良く“魔”を感染させようと、倒せるぎりぎり程度の敵をけしかけている」ことを察した。
事実その通りで、シドニーはアシュレイを試しながら、一方で鍛えていたのだ。
 魔都の“後継者”にアシュレイは相応しい、とシドニーは言う。
“魔”を悪用しようとしない者にこそレアモンデは受け継がせるべきだと。

 偽りの記憶の持ち主であるアシュレイに、シドニーは真の過去を幻影で見せる。
混乱するアシュレイ。疑わしいものは目で見たものしか信じない彼だが、
事実なのかどうか判別不可能な光景を見せつけられることには対処できなかった。
シドニーの言葉を信じ始め、「メレンカンプの殲滅」という当初の目的を忘れ、真実を知るであろうシドニーを追った。
本当のことを確かめるために。

 次に会った時、聖印騎士の五感にリンクして偶然に得た情報と、ローゼンクランツとシドニーの
会話の端々から、シドニーが自分に魔都の全てを託そうとしていることが明らかになる。
「この街を貴様にやろう! 全ての力を貴様に託そう!
 だから早く来い、この高みまで! もうすぐだ。お前ならすぐ来れる!」
「そんなものはいらん! メルローズは何処だ!」
 こう言ったのは、また新たな犠牲者を出して、「守れなかった」という思いをしたくないからだ。
妻子を失ったという偽りの記憶をまだトラウマとして引きずっているアシュレイに、シドニーは言った。
「失った妻子を助けることが出来るかも知れんぞ。
 会ったら謝るんだな、かつての過ちを!」
この言葉は後々、とても大きなものをアシュレイに学ばせることになる。

    ――大聖堂にて(後継者の儀式の場、“魔”の中心でもあった場所)――

 アシュレイに先行して大聖堂に到着したシドニーは、ハーディンに致命傷を負わせたギルデンスターンと対峙する。
シドニーはハーディン・キャロ・ジョシュアを転移の術で退避させるが、ギルデンスターンに、
魔力の源である背中の入れ墨『血塗れの罪』を剥ぎ取られ、血みどろの状態で儀式跡に放置された。

 アシュレイはそこに駆けつけ、倒れたままのシドニーと会話をする。
「遅いぞ・・・、ライオット・・・」
「メルローズは? キャロ=メルローズはどうした?」
「心配するな・・・安全な場所へ“転移”させた。自力で脱出できる・・・はずだ」
「一体、何があった?」
「・・・御覧の通りさ」
 かつて入れ墨があった場所は、真っ赤な血で染まっていた。
――父さんを助けたかったんだ、この街の力を使って(幼い頃のシドニーの幻が語り始める)――
「見えるのか・・・」
――僕が生まれたとき、父さんがそうしてくれたように。今度は僕が助けたかったんだ――
「・・・説得に行ったんだがな。アイツは自分の命よりも、この街を消すことが優先だとさ。
 逆に頼まれたよ・・・この力を利用したい者には渡すな・・・とね」
 シドニーが、父の延命だけをひたすら望んでこの一連の事件を引き起こしていたことを知った。
 “魔”に欲望を抱きすぎたことで、自ら歪んでいくギルデンスターンの暴走を止めてくれ、とシドニーは言う。
「奴を・・・ギルンデンスターンを止めてくれ。“魔”を望むものには“魔”を支配することは出来ない。
 いずれ、奴は“魔”に魂を喰われることになるだろう・・・そうなる前に奴を倒してくれ」
「奴は何処だ?」
 頷きながらアシュレイが尋ねると、シドニーは弱々しい挙動で天井を指差す。
 だが、すぐに腕は位置を保てなくなり下に垂れた。
 シドニーは最後に、自分の都合で振り回し、苦しい記憶を弄んだことを謝罪する。
「・・・すまない、アシュレイ」
「わかっている」

 この後、アシュレイはギルデンスターンを倒し、レアモンデの全てを受け継ぐ。
“魔”の震撼を起こすレアモンデから助け出されたシドニーは1週間後に父の元を訪れ、
和解の後に父の刃で最期(“不完全な死”ではない。ゲーム中に倒した他の敵とは消えていく時の光の彩りが違うことに注目)を迎えた。



アシュレイの記憶はどっち?

Vin
「・・・読み終わったか」
Xax
「なんかわかんねえとこが多いんだけど、まあ読んだ」
Lion
「結局、このアシュレイという男の過去はどれが本当なんだ?」
Blue
「近衛騎士時代に妻子を野党に殺されて特殊エージェントになったのか、
 あるいはもともと騎士ではなく暗殺者で、
 無関係の民間人一家を殺した罪悪感から逃れるために記憶を洗脳処理したのか」
Lion
「後者だとしたら最低の負け犬だな」
Blue
「・・・」
Vin(教師役)
「物語の中ではそれは明かされていない。
 一応、どちらが真実の過去であっても、それなりの矛盾、反論が生じるようになっている」
Xax
「それだよそれ。
 俺はてっきり洗脳を受けた方の記憶が本当なんだと思ってたんだけどさ、
 最終決戦の最中に奥さんと子供が現れて、『あれ?』って思って混乱したんだよ」
Blue
「私もだ。妻子の魂が最後に現れたといことは、やはりアシュレイの記憶は
 最初から本当のものだったのか?」
Lion
「ちょっと待て。それでは殺人技<バトルアビリティ>をいつ修得したのかわからずじまいだぞ。
 それにローゼンクランツは、暗殺者時代のアシュレイを知っていた」
Xax
「ローゼンクランツの記憶の方が間違いなんじゃねえの?」
Blue
「誰が洗脳したんだ」
Xax
「・・・騎士団か、シドニーかな」
Blue
「騎士団は違うだろう。
 記憶を捏造するんなら、スパイになどならないような洗脳の仕方を選ぶはずだろう」
Xax
「・・・じゃあ、シドニー」
Lion
「なんのメリットがある」
Xax
「アシュレイを精神的に鍛えるために利用したんじゃないの?」
Blue
「・・・少し回りくどすぎないか?」
Lion
「そもそも、シドニーの目的はなんだったんだ?」



シドニーの目的って?

Vin
「そこから解き明かしておく必要があるな」
Xax
「うわっ!?
 ヴィンセント、いたの?」
Blue
「さっきからずっといるぞ」
Lion
「・・・馬鹿だ馬鹿だとは思っていたが、まさかここまで馬鹿とは(悲嘆)」
Xax
「いるんなら会話に参加しろよ、ヴィンセント」
Vin
「(無視)シドニーの行動が支離滅裂に見えるのは、
 アシュレイとの追走劇の最中に、シドニーの意思と目的が変化しているからと考えれば
 物語を通して説明がつく」
Blue
「シドニーの目的は、アシュレイを魔都レアモンデの後継者にすることじゃないのか?」
Vin
「それは、シドニーがレアモンデ内で導き出した結論だ。
 公爵邸占拠事件の時点では、シドニーとアシュレイはまだ知り合ってすらいなかっただろう」
Lion
「・・・そういえばそうだな」
Blue
「シドニーの、当初の目的はなんだったんだ?」
Vin
「父親を助けること」
Xax
「ああ、そういえば最終決戦前の大聖堂でそんなこと言ってたな」
Blue
「父親というとバルドルバ公爵か?
 レアモンデの支配者のはずの男。たしか死が迫っていると言っていたが・・・」
Lion
「魔都の力を使って寿命を延ばせばいいんじゃないのか?」
Vin
「それと同じことを、シドニーは公爵に主張した。
 それが拒絶されたことで、シドニーは『グレイランド事件』を起こした」
Xax
「『グレイランド事件』って?」
Lion
「馬鹿者が。公爵邸占拠事件から、
 アシュレイがレアモンデを受け継いで魔都の大地震が起こるまでの総称だ」
Blue
「なんで、公爵は生き長らえようとしなかったんだ?」
Vin
「それについては『プロファイル06 シドニーとバルドルバ公爵』で詳しく説明する。
 公爵の死生観や信条がそれを許さなかったとだけ言っておこう」
Xax
「あるがままに生きる・・・って感じか。
 それを拒絶されて、シドニーは何を考えたんだ?」
Vin
「公爵邸占拠事件を起こしたのは、“魔”の存在を公のもとにさらすためだ。
 公爵をかつての魔導師メレンカンプのような表・裏両方の世界に渡る支配者にさせようとした」
Xax
「メレンカンプって、オープニングで踊ってる色っぽいねーちゃんのことか?」
Blue
「古代キルティア時代に、魔都を支配していた人物だな。
 そもそも魔都を作ったのがその女性だと聞いているが」
Lion
「・・・そうか。“魔”の存在をひた隠しにしながら静かに一生を終えるのではなく、
 メレンカンプのように世界全体の支配者として生きる道を、父親に示したかったんだな」
Vin
「そうだ。
 正確には“魔”の存在が知れ渡ることで、必然的にそうせざるをえない状態を作ろうとした」
Xax
「でも、法王庁のクリムゾンブレイドとか公爵が邪魔したんで、
 結局ワイバーンや魔法を見た奴はみんな死んじまったわけだな」
Lion
「レアモンデに行ったのは?」
Vin
「ひとつは、ジョシュア=バルドルバを誘拐して公爵を脅迫するため。
 もうひとつは、自分が魔都の支配者“後継者”になる準備をするため」
Blue
「“後継者”になるためには生け贄がいるんだろう?
 深く結びついた魂――親友や、肉親か」
Lion
「親友ならハーディンしかいないな。
 ジョシュアはシドニーの弟か? 少なくとも父親は同じだな」
Xax
「なーる。
 『自分で魔都の力を使って寿命を延ばしてみせろ。
  さもないとお前の息子を生け贄に俺が後継者になってやる』ってわけだな」
Lion
「自分が“後継者”になれば、強制的に公爵を生かすことができるのか。
 ・・・最初から自分が魔都を継いでしまえば話が早いんじゃないのか」
Xax
「弟も親友も、本当は生け贄にしたくなかったんじゃないの?」
Lion
「だが最後の手段としては考えていたはずだ。
 どちらを生け贄にするか・・・迷っていたと思うか」
Xax
「・・・さあな。
 でも、結局どっちも生け贄にはできなかったんじゃねえのかな。
 シドニーは少なくとも、そういうことができる奴じゃなかったと思うぜ」
Vin
「問題はもうひとつあった。
 公爵が自ら生きようとした場合は公爵は“真の不死”を手にすることになるが、
 シドニーが強制的に生かしたときは“不完全な死”のまま生かすことになる」
Xax
「なんで?」
Blue
「“真の不死”を手にすることが出来るのは1人だけだからな。
 シドニーがそれを手に入れてしまったら、公爵は自然と・・・」
Xax
「・・・そっか・・・って、あれ?
 公爵が魔都の支配者なのに、シドニーが“真の不死”だったのはなんでだ?」
Vin
「シドニーの過去と関係があることだ。それについても、やはり別の機会に説明しよう」
Blue
「そろそろ結論を出せる気がするな。シドニーの目的に関しては」
Lion
「そうだな」
Xax
「そうか?」
Lion
「・・・馬鹿め」
Blue
「シドニーは魔都の力を使って公爵を生き長らえさせようとした。
 だが公爵がそれを拒絶したので強攻策に出たが、“不完全な死”で強制的に生かしても意味は無いと悟った」
Xax
「・・・ギルデンスターンとか、ローゼンクランツが“魔”を欲しがるのを見て、
 “魔”を求めることの虚しさを実感したってのもあるかもな」
Lion
「それで自分が“後継者”になることを諦めた。
 “魔”に欲求を抱こうとしなかったアシュレイに興味を抱き、試練を課していった」
Vin
「物語中のどの段階で、シドニーがこの最終目的に辿り着いたかは明らかでない。
 だが、その流れで考えて支障は無いはずだ」



シドニーが望む以上の成長を遂げたアシュレイ

Xax
「・・・ローゼンクランツの記憶が偽者だとすると・・・あれ?
 あいつの行動は、かなり初期から一貫してるよな」
Lion
「公爵邸占拠事件直後に、公爵から『レアモンデ死守』指令を受けて魔都に行った。
 あの頃からあいつの行動には筋が通っている。
 途中でシドニーが記憶を捏造したというのは、無理が無いか?」
Vin
「結局、アシュレイの過去がなんであったのかはユーザーがそれぞれ解釈するべきことだ。
 問題は、妻と子供が実在したかではなく、それを悩んでいたアシュレイの内情だ」
Lion
「ひとつ、気になっていることがある。
 シドニーはアシュレイの妻子の記憶を否定したはずなのに、なんで
 『失った妻子を助けることが出来るかも知れんぞ』なんて言ったんだ?」
Blue
「アシュレイが魔都を拒絶して、『メルローズは何処だ』と叫んだ時のことだな」
Xax
「本気で言ったわけじゃないと思うけどな。
 いつまでも妻子のトラウマにしがみついてるアシュレイに皮肉を言っただけじゃないの?」
Vin
「じぇすとーな(このサイトの管理人です)の見解では、そうなっている。
 だがアシュレイからすればそんなことはわからなかったから、また混乱した」
Lion
「シドニーに『偽りの記憶だ』と言われて信じ始めていたのに、
 今度はまるで妻子が実在したみたいに言われて、本当はどうなんだ、という袋小路に陥ったわけだな」
Blue
「結論は?」
Vin
「ここで、最終決戦での妻の言葉が重要になってくる。
 『他人の言葉に惑わされないで、自分に自信を持って』」
Xax
「・・・そっか。シドニーの言葉で右往左往してるうちに、翻弄されている自分を卒業しようって思ったんだな」
Lion
「他人の言葉に惑わされるのをやめる、と言っても・・・
 真実の過去を突きとめるためにはシドニーに問い詰めるしかないだろう」
Blue
「真実の過去・・・明らかにしなければならないことなのか?」
Lion
「・・・それは・・・」
Xax
「どっちの過去が真実であっても、揺るぐことのない強いアシュレイになってくれ、って意味で、
 アシュレイの奥さんはあの台詞を言ったんだな」
Vin
「その成長は、シドニーにとっては予想外のものだった。
 奴からすれば、ニセの過去から卒業して真実の罪に向き合える人間にアシュレイを鍛えるのが目的だったが、
 アシュレイはそれよりも1段階上の成長を遂げた。
 両方の過去の罪を背負える人間に成長したからこそ、大聖堂で血塗れのシドニーに謝罪された時に、
 利用されたことを責めるのではなく『わかっている』と言うことが出来たのだ」



何故、真実の過去をひとつに決定しなかったのか?

Vin
「これはシドニーとアシュレイの人間関係についての話からは脱線するが、
 アシュレイにまつわる最大の謎ということで、解き明かして行く必要があるだろう」
Xax
「あの時の台詞、まだこのHPでは公開してないよな。載せとこっか」

ギルデンスターン・第1形態を倒した直後、
アシュレイは真っ白な空間に包まれた。
そこで、過去の自分の姿をした“魔”が現れ、語り始める。
「自分に都合の悪い記憶なんて忘れるものだ」
「真実を知ってどうする。
 失われた時間を取り戻すことなんてできやしない」
「諦めろ。後悔するだけだ」
「どちらでもいいではないか。
 失ったのが妻子であったとしても、
 殺したのが罪の無い善良な一家だったとしても
 失われた命は帰ってこないのだ」
 そこに、ギルデンスターンが現れる。
「貴様の手は多くの返り血で汚れている。
 真実を知っても貴様の罪は消えない」
「過去を悔いるより未来を見つめろ。
 我々の仲間になるのだ」

――帰ってきて――

 後ろから誰かの声がする。振り返るが、誰もいない。
 前を見ると、過去の自分がこちらを見ていた。
心なしか、涙が一瞬だけ見えた気がする。
アシュレイは歩き始めた。過去の自分に向かって。
「過去を見つめぬ者に“成長”はない。
 美辞麗句で未来を飾っても、
 地に足が付いていなければ“進歩”はない。
 ・・・“魔”よ、去れ!」

 光景が一変し、過去の記憶の草原にアシュレイは立っていた。
息子がアシュレイを呼ぶ。
「パパーっ!」
 肩に手を当てるアシュレイ。甲冑に身を包んだアシュレイではなく、
過去のアシュレイだった。
「マーゴ、すまなかったな。寂しい思いをさせて」
「ううん。僕は大丈夫だよ。パパの子供だもん」
 そして――妻が歩み寄る。
「・・・ティア」
「お帰りなさい、アシュレイ」
 マーゴが笑う。
「あなたは私たちに充分尽くしてくれた。
 短かったかもしれないけど、私は幸せだった。
 一生分の愛をあなたにもらったわ」
「泣かないで、パパ。僕も泣かないから」
「これも・・・・これも・・・」
 アシュレイの唇に指で触れて、言葉を遮るティア。
「他人の言葉に惑わされないで。自分に自信を持って」
 そして、唇を重ねる。
距離を開けて、ティアとマーゴは手を繋いだ。
「愛してるわ、アシュレイ」
 妻子が光に包まれ、消えていった。笑顔を見せながら。
ただ1人草原に取り残されたアシュレイに、また声が聞こえる。

――帰ってきて、エージェント=ライオット――
――あなたの物語はまだ終わっていないわ――

 ――そして、最終決戦へ――


Xax
「・・・こうやって読み返してみると、やっぱりアシュレイには妻子がいたんじゃないかって気になるよ」
Lion
「・・・フン。まあな」
Blue
「実際に私たちがアシュレイの立場に立ったとしたら、“魔”の誘惑・・・というか勧誘か。
 これを払いのけられたかどうか、わからないな」
Xax
「ああ。言葉だけを見てたら、間違ったことは言ってない気がする」
Vin
「だが、成長を遂げたアシュレイにとっては、偽りと言われた過去も、
 これが真実だと言われた過去も、どちらも大切なものだった。
 たとえそれがどれほどつらいものであっても、棄てられなかった」
Lion
「僕には、つらいものだからこそ敢えて手放したくなかったように思える。
 罪の意識から逃れることを、潔いさぎよしとしなかったんじゃないか」
Blue
「家族の記憶は、大切なものだったろうな」
Vin
「物語において、真実を最後まで明かさないことは時として製作側の逃げと解釈されることがある。
 だが実際には、明らかになった事実を背景とした、多くの人々の心情は、それぞれが考えるしかない。
 『真実を明かさず幕を閉じる』のは、この作品のみならずどんな物語でも同じことだ。
 『物語部分がいいかげんだ』と批判する者が稀に見られるが、これは事実を製作側に求めるからだ。
 どんな物語であっても、真実にあたる部分は人それぞれ違う形を持つものだ。
 ただこの物語の場合、それをはっきりとユーザーに求めた」
Lion
「・・・だから、解決部分をおざなりにしてるってブーイングが飛んだりもするのか」
Xax
「考えなきゃいけないんだな。疑問が湧いたときには。
 答えが用意されていないことを責めるんじゃなくて、なんでそうしたのかをも含めて、
 物語の解決は自分で考えなきゃいけないんだな」



管理人の解釈。最終決戦中の妻子は何者?

Blue
「ちなみに、このHPの管理人はどう考えたんだ?」
Lion
「まさかこんな話の進め方をしておいて、自分の考えが無いなんて言わせないぞ」
Xax
「過去はどっちが真実だと思ってるんだ? ヴィンセント」
Vin(じぇすとーなの代理)
「アシュレイは、やはり暗殺者だったというのが管理人の見解だ。
 過去を捏造したというところまで、全てな。
 このページも、それを前提に作成しているフシがある」
Blue
「最終決戦の時に現れた妻子は?」
Vin
「あれは、本当に妻子の魂が現れたのではなく、あくまでアシュレイの精神の中での対話だろう」
Xax
「???」
Blue
「・・・つまり、ティアとマーゴはアシュレイの想像の産物ということか?」
Vin
「・・・まあ、そういうことだ」
Lion
「なんだそれは!? それじゃあ、いもしない奴ら相手に勝手に妄想していただけなのか?」
Blue
「『これも・・・これも・・・』の続きは、『これもただの幻なのか』だったんだな」
Xax
「おいおいおいおい、それはなんかあんまりじゃねえか?」
Vin
「この考え方が突飛であることはじぇすとーな(管理人)も認めている。
 だが、成長を遂げたアシュレイなら、ひとりよがりではない形で妻子に贖罪ができたとも考えている」
Blue
「・・・なんだか、1人で勝手に相手の返答を想像するというのは気が引けるな」
Vin
「洗脳の結果とは言え、アシュレイの中には確固たる妻子のイメージがあったはずだ。
 彼女なら、マーゴならこう言ってくれるはずだ、という確信があった。
 それが一人歩きをして、アシュレイの精神世界に現れた」
Xax
「昔死んだ友達がいて、何か迷った時に
 『お前ならわかってくれるよな』とか思うのと同じかな」
Lion
「・・・それだけの確信を持てたことが、特別なことなのかもしれないな。
 それだけ家族のことを想っていたのでなければ、できなかったことだ」
Xax
「ひょっとすると、そういう気持ちが本物の妻子の魂に命を与えたのかもしれないな。
 『これも所詮は幻でしかないのか』って言おうとしたアシュレイの口を奥さんが妨げて、
 『一生分愛してくれたあなたを私も愛してるわ』って言おうとしたのかもしれないな