ご心配なことと存じます。
#1
##1
「妻(56歳)について、ご相談させて頂きます。
4ヶ月ほど前に、突然両下肢の異常を訴え入院しました。
異常を訴えてから、わずか30分程で立つことはおろか
動かすことも温度を感じることも不可能になりました。
当初はギランバレーの疑いが強いという事で、2週間程
その治療に費やしましたが効果は無く、紹介された大学
病院での診断は脊髄動静脈奇形というものでした。しか
し、麻痺が確定してしまっているため、手術をしても無
駄だということでした。今はリハビリに励んでおります
が、本当に何の手立てもないのでしょうか?」
との事です。
#2
##1
「脊髄動静脈奇形」は病態の解明が15年ほど前から
著明に進歩いたしました。
##2
病態名称としては
「脊髄動静脈奇形」よりも「脊髄動静脈短絡」が
病態としては正しいと考えられていますが
##3
「脊髄動静脈奇形:spinal AVM」のほうが通りは
宜しいです。
##4
今も昔も「大変困難な病気」であることは
何ら変わりが御座いません。
#3
##1
Di Chiroという「脳神経外科専門医」の
「脊髄動静脈奇形」分類は
古典的にも今も「有名」で御座います。
##2
###1
juvenile type
###2
glomus type
###3
single−coiled type
##3
「脊髄動静脈奇形」をDi Chiro(デイ・キロ)
という「脳神経外科教授」は
上記「3型」に分類致しました。
##4
現在のCT・MRIとりわけ「脊髄MRIによる分類」
でもDi Chiro分類は「重要であり」「大活躍」しています。
#4
##1
「4ヶ月ほど前に、突然両下肢の異常を訴え入院しました。
異常を訴えてから、わずか30分程で立つことはおろか
動かすことも温度を感じることも不可能になりました。
当初はギランバレーの疑いが強いという事で、2週間程
その治療に費やしましたが効果は無く、紹介された大学
病院での診断は脊髄動静脈奇形というものでした。」
との事です。
##2
これは「運が悪い」としか言いようが無く
本当にお気の毒です。
##3
言葉もありませんが。
##4
「神経内科専門医」先生も「お受けもちの先生」
として一生懸命でいらしたと考えます。
##5
「脳神経外科専門医」であればMRIで「気がつきますが」
決して100%ではありません。
##6
「中枢神経系」疾患で
「診断」困難かつ治療困難」な「代表疾患」といえます。
#5
##1
「紹介された大学
病院での診断は脊髄動静脈奇形というものでした。しか
し、麻痺が確定してしまっているため、手術をしても無
駄だということでした。今はリハビリに励んでおります
が、本当に何の手立てもないのでしょうか?」
との事です。
##2
結論を急げば下記のようになります。
#6
##1
奥様の「手術」をしようとすると
「まず血管撮影を危険をおかして行わねばならず」。
##2
「脊髄動静脈奇形」或は「脊髄動静脈短絡」の病態では
「心臓」からでる全血管を撮影するつもりで
血管撮影を行わなければ「手術方法」は全く決まらないと
考えます。
##3
それであれば「今の急性期以後」は「リハビリ」でしのぎ。
##4
よい「「治療戦略」が出来れば「脳神経外科専門医」の
手術に移行するということも考えられます。
#7結論:
##1
御相談者の御相談内容からは
奥様の状態は今は「御様子見」が或は「保存的治療法」
+「リハビリ」
が「一番有効」と今の私は考えます。
##2
むやみに
切り込むと「症状・症候」は取り返しつかず増悪致します。
##3
脊髄も「中枢神経系」ですが。
##4
「中枢神経系の「器質的疾患」(脳腫瘍や脳血管障害等)」
にはこのような「時期」というものが御座います。
##5
これをご理解頂きますように。
##6
「お受けもちの先生」は
極めて適切な判断をされていらっしゃいます。
##7
「時期を待たれて下さい」
##8
御幸運を心よりお祈り申し上げます。
上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
[2003年11月18日 17時19分44秒]