ご相談タイトル:2歳男児。のどの溶連菌感染症。 



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お名前: 東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医)    URL
これはさぞかし御心配であろうと存じます。
御相談者の御気持ちが大変よく判る御相談です。





++++++++++++++++++++
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

喉の細菌感染症に関する御相談です。

「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」
に関しては。

本邦の「御母様」がたは
致し方なくも諸外国よりも「知識が少なくていらっしゃる」
ように今の私は考えます。

御相談者の御相談内容要旨御記載からは
「上気道感染」(「咽頭炎」・「喉頭炎」・「副鼻腔炎」など)」
の「反復性上気道感染」が「御子息様」の「病態」です。

「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」
は一度暴れだすと
「人食いバクテリア」などとも呼称されます。

「今の状況で、先生が心配だと思われる事が無いか、
教えていただきたいと思います。」
=>「1・」+「2・」+「3・」です。


=>
------------------------------------------------------------
1・
A群β溶血性連鎖球菌咽頭炎の発生は,
季節変動があり,6月と12月に発生が多いです。
このことは大変に重要です。

因みに
伝染性膿痂疹(とびひ)は夏に多いとされています。


 
2・
「A群β溶血性連鎖球菌(Group A Streptococcus : GAS : A群溶連菌)」
感染症に関しては。
頻度は少ないですが,
最も重症で命にかかわる場合もある,
二つの型が御座います。
 
@1・
壊死性筋膜炎(Necrotizing fasciitis : NF)
=>#5の##5
(壊死性筋膜炎では,俗に言う
「ヒト食いバクテリア(the flesh-eating bacteria)」が,
筋肉,脂肪組織,皮膚組織を破壊します
(なお,A群β溶血性連鎖球菌以外にも
「ヒト食いバクテリア(the flesh-eating bacteria)」
と呼ばれている細菌があります)。)
 

と
@2・
「A群β溶血性連鎖球菌毒素性ショック症候群
(Streptococcal toxic shock syndrome : STSS)」
=>#5の##5
です。

あと

3・
「A群ようれんきん:溶連菌:A群溶血性連鎖球菌: 
group A streptcoccus pyogenes」の感染経路=「疫学」(といいます)
は。
###1
A群β溶血性連鎖球菌が、家庭内で広がる場合については、
まず、学齢期のこどもが家庭内に持ち込む場合が多いと考えられています。
###2
続いて、父親よりは母親が、
こどもからA群β溶血性連鎖球菌を受け取る場合が多いと考えられています。
###3
そして、こどもや母親から、
その他の家族へとA群β溶血性連鎖球菌が広がっていくことがあります。
------------------------------------------------------------


下記に順を追って御回答致します。
++++++++++++++++++++






#1
##1
「山本先生へ
 

始めまして、3歳の子供を持つ母です。
以前、息子が2才の頃から溶連菌に何度も感染したり、
チクビク炎、と小児科の先生よりお話がありました。

その時に、「扁桃腺も大きいですね」と言われました。
寝ている時のイビキも大きいですし、
鼻が詰まるのか口での呼吸で、
無呼吸も(3〜4秒くらい)あります。

親としては、あまりグッスリ眠れていないのでは・・・
と思う事もあります。
口呼吸のせいか咳も出やすく、
寝ている時など咳き込みもすごいです。


扁桃腺を切ったほうがいいのか・・
今の状況で成長を見たほうがいいのか?

今の状況で、先生が心配だと思われる事が無いか、
教えていただきたいと思います。」
との事です。
 





#2
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。
 
##2
「チクビク炎」は「副鼻腔炎:ふくびくうえん」のことと推察
致します。
 
##3
「副鼻腔炎:ふくびくうえん」は
昔「蓄膿症:ちくのうしょう」と呼称されていた「病態」です。
 
##4
御相談者の御相談内容要旨御記載からは。
 
##5
「お受けもちの先生」は
「上気道感染」(「咽頭炎」・「喉頭炎」・「副鼻腔炎」など)」
の
「反復性上気道感染」を考えられていると解釈されます。
 
##6
「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」
口腔内細菌感染・或いは
「上気道感染」(「咽頭炎」・「喉頭炎」・「副鼻腔炎」など)」の
「主細菌」である。
 
##7
「幼小児児」では
「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」感染
だと学校を休まねばなりません。
 
##8
成人でも
口腔内細菌感染・或いは「上気道感染」
(「咽頭炎」・「喉頭炎」・「副鼻腔炎」など)」
の原因細菌は
「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」
です。
 
 
 
 
 
#3
##1
「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」
について
簡単にご説明致します。
 
##2
俗にいう
のどの炎症を起こす一番ありふれた細菌と言っていいでしょう。
 
##3
急性期なら、よほどひどい炎症、または、
感染した本人の体力の低下がないかぎり
適切な「抗生物質」の内服およびこれに併用して「経静脈投与」
で1週間くらいで完治するとものです。
 
##4
けれども何回も罹患します。
これが「反復性上気道感染」です。
 
##5
「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」
感染は「空気感染」ありで治って
から2、3日で感染しなくなるとは言われています。
 
##6
「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」
感染症の中でも
「A群ようれんきん:溶連菌:A群溶血性連鎖球菌:
 group A streptcoccus pyogenes」
その一番問題になるグループです。
 
##7
「A群ようれんきん:溶連菌:A群溶血性連鎖球菌: 
group A streptcoccus pyogenes」
にも種類も何種類もあります。
 
##8
A,B,C・・・などいろいろな型があります。
 
 
##9
風邪症候群の形になるものとか、
A型β型のようにしょう紅熱や口蓋扁桃の慢性炎症
のもとになるものがあります。
 
 
##10
あるいは溶連菌でもそこに病気を起こさずに「常在して病気を
起こさない」で潜むものとかたくさんあります。
 
##11
因みに
急性の場合からの症状で一番顕著な場合が猩紅熱です。
この溶連菌のA群ベータ型溶連菌感染が猩紅熱です。
 
##12
「A群ようれんきん:溶連菌:A群溶血性連鎖球菌:
group A streptcoccus pyogenes」
以外にも上記のように
B群溶連菌感染もあります。(省略)

##13
いずれにしても
溶連菌感染は非常に多い感染性「病態」
である。
この点は極めて重要です。
 
##13
ここで
「A群ようれんきん:溶連菌:A群溶血性連鎖球菌:
 group A streptcoccus pyogenes」感染について
さらに詳しく簡単に#4・#5でご説明致します。
 
 
 
#4
##1
上記の通り
「A群β溶血性連鎖球菌(Group A Streptococcus : GAS : A群溶連菌)」
は,
しばしば,のどや皮膚に見られる細菌です。
 
##2
けれども
のどや皮膚にこの細菌を持っていても何の症状もない場合もあります。
 
##3
症状をよく起こす場合としては,
咽頭炎(のどの炎症)や
膿皮症
(皮膚の炎症:伝染性膿痂疹(とびひ)とも呼ばれ,
黄色ブドウ球菌による場合もあります)
があります。
 
##4
アメリカ合衆国ではこの咽頭炎と膿皮症については,
毎年数百万件発生していると考えられています。
 
##5
日本では,感染症予防法により
「A群β溶血性連鎖球菌咽頭炎」
が定点医療機関把握の4類感染症とされていて,
毎週の患者数の推移が把握されています。
 
##6
ある市では,A群β溶血性連鎖球菌咽頭炎の発生は,
季節変動があり,6月と12月に発生が多いです。
このことは大変に重要です。

##7
「御母様」の御相談とは全く異なるのですが。
「反復性上気道感染」を併発してひき起す
「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」
という「頭痛系の「病態」」が御座います。
この
「緊張型」も
2月・6−7月、9月・11月に
症状が悪化・発症
(feb/june/7fal crisis)することが多いです。
 
##8
因みに
伝染性膿痂疹(とびひ)は夏に多いとされています。
 
 
 




 
#5
##1
 A群β溶血性連鎖球菌が,通常存在しないところ,
例えば,血液や筋肉や肺といった場所にまで,
この細菌が入り込み,
重症のA群β溶血性連鎖球菌感染症を引き起こすことがあります。
=>##2
 
##2
その場合,
「侵襲性A群β溶血性連鎖球菌感染症」と呼ばれます。
 
 
##3
このうち,頻度は少ないですが,
最も重症で命にかかわる場合もある,
二つの型が御座います。
 
##4
1・
壊死性筋膜炎(Necrotizing fasciitis : NF)
=>##5
と
2・
「A群β溶血性連鎖球菌毒素性ショック症候群
(Streptococcal toxic shock syndrome : STSS)」
=>##6
 
です。
 
 
##5
壊死性筋膜炎では,俗に言う
「ヒト食いバクテリア(the flesh-eating bacteria)」が,
筋肉,脂肪組織,皮膚組織を破壊します
(なお,A群β溶血性連鎖球菌以外にも
「ヒト食いバクテリア(the flesh-eating bacteria)」
と呼ばれている細菌があります)。
 
 
##6
A群β溶血性連鎖球菌毒素性ショック症候群では
急激な血圧低下,
および腎臓・肝臓・肺等の機能低下を起こします。
 
##7
###1
壊死性筋膜炎の患者さんの
約20%と。
###2
A群β溶血性連鎖球菌毒素性ショック症候群の患者の半数以上が。

亡くなります。
 
##8
侵襲性A群β溶血性連鎖球菌感染症の他の型
(敗血症や肺炎など)では,約10-15%が亡くなります。
 
##9
1998年に,アメリカ合衆国では,
約1万件の侵襲性A群β溶血性連鎖球菌感染症が発生しました。
この内,約600件がA群β溶血性連鎖球菌毒素性ショック症候群で,
約800件が壊死性筋膜炎でした。
 
##10
日本では,感染症予防法により
劇症型A群β溶血性連鎖球菌感染症(toxic shock-like syndrome : TSLS)
が全数把握の4類感染症とされています。
 
##11
劇症型A群β溶血性連鎖球菌感染症を診断した医師は,
保健所に届出をしなければなりません。
 
##12
劇症型A群β溶血性連鎖球菌感染症の報告基準では,
ショック症状は必須ですが,壊死性筋膜炎は必須ではありません。
 
##13
報告基準からすると,
主としてA群β溶血性連鎖球菌毒素性ショック症候群が
日本では把握されることになるかと思われます。
これは私の考えです。
 
 
##14
大都市近郊の市区町村でも
劇症型A群β溶血性連鎖球菌感染症の発生が見られています。
 
 
##15
国立感染症研究所のIASR(病原微生物検出情報)
http://idsc.nih.go.jp/iasr/index-j.html
の
 The Topic of This Month Vol.21No.11(No.249)p240-241
「溶血性レンサ球菌感染症 1996-2000」によれば、
 
##16
1999年4月の感染症予防法の施行後、
2000年10月16日までに国に届け出られた
劇症型A群β溶血性連鎖球菌感染症は、59件であった。
届け出時点で死亡していたのは、その内、25件でした。
42.4%以上が死亡したということになります。
 
##17
劇症型A群β溶血性連鎖球菌感染症の患者は、50-60歳台に多く、
平均年齢は55.7歳であったとのことです。
 
##18
国際的に見ると,
侵襲性A群β溶血性連鎖球菌感染症,
壊死性筋膜炎,
A群β溶血性連鎖球菌毒素性ショック症候群の発生は,
1980年台中ごろから1990年代はじめまで増加しました。
 
##19
発生率と重症度の上昇は,
血清型のM-1,M-3の増加と関係があるとされています。
 
 
##20
###1
A群β溶血性連鎖球菌が、家庭内で広がる場合については、
まず、学齢期のこどもが家庭内に持ち込む場合が多いと考えられています。
###2
続いて、父親よりは母親が、
こどもからA群β溶血性連鎖球菌を受け取る場合が多いと考えられています。
###3
そして、こどもや母親から、
その他の家族へとA群β溶血性連鎖球菌が広がっていくことがあります。
 
 

#6結論:
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。
 
##2
「扁桃腺を切ったほうがいいのか・・
今の状況で成長を見たほうがいいのか?」
=>
「御子息様」の「反復性上気道感染」は
扁桃腺のみではないはずです。
だから扁桃腺のみを外科的処置されても
大きな解決にはならないでしょう。
 
##3
「今の状況で、先生が心配だと思われる事が無いか、
教えていただきたいと思います。」
=>
「A群ようれんきん:溶連菌:A群溶血性連鎖球菌: 
group A streptcoccus pyogenes」
に関して「御母様」がたが十分な「知識」を
もたれていることが何よりも重要です。
 
##4
「ようれんきん:溶連菌:溶血性連鎖球菌:streptcoccus pyogenes」
の感染症による
「上気道感染」(「咽頭炎」・「喉頭炎」・「副鼻腔炎」など)」
に関しては
適切な「抗生物質」の内服およびこれに併用して「経静脈投与」
以外にはありません。
 
##5
A群β溶血性連鎖球菌が、家庭内で広がる場合については。
###1
まず、学齢期のこどもが家庭内に持ち込む場合が多いと考えられています。
###2
続いて、父親よりは母親が、
こどもからA群β溶血性連鎖球菌を受け取る場合が多いと考えられています。
###3
そして、こどもや母親から、
その他の家族へとA群β溶血性連鎖球菌が広がっていくことがあります。
 
  

##6
的外れなことを申し上げたかもしれません。
けれどもご参考になれば何よりで御座います。
 
 
##7
一刻も早く御相談者の「御子息様」
の「症状・症候」が寛解される日の来られる事を・
一刻も早いご回復を心より御祈り申し上げます。
 
 
 
 
取り急ぎのお返事ゆえ不適切な表現や間違いや、
誤りもあろうかと存じますがご了解、お許しください。
 
 
 






上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。







何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。







何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。




山本クリニック 山本博昭
電話03-3300-1126 FAX03-3300-3388
住所 〒157-0062 東京都 世田谷区 南烏山 3-23-1
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci 
hiroakiyamamoto@mtg.biglobe.ne.jp
[2006年3月9日 12時51分7秒]

お名前: 匿名希望   
山本先生へ
 

始めまして、3歳の子供を持つ母です。
以前、息子が2才の頃から溶連菌に何度も感染したり、
チクビク炎、と小児科の先生よりお話がありました。

その時に、「扁桃腺も大きいですね」と言われました。
寝ている時のイビキも大きいですし、
鼻が詰まるのか口での呼吸で、
無呼吸も(3〜4秒くらい)あります。

親としては、あまりグッスリ眠れていないのでは・・・
と思う事もあります。
口呼吸のせいか咳も出やすく、
寝ている時など咳き込みもすごいです。


扁桃腺を切ったほうがいいのか・・
今の状況で成長を見たほうがいいのか?

今の状況で、先生が心配だと思われる事が無いか、
教えていただきたいと思います。
 
                              
 
Thursday, March 09, 2006 11:08 AM
[2006年3月9日 11時08分15秒]

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