ご相談タイトル:頭部外傷 入院の父がNa=118の低Na(ナトリウム)血症 



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お名前: 東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医)    URL
これはさぞかし御心配であろうと存じます。
御相談者の御気持ちが大変よく判る御相談です。

御相談者の「御父様」の
1・年齢の御記載が無く御回答限界でもあるのです。
けれども「可能な範囲内で」御回答を試みます。



++++++++++++++++++++
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

典型的な
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群:
エス・アイ・エー・デイー・エッチ」
の「病態」です。

高齢の方はNa(ナトリウム)<130mEq(メック)」で
「意識障害」を来たされます。

「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」は
「補液・輸液(点滴静脈注射のこと)療法」オーバーのときに
発生しやすい。

抗利尿ホルモン不適合症候群(SIADH)の症状は
低ナトリウム血症の程度とその出現速度によって異なります。

「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」
の原因は
中枢神経性疾患と胸部疾患です。頭蓋内の炎症、出血、腫瘍、
外傷はいずれも原因となる可能性があります。

「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」の「治療戦略」は
水摂取量を制限することが大切です。

改善しない場合には1日10g以上の食塩を摂取させることがあります。

けいれんや意識障害などの神経症状を示す症例においては
利尿作用を有するフロセマイドと高張食塩水を静脈内投与します。 

下記に順を追って御回答致します。
++++++++++++++++++++




#1
##1
「はじめまして
父が転倒して 頭蓋骨折・くも膜下出血・脳挫傷 で入院して
いるのですが、入院当初出血が増えなければ手術はしなくてよ
く2週間ぐらいの入院と診断されました。

頭のけがはよくなってきていて、意識もしっかりしていて、
麻痺もなかったのですが、一時もうろうとしたり、意味がわから
ない事をいったり、嘔吐を繰り返し・・・
低NAと診断・点滴治療がはじまり、一ヶ月半を過ぎようとし
ています。

脳外科の先生は強く頭を打ったこと事でホルモンのバランスが
崩れ電解質異常を起こす事があり、ずっと点滴生活になる事は
ないとの説明でした。

ナトリウムの数値が一番ひどい時は104まで下がりました。
今は数値は少し上がって118です。
先生からは
・思った以上に時間がかかっている。
・今までに診た患者で120少しで安定した方がいた。
・ステロイドを使う事も考えている
との説明です。

糖尿病があるので副腎ホルモンはあまり使いたくないのですが
、使う
治療が良いのか?

糖尿病は1.2ヶ月に一度通院して検査・くすりは飲んでいま
せんで
したが、ステロイドを使うと糖尿病は悪化するものでしょうか
?

ナトリューム値が低いためなのか、入院生活が長引いているか
らなのか、足元がふわふわして安定しないと本人が言っていた
やさきに、先日転倒してしまいました。
腰を打ったと本人はいっていますが、念のため頭・腰のレント
ゲンを
取って頂きましたが、異常はありませんでした。

低ナトリューム治療について(慢性化してしまうのか?)

ちなみに現在で入院生活が10週を超えました。
点滴を一日中しているとき(3本)は117でずっと変わらな
く一本減らしたとき一時120代になりましたがまた118に
なりました。あまりによくなる兆しが見られないため大変不安
です。

どうぞよろしくお願いします。」
との事です。






#2
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
この「病態」 「低Na(ナトリウム)血症」は
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」と呼称致します。

##3
ADHというホルモンは脳下垂体の後葉というところから分泌されています。
尿が出るのを抑制するホルモンですが、
このホルモンが適切に分泌されていないために発生致します。

##4
抗利尿ホルモン不適合症候群(SIADH)の症状は
低ナトリウム血症の程度とその出現速度によって異なります。

##5
Na(ナトリウム)<130とまると
「御父様」の年齢では「意識障害」を来たします。




#3
##1
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」の
「SIADH」の治療法は
水摂取量を制限することが大切です。
改善しない場合には1日10g以上の食塩を摂取させることがあります。

##2
けいれんや意識障害などの神経症状を示す症例においては
利尿作用を有するフロセマイドと高張食塩水を静脈内投与します。

##3
「SIADH(syndrome of inappropriate secretion of ADH)
抗利尿ホルモン不適症候群 」の
原因疾患としては
中枢神経性疾患と胸部疾患です。
頭蓋内の炎症、出血、腫瘍、外傷はいずれも原因となる可能性があります。

##4
胸部疾患としては肺炎、結核、肺癌などがあげられます。
肺癌とくに未分化細胞癌では異所性ADH産生によるSIADHも認められます。

##5
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」は多くの場合
「補液・輸液(点滴静脈注射のこと)療法」が適切でないと
発症致します。



#4
##1
お受けもちの先生も一生懸命でいらっしゃることよく分かります。

##2
「お受けもちの先生」に
インターネットでしらべたら
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」のようである。

##3
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群:
エス・アイ・エー・デイー・エッチ」
だから
「水分」を減らして「Na(ナトリウム)」補給は如何なものか
と御相談されてみては如何でしょうか。
=>
「水摂取量を制限することが大切です。
改善しない場合には1日10g以上の食塩を摂取させることがあります。」

##4
##3にて「御父様」のNa(ナトリウム)はどんどん正常化してくる
筈です。

##5
「先生からは
・思った以上に時間がかかっている。」
=>
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」です。
「・今までに診た患者で120少しで安定した方がいた。」
=>
全くよいお手本ではありません。

「・ステロイドを使う事も考えている」
=>
間違いです。

##6
お受けもちの先生も一生懸命でいらっしゃることよく分かります。






#5結論:
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
典型的な
抗利尿ホルモン不適症候群 =
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」=
「SIADH:syndrome of inappropriate secretion of ADH」
です。

##3
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」の
治療法ですが
水摂取量を制限することが大切です。
改善しない場合には1日10g以上の食塩を摂取させることがあります。

けいれんや意識障害などの神経症状を示す症例においては
利尿作用を有するフロセマイドと高張食塩水を静脈内投与します。

##4
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」の原因疾患は
中枢神経性疾患と胸部疾患です。
頭蓋内の炎症、出血、腫瘍、外傷はいずれも原因となる可能性があります。

##5
一刻も早く御相談者の「症状・症候」が寛解される日の来られる事を・
一刻も早いご回復を心より御祈り申し上げます。



ps
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」につきましては
山本クリニック脳神経外科・神経内科相談掲示板

の「過去の御相談と御回答」
「外傷性くも膜下出血 [2] [2003年12月22日 7時 5分16秒] 」
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/index.html
をを御参照頂けますか。
コピー致します=>「ごらんくださいませ」

取り急ぎのお返事ゆえ不適切な表現や間違いや、
誤りもあろうかと存じますがご了解、お許しください。







上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。







何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。






何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。

山本クリニック 山本博昭
電話03-3300-1126 FAX03-3300-3388
住所 〒157-0062 東京都 世田谷区 南烏山 3-23-1
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci
hiroakiyamamoto@mtg.biglobe.ne.jp






++「ごらんくださいませ」++++++++++++++++++++++++++++++

ご心配なことと存じます。
#1
##1
「70才の母が転んだ際、左後部を強打し、脳神経外科に入院しました。
出血があったものの、傷自体は小さく、特に手術の必要なしとのことで
現在、毎日のようにCTをとって様子をみています。
けれど内側には出血があり、外傷性くも膜下出血と診断されました。
入院後に血圧が高くなり、血圧を下げる薬を飲んだりしていましたが
落ち着いた頃から、食事の際にお塩(といっても薬の袋に入った塩化ナトリウム)
を毎食時に振り掛けるよう指示がでました。
同時に、水分もたくさん取るようにとのことでした。
脳神経外科の看護婦をしていた知り合いに聞いたところ、食塩を多く取る
なんて聞いたことがないとのことです。
なかなか先生とお話する時間がなく・略」
との事です。



#2
##1
70歳のお母様が「外傷性くも膜下出血」であるということは
「外傷性くも膜下出血」=「脳挫傷の一種と考えられる」から
「頭部外傷」として「相応の外力」が加わった可能性は否定できません。
##2
「脳CT」を連日検査されるのは
「外傷性くも膜下出血」=「脳挫傷の一種と考えられる」から
この「増悪」がないかを検査施行されていると判断致します。
##3
多分に「意識障害の存在」が「脳神経外科専門医」には
「評価」されている(た)状態と存じます。


#3
##1
「食事の際にお塩(といっても薬の袋に入った塩化ナトリウム)
を毎食時に振り掛けるよう指示がでました。
同時に、水分もたくさん取るようにとのことでした。」
との事です。
##2
お受けもちの先生も一生懸命でいらっしゃることよく分かります。

##3
この「治療戦略」からはお母様が今

「SIADH(syndrome of inappropriate secretion of ADH)
抗利尿ホルモン不適症候群」に陥られていることが

判ります。

##4
「SIADH」は「意識障害の多い救急患者さん」を扱う「脳神経外科」では
決して稀な病態では御座いません。

##5
「脳神経外科専門医」以外では「御診断」が付かず
「意識障害」が進行しておおさわぎになることも
御座います。



#4
##1
「SIADH(syndrome of inappropriate secretion of ADH)
抗利尿ホルモン不適症侯群」
(以下「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」と致します)
は。
##2
中枢神経性疾患と胸部疾患で多発いたします。
##3
頭蓋内の炎症、出血、腫瘍、外傷が原因となりますから
「脳神経外科専門医」は「SIADH」には大変注意を払います。

##4
血性Na(ナトリウム)が130mEq(メック)を割ると
たちどころに重症意識障害に移行いたすことが御座います。

##5
「SIADH」の治療法は
###1
Na(ナトリウム)の補給がまず重要で
重症例では1日10g以上のNaCl(塩化ナトリウム)が必要
となることも御座います。
###2
逆説的ですが「水分」の制限が御座います。

##5
「SIADH」の治療法の「1つである」「水分制限」なのですが。
###1
「水分の制限」は重症なのですが。
###2
「脳神経外科専門医」の救急意識障害の患者さんでは
「高浸透圧利尿」をグリセオール等で行うことがおおく
すでに「脳浮腫予防」のため「脱水管理」になっています。
###3
だから「教科書的には「水分制限」」なのですが。
###4
「SIADH」の治療法「補液・輸液(点滴静脈注射のこと)療法」では
「脳神経外科救急疾患」では
「水分をしぼる=ドライサイドドライブにする=脱水管理」
が困難なことが多いものです。
##5
通常「高張食塩水」にてNa(ナトリウム)補正を施行いたしますが
「経口接踵可能」な患者さんの場合は「経口的にNa(ナトリウム)
補正をすることが御座います。
##6
改善しない場合には1日10g以上の食塩を摂取させることがあります。


#5
##1
「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」は
中枢神経性疾患と胸部疾患で発生いたします。
##2
「中枢神経系の「器質的疾患」」では
「頭部外傷」「脳血管障害」「脳腫瘍」その他で
発生いたします。
##3
重症な「意識障害」に移行する事があるため
Na(ナトリウム)の「補液・輸液(点滴静脈注射のこと)療法」
による補正を致します。
##4
「SIADH」の治療法は「「水分制限」が「第1に重要」なのですが
必ずしも「現実的には「水分制限」は行えない」ことも
多いです。
##5
##4で経口摂取が可能な場合は経口的にNa(ナトリウム)
=NaCl(食塩)を「摂取していただくこと」も
多いものです。


#6結論:
##1
御相談者の御相談内容から
お母様の「状態」は「SIADH:抗利尿ホルモン不適症侯群」
で御座います。

##2
ADHというホルモンは脳下垂体の後葉というところから分泌されています。
尿が出るのを抑制するホルモンです。
このホルモンが「分泌失調」の状態が「SIADH」で
御座います。

##3
Na(ナトリウム)が低下し「御診断」がつかないと
Na(ナトリウム)は低下し続け
「重症な意識障害」へと移行いたします。

##4
「頭部外傷」「脳血管障害」「脳腫瘍」などの救急患者さんで
「多発」致します。

##5
だから
「脳神経外科」医療施設では
「脳神経外科専門医」「脳神経外科看護師」ならずとも
大変に有名な病態で御座います。

##6
お受けもちの先生も一生懸命で
いらっしゃることよく分かります。

##7
そして「お受けもちの先生」は大変適切な「治療戦略」を
とられています。

##8
Na(ナトリウム)が低下しつづけてて「SIADH」が進行すると
意識障害或は脳浮腫或は「脳循環血流量不全」が進行し
「意識障害」は「「治療」が大変に困難な状態に至ります。
##9
お母様の状態は
「SIADH(syndrome of inappropriate secretion of ADH)
抗利尿ホルモン不適症候群」
という病態で御座います。

##10
経口摂取が可能な状態で止まっており
本当に宜しかったです。





上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。



何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。





何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
[2003年12月22日 7時5分16秒]


--------------------------------------------------------------------------------
お名前: 鈴木   
入院中の薬についての相談です。
70才の母が転んだ際、左後部を強打し、脳神経外科に入院しました。
出血があったものの、傷自体は小さく、特に手術の必要なしとのことで
現在、毎日のようにCTをとって様子をみています。
けれど内側には出血があり、外傷性くも膜下出血と診断されました。
入院後に血圧が高くなり、血圧を下げる薬を飲んだりしていましたが
落ち着いた頃から、食事の際にお塩(といっても薬の袋に入った塩化ナトリウム)
を毎食時に振り掛けるよう指示がでました。
同時に、水分もたくさん取るようにとのことでした。
脳神経外科の看護婦をしていた知り合いに聞いたところ、食塩を多く取る
なんて聞いたことがないとのことです。
なかなか先生とお話する時間がなく、また看護婦さんは「血の流れをよくする
ため」とおっしゃっていますが、本当にそうなのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
[2003年12月21日 20時52分1秒]



「ごらん下さいませおわり」
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
[2006年2月27日 7時46分19秒]

お名前: 匿名希望   


はじめまして
父が転倒して 頭蓋骨折・くも膜下出血・脳挫傷 で入院して
いるのですが、入院当初出血が増えなければ手術はしなくてよ
く2週間ぐらいの入院と診断されました。

頭のけがはよくなってきていて、意識もしっかりしていて、
麻痺もなかったのですが、一時もうろうとしたり、意味がわから
ない事をいったり、嘔吐を繰り返し・・・
低NAと診断・点滴治療がはじまり、一ヶ月半を過ぎようとし
ています。

脳外科の先生は強く頭を打ったこと事でホルモンのバランスが
崩れ電解質異常を起こす事があり、ずっと点滴生活になる事は
ないとの説明でした。

ナトリウムの数値が一番ひどい時は104まで下がりました。
今は数値は少し上がって118です。
先生からは
・思った以上に時間がかかっている。
・今までに診た患者で120少しで安定した方がいた。
・ステロイドを使う事も考えている
との説明です。

糖尿病があるので副腎ホルモンはあまり使いたくないのですが
、使う
治療が良いのか?

糖尿病は1.2ヶ月に一度通院して検査・くすりは飲んでいま
せんで
したが、ステロイドを使うと糖尿病は悪化するものでしょうか
?

ナトリューム値が低いためなのか、入院生活が長引いているか
らなのか、足元がふわふわして安定しないと本人が言っていた
やさきに、先日転倒してしまいました。
腰を打ったと本人はいっていますが、念のため頭・腰のレント
ゲンを
取って頂きましたが、異常はありませんでした。

低ナトリューム治療について(慢性化してしまうのか?)

ちなみに現在で入院生活が10週を超えました。
点滴を一日中しているとき(3本)は117でずっと変わらな
く一本減らしたとき一時120代になりましたがまた118に
なりました。あまりによくなる兆しが見られないため大変不安
です。

どうぞよろしくお願いします。


Sunday, February 26, 2006 11:51 PM
[2006年2月26日 23時51分10秒]

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