これはご心配なことと存じます。
#1
##1
「妻が巨大AVMの摘出手術の結果、緑膿菌による感染症にかかり、
頭の皮膚の縫合部から膿がでており、イソジンなどの消毒液など
で消毒したり、高圧酸素療法により皮膚の血行状態を良くする等
の治療を行っております。(すでに2ヶ月近く経過しています)
妻は以前にガンマナイフ治療を3回受けており、頭蓋骨の一部が
ふ骨になっており硬膜も今回の手術で人工硬膜になっている為、
ふ骨もしくは人工硬膜に緑膿菌が潜んでいる為でないかと主治医
の先生の診断がありました。
もしこのまま膿が死滅しない場合、人工硬膜を外した後、足の硬
膜を移植し、ふ骨を外し、最低1ヶ月した後、人工骨(チタンも
しくはセラタイト)を入れる手術を主治医からすすめられました。
主治医の先生は私の質問に丁寧に答えて下さり大変信頼しており
ますが、この治療方針がBESTなのでしょうか?何とか手術を
せずに感染症を回避する方法は無いのでしょうか?
何卒、御助言の程、宜しくお願い致します。」
との事です。
#2結論:
##1
「開頭手術」後の術後感染症に関しては。
##2
当然のことながらまずは
適切な「抗生物質」の内服およびこれに併用して「経静脈投与」
が原則です。
##3
「お受けもちの先生」は奥様の「皮膚の縫合部感染」の膿からの
細菌の「同定」と「抗生物質」の細菌感受性の評価を
されながら「感染症」の「治療戦略」が行われていると今の私は考えます。
##4
「妻は以前にガンマナイフ治療を3回受けており、頭蓋骨の一部が
ふ骨になっており硬膜も今回の手術で人工硬膜になっている為、
ふ骨もしくは人工硬膜に緑膿菌が潜んでいる為でないかと主治医
の先生の診断がありました。」
との事です。
##4
「ガンマナイフ治療」により「腐骨:ふこつ」化した「頭蓋骨」は当然
生体は「異物」として見做しますから「開頭手術」術後感染症で
この「腐骨:ふこつ」が感染源になっている可能性は極めて高いです。
##5
また「人工硬膜」も異物ですからこれも感染源になっている可能性が
多いに御座います。
##6
「もしこのまま膿が死滅しない場合、人工硬膜を外した後、足の硬
膜を移植し、ふ骨を外し、最低1ヶ月した後、人工骨(チタンも
しくはセラタイト)を入れる手術を主治医からすすめられました。
主治医の先生は私の質問に丁寧に答えて下さり大変信頼しており
ますが、この治療方針がBESTなのでしょうか?」
との事です。
##7
この「治療戦略」がBESTです。
##8
「何とか手術を
せずに感染症を回避する方法は無いのでしょうか?
何卒、御助言の程、宜しくお願い致します。」
との事です。
##9
「巨大AVMの摘出手術の結果、緑膿菌による感染症にかかり、
頭の皮膚の縫合部から膿がでており、イソジンなどの消毒液など
で消毒したり、高圧酸素療法により皮膚の血行状態を良くする等
の治療を行っております。(すでに2ヶ月近く経過しています)」
との事です。
##10
お受けもちの先生も一生懸命でいらっしゃることよく分かります。
また状況判断鋭く大変切れ味のよい優秀な「脳神経外科専門医先生」
であることがよく判ります。
##11
御気持ちは大変よく判ります。けれども
当面は「お受けもちの先生」の現在の治療方針にしたがわれ
それでもだめであれば早急に
「腐骨:ふこつ」+「人工硬膜」を取り外す手術を施行される
べき状態であると判断致します。
##12
このような御回答しか出来ません。
申し訳ございません。
##13
一刻も早く御相談者の「症状・症候」が寛解される日の来られる事を・
一刻も早いご回復を心より御祈り申し上げます。
上記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
[2004年10月31日 7時46分1秒]