ご相談タイトル:合衆国在住。頚椎症手術をするか否かで脳外科・整形外科で意見が異なります。 



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☆山本クリニック相談掲示板のこれまでの御相談と回答総集編☆
ここをおして 0 1 2 3 4 5




お名前: 東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医)    URL
これはさぞかし御心配であろうと存じます。
御相談者の御気持ちが大変よく判る御相談です。
さぞかしお困りでしょう。

++++++++++++++++++++
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

c4c5「頚椎症:cervical spondyosis」で
「症状・症候」もしっかり合致し
「anterior-fusion:前方固定術」の適応であろう
と考えます。

なお御相談者の御相談内容要旨御記載からは。
御相談者に「症状・症候」の出現していない
「「脳神経外科専門医先生」の「右側」の「論理」」
については「整形外科専門医先生」は「no」と
いわれている訳である。

現有の左側の「症状・症候」で「anterior-fusion:前方固定術」
をされるのであれば
「脳神経外科専門医先生」と「整形外科専門医先生」の
判断に「食い違い」は生じていないはずです。

これは私の考えです。だから間違っているかもしれません。
下記に順を追って御回答致します。
++++++++++++++++++++





#1
##1
「初めまして。42歳、男性です。
アメリカに在住して居ります。
こちらの先生との会話は英語になりますので、なかなか
細かい所までコミュニケーションできず、ご相談させて頂きま
した。

今年の7月より左腕の肩から親指に掛けてのみ鈍痛
を伴う痺れを感じ、現在では左脚も臀部からつま先まで
鈍痛と痺れを感じます。また首を後方に反らすと左腕に
電気が走る感じがします。(特に思い当たる怪我等は
ありません)ホームドクターの指示で2ヶ月間消炎剤、
筋肉緩和剤の服用、及び首の牽引等の保存的治療を
受けましたが改善せずMRI検査を実施。結果は;

C3-4:先天性のFusionが見られるがそれ以外は異常なし。

C4-5:moderate left foraminal narrowing secondary
to uncovertebral,facet hypertrophyがある。また
left anterior indentation of the thecal sac and
of the anterior aspect of the spinal cord secondary
to a 1-2mm left posterior osteophyteがある。

C5-6:4mm right posterior osteophyte/paracentral
disc protrusionがあり、uncovertebral,facet hypertrophy
と併せかなり脊髄を圧迫している。(MRIを見ましたが
確かに髄液の白い部分が無く、横に切ったMRIでは脊髄
は楕円ではなくへこんで変形していました)

上記所見を基にした神経外科医の診断は;左腕、
左脚の症状も問題だが、それより自覚症状のない
脊髄右側への圧迫がもっと危険。健康体の人より脊髄を
傷付ける危険性が高い。転んだだけでも傷付けてしまう
かもしれない。故に前方除圧固定術が必要。

一方整形外科医(背骨専門)の方は、脊髄右側の圧迫に
よる損傷の危険性は低い。この程度の人はたくさん観て居り、
皆何十年も脊髄損傷なしに健康に暮らしている。
手術のリスクを考慮すれば手術はしない方が良い、
との診断でした。

両者全く異なる意見となっています。最終的には自分で
決断するしかないと考えていますが、先生はどちらの
意見がより正しいと思われますか?MRIでは右側に
重大な異常があるとしていますが、体の右側には自覚症状
はなく、実際に症状が出ているのは左側です。ですから
先生のおっしゃる’緊張型のしびれ’ではないかなどとも
思っているのですが・・。ここまで意見が分かれると
正直困惑してしまいます。

長文、一部英文になってしまい申し訳ありません。」
との事です。







#2
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
通常はc2c3が一般的なのですが。
c3c4の「クリッペル・フイル症候群(Krippel-File)(KFS)」
という先天奇形0
をお持ちの様です。

##3
勿論「クリッペル・フイル症候群(Krippel-File)(KFS)」による
「症状・症候」は御相談者の御相談内容要旨御記載からは
ありません。

##4
因みに「クリッペル・フイル症候群(Krippel-File)(KFS)」には
1・2・3型が御座います。

###1
「第1型」は次の3徴候のある場合をいいます。
####1
首が短い(short neck)
####2
頚部運動制限
####3
「mirrored movemennt;ミラードムーブメント」
(文字通り「一側の上肢の運動」に追従して
「他側の上肢が全く同じように動くこと」) 
=>
はしごが上れなくなります。



###2
第2型は何らの「症状・症候」がなく
他の目的から撮影された頚部X線撮影で発見されたものをいいます。

###3
「第3型」は脊椎側湾や後側湾が「上記」に合併しているものでございます

##5
御相談者のc3c4クリッペル・フイル症候群(Krippel-File)(KFS)
は「第2型」です。







#3
##1
「C4-5:moderate left foraminal narrowing secondary
 to uncovertebral,facet hypertrophy
(正確にはuncovertebral facet hypertrophyでしょう)(、がなく)
 left anterior indentation of the thecal sac and
of the anterior aspect of the spinal cord secondary
to a 1-2mm left posterior osteophyte」
との事です。

##2
「画像診断」からは
1・
左側のc4c5「神経管の椎体の骨増殖による軽度の狭窄」
2・
左側の「硬膜:こうまく」と「脊髄前面」の椎体の骨刺による圧迫
の「2つ」

##3
##2はいわゆる「左側の神経根と脊髄c4c5頚椎症」の「画像診断」
です。

##4
###1
「神経根(末梢神経)を圧迫:radiculopathy」
###2
「脊髄自体を圧迫:myelopathy」
の「両者」
を示唆する「画像診断」です。

##5
けれども
これは画像診断」であり「臨床診断」ではない。

##6
因みに
「C5-6:4mm right posterior osteophyte/paracentral
disc protrusionがあり、uncovertebral,facet hypertrophy」
の「右側」の「画像診断」は
「誰にでもあるような」「画像所見」です。

=>
「一方整形外科医(背骨専門)の方は、脊髄右側の圧迫に
よる損傷の危険性は低い。この程度の人はたくさん観て居り、
皆何十年も脊髄損傷なしに健康に暮らしている。」
は「正しい」です。



##7
「臨床神経診断学」の観点から解釈を#4に御記載致します。





#4
##1
「年の7月より左腕の肩から親指に掛けてのみ鈍痛
 を伴う痺れを感じ、現在では左脚も臀部からつま先まで
 鈍痛と痺れを感じます。また首を後方に反らすと左腕に
電気が走る感じがします。」
の「症状・症候」は
#3の「画像診断」と一致致します。

##2
「上記所見を基にした神経外科医の診断は;左腕、
左脚の症状も問題だが、それより自覚症状のない
脊髄右側への圧迫がもっと危険。健康体の人より脊髄を
傷付ける危険性が高い。転んだだけでも傷付けてしまう
 かもしれない。故に前方除圧固定術が必要。」
との事です。

##3
「anterior-fusion:前方固定術」の手術適応と考えます。

##4
「上記所見を基にした神経外科医の診断は;左腕、
左脚の症状も問題だが、それより自覚症状のない
脊髄右側への圧迫がもっと危険。健康体の人より脊髄を
傷付ける危険性が高い。転んだだけでも傷付けてしまう
 かもしれない。」
の
「「右側」の論理展開」が全く理解できません。
=>
多分に御相談者の「ことばのあやのききちがい」の
可能性があります。
或は私のかんちがいかもしれません。

##5
「脳神経外科専門医先生」が御相談者が現在出現している
左側の「神経根(末梢神経)を圧迫:radiculopathy」と
「脊髄自体を圧迫:myelopathy」から
「いまだ「症状・症候」の出現していない右側」
に手術根拠を「提案」されたのは
「医学的論理展開」としては理解できません。

##6
けれども合衆国の「臨床」の外科医としての
「奥の手」である可能性がある。
(悪い意味ではありません)





#5結論:
##1
御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。

##2
平たく言えば
御相談者の御相談内容要旨御記載からは
c4c5頚椎症がおありである。

##3
そして
「神経根(末梢神経)を圧迫:radiculopathy」も
「脊髄自体を圧迫:myelopathy」の
「症状・症候」も合致する。

##4
当然「脳神経外科専門医」としては
「anterior-fusion:前方固定術」を患者さんには薦めます。

##5
ここで大変重要な事なのですが。
合衆国では脊髄は100%に近く
「脳神経外科専門医」が手術を致します。

##6
「整形外科専門医先」は脊髄の手術は
合衆国では致しません。

##7
これは「整形外科専門医先生」の「技量」の問題
ではありません。

##8
合衆国で「最も手術訴訟事例」の多いのは「「脊椎・脊髄」分野」。

##9
脊髄は「中枢神経系」ですから
「脊椎・脊髄」分野の手術は「結果論」として
「中枢神経系専門医」ではない
「整形外科専門医先生」は「不利」が多く「自然消滅」
したものと考えられます。

##9
これだけ典型的な「症状・症候」のある頚椎症であれば
「anterior-fusion:前方固定術」をされるほうが
賢明でしょう。

##10
けれども。
但し合衆国では
「Schneider:シュナイダーの脊椎・脊髄の手術適応」に準拠して。

##11
「患者さんが拒否した場合・合意しなかった場合・躊躇した場合」には
脊椎・精髄は手術適応は「したほうが賢明」でも「手術適応なし」とされます。

##12
御留意下さい。

##13
また「脳神経外科専門医先生」の判断から
現有の左側の「症状・症候」で手術で「症状・症候」が
改善しないか(すると考えますが)何事かあった場合。

##14
合衆国では頚椎・頸髄の専門医手術は40000$(日本円で500万円位)
位かかります(「脳神経外科専門医先生」の「fee」だけです)。

##15
合衆国では
訴訟があった場合には「右側の危険=リスク」に言及
しておいたほうが「脳神経外科専門医先生」としては「安全」。

##16
このあたりに
手術はされない「整形外科専門医先生」と
手術をされる「脳神経外科専門医先生」と
の間で「右側問題のみで」食い違いが発生したように見えた可能性が
あります。


##17
このような御回答しか出来ません。申し訳ございません。

##18
的外れなことを申し上げたかもしれません。
けれどもご参考になれば何よりで御座います。


##19
一刻も早く御相談者の「症状・症候」が寛解される日の来られる事を・
一刻も早いご回復を心より御祈り申し上げます。





ps
++++++++++++++++++++
よく本邦では脳MRIをとったが異常なかった
とか脳CTで異常なしといわれた・という話が
あります。

合衆国では施行された臨床検査で「「異常所見」無し」
の場合。患者さんは「検査」料金は支払を拒否することが
できます。

この場合「検査費用」は
「お受けもちのレジデント」の「給料」から
差し引かれます。

合衆国の「臨床医学」はこれほど厳しいものです。
日本の「臨床」とは「海と山」の相違程」以上のものがあり
比較にはなりません。

ましては手術で「なおらなかった」り「何事か」あらば
術者は「ストレス」の多い手術をされた挙句に訴えられて
大変な事になります。

だから熟練をつんだ専門医は「診断戦略」と「治療戦略」
に関して「それなりのよい意味」での
護身の技をみにつけます。
++++++++++++++++++++







取り急ぎのお返事ゆえ不適切な表現や間違いや、
誤りもあろうかと存じますがご了解、お許しください。








上記・下記あくまでもご参考にまでお留めおき
ご無事にされて下さいませ。







何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。






何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。


山本クリニック 山本博昭
電話03-3300-1126 FAX03-3300-3388
住所 〒157-0062 東京都 世田谷区 南烏山 3-23-1
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci
hiroakiyamamoto@mtg.biglobe.ne.jp
[2005年11月5日 19時2分18秒]

お名前: 匿名希望   



初めまして。42歳、男性です。
アメリカに在住して居ります。
こちらの先生との会話は英語になりますので、なかなか
細かい所までコミュニケーションできず、ご相談させて頂きま
した。

今年の7月より左腕の肩から親指に掛けてのみ鈍痛
を伴う痺れを感じ、現在では左脚も臀部からつま先まで
鈍痛と痺れを感じます。また首を後方に反らすと左腕に
電気が走る感じがします。(特に思い当たる怪我等は
ありません)ホームドクターの指示で2ヶ月間消炎剤、
筋肉緩和剤の服用、及び首の牽引等の保存的治療を
受けましたが改善せずMRI検査を実施。結果は;

C3-4:先天性のFusionが見られるがそれ以外は異常なし。

C4-5:moderate left foraminal narrowing secondary
to uncovertebral,facet hypertrophyがある。また
left anterior indentation of the thecal sac and
of the anterior aspect of the spinal cord secondary
to a 1-2mm left posterior osteophyteがある。

C5-6:4mm right posterior osteophyte/paracentral
disc protrusionがあり、uncovertebral,facet hypertrophy
と併せかなり脊髄を圧迫している。(MRIを見ましたが
確かに髄液の白い部分が無く、横に切ったMRIでは脊髄
は楕円ではなくへこんで変形していました)

上記所見を基にした神経外科医の診断は;左腕、
左脚の症状も問題だが、それより自覚症状のない
脊髄右側への圧迫がもっと危険。健康体の人より脊髄を
傷付ける危険性が高い。転んだだけでも傷付けてしまう
かもしれない。故に前方除圧固定術が必要。

一方整形外科医(背骨専門)の方は、脊髄右側の圧迫に
よる損傷の危険性は低い。この程度の人はたくさん観て居り、
皆何十年も脊髄損傷なしに健康に暮らしている。
手術のリスクを考慮すれば手術はしない方が良い、
との診断でした。

両者全く異なる意見となっています。最終的には自分で
決断するしかないと考えていますが、先生はどちらの
意見がより正しいと思われますか?MRIでは右側に
重大な異常があるとしていますが、体の右側には自覚症状
はなく、実際に症状が出ているのは左側です。ですから
先生のおっしゃる’緊張型のしびれ’ではないかなどとも
思っているのですが・・。ここまで意見が分かれると
正直困惑してしまいます。

長文、一部英文になってしまい申し訳ありません。

Saturday, November 05, 2005 6:01 PM
[2005年11月5日 18時45分13秒]

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